動作している Docker コンテナに入って作業をしたり確認をしたいことがあります。このような時は docker exec コマンドを使います。docker exec にはコンテナIDまたはコンテナ名を指定する必要があるので docker ps で動作中のコンテナを調べます。
$ docker ps --format "table {{.Image}} {{.Names}}"
IMAGE NAMES
nginx webserver動作中のコンテナ上でコマンドを実行するには docker exec コマンドにコンテナ名（またはコンテナID）と実行したいコマンドを渡します。
$ docker exec webserver ls
bin
boot
dev
etc
home
lib
lib64
media
mnt
opt
proc
root
run
sbin
srv
sys
tmp
usr
var同様に、sh を実行すればコンテナに入って作業ができます。ただし、ターミナルに接続するには tty オプションが必要です。この時、デフォルトではSTDINが繋がれていないので interactive オプションも合わせてセットします。
$ docker exec --tty --interactive webserver sh
# ls
bin dev home lib64 mnt proc run srv tmp var
boot etc lib media opt root sbin sys usr
# cat /usr/share/nginx/html/index.html
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>Welcome to nginx!</title>
<style>
body {
width: 35em;
margin: 0 auto;
font-family: Tahoma, Verdana, Arial, sans-serif;
}
</style>
</head>
<body>
<h1>Welcome to nginx!</h1>
<p>If you see this page, the nginx web server is successfully installed and
working. Further configuration is required.</p><p>For online documentation and support please refer to
<a href="http://nginx.org/">nginx.org</a>.<br/>
Commercial support is available at
<a href="http://nginx.com/">nginx.com</a>.</p><p><em>Thank you for using nginx.</em></p>
</body>
</html>
このようにファイルの紐付けを確認したり、ネットワークを確認するなどデバッグ用途でも使えます。もちろんファイルを書き換えることもできます。ただし、コンテナ内での変更はそのコンテナ固有のものであるので、共有したりバックアップを取りたい場合にはコンテナから新規にイメージを作る必要があります。独自イメージの作成については別の記事で紹介します。
ところで、docker run nginx のようにコンテナを実行する前に中の構成を確認したい場合があります。もちろん、起動してから docker exec で接続しても良いのですが、docker run で直接シェルを実行することもできます。docker run コマンドの最後にコンテナで実行したいコマンドをセットします。bash がインストールされていれば bash も使えます。
$ docker run --tty --interactive nginx bash
root@d00a5ada2475:/# ls
bin dev home lib64 mnt proc run srv tmp var
boot etc lib media opt root sbin sys usr
root@d00a5ada2475:/#
