本気で世界を獲る。テラドローン徳重徹氏の世界との戦い方

Kei Kikuchi
leap-frog
Published in
4 min readMay 16, 2018

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©未来を変えるプロジェクト

ドローン業界で日本トップ、世界でもトップ10に入るテラドローン社。
電気バイクのテラモータース時代から気になっていた、テラ・マフィアのドン徳重さんの話を聞く機会が!

徳重さんは1970年山口県生まれ。ソフトバンクの孫さんのようなギラギラした経営者がたくさんいた時代を直接知っている最後の世代とのこと。
話の節々から「日本を再び強くしたい」という想いがひしひしと伝わってくる。

多くの企業が国内市場+αで止まっている中、本気で世界を獲りに行っているテラ流「世界との戦い方」がこれだ。

① 60%できていればGO

まずはやってみるのが一番。失敗した後に、軌道修正をする能力の方が遥かに重要である。ちなみに徳重さんの感覚値では、日本人が言う60%は、アメリカ人にとってみれば70%、他のアジアなら80%くらいとのこと。

シャープを買収した鴻海の創業者は「30%できていればGO」なんだとか。

最小限の時間とコストでスタートを切りつつ、最大限のフィードバックを得るのが最重要。最後は突っ走った方が勝つ!

② NATOとOKYの逆をやれ

NATOは北大西洋条約機構ではなく
“No Action Talk Only” — 口だけで行動が伴わない、これは聞いたことがあるが、OKY?

“Omae Kite Yattemiro”

「お前、来てやってみろ」- 現地で奮闘している大企業の駐在員が本社に翻弄され言いたい台詞らしい。

③ 蛮勇を持て

日本人は内向きとか言われているが、国民性の問題ではない。なぜなら、ソニーの盛田さんや土光敏夫さんなどの世代の日本人は蛮勇を持っていて世界でも強かった。今でいう中国人やナイジェリア人のようなアグレッシブさだろうか。

そういった強さに、日本人の誠実さや真面目さが加われば最強。

④ リーダーシップと想いの強さ

最後に人を動かすのは、世界を変えたい、国をよくしたいと言うビジョンやパッション、ハングリー精神。仲間も一見無理な取引も想いで人を動かせることがある。

⑤ Think BIG

ニッチを攻めるとかではなく、世界基準でThink BIG。シリコンバレーでは、VCの最低条件が世界を変え得るかどうか。日本に最適化してもガラパゴス化する。

そのためには、無茶と思われるような発想が重要。
「今は無理」の「今」は短いのだ。

⑥ 失敗を喜べ

リスクはVolatility 。
危機は「危ない」と同時に「機会」でもあるのだ。

事業のほとんどがうまくいかない中で、いかない中でメンタルをキープして挑戦し続けられるか。スタートアップをやると言うことは、毎日繰り返し顔を殴られるようなもの。

失敗するということは、悔しい、もっとよくしたいという
「エネルギーを蓄積する」ということ。

失敗こそが役に立っていると思えば、怖いものなし。
若い頃にどんどん失敗しよう

これが今でも自ら世界を飛び回り、本気で世界一を目指す徳重氏のテラ流「世界との戦い方」 — 要は大志を持ち失敗を恐れずやってみろ、ということだ。

最近、自らのことやアフリカで若手人材の育成に関わる中で、一番気になっていたのが、どうやったら強い想いが生まれるのかだ。

幼少期に起因するコンプレックスや、強烈な原体験がエネルギーの源泉となっている起業家もいる中、恵まれた環境に育った若い世代の多くが、圧倒的なエネルギーやモチベーションを生み出す方法はあるのか。

その一つの答えが

失敗するということは、悔しい、もっとよくしたいという
「エネルギーを蓄積する」ということ。

という言葉にある。

世界でも身近なことでも、できるだけ多様な経験をして原体験となるきっかけを探し、その中で挑戦し続けるのが、短い人生を面白くするネタの探し方なのかも。

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