パナソニック戦の敗戦から「人は2週間で大きく変われる」

11月15日のパナソニック戦。36–0で敗戦。これが今の俺らの力です。

野球でいうと10–0。

サッカーでいうと5–0。

ぐらいの完敗です。

支援して頂いている皆様の期待に応えられず本当に申し訳ないです。

全力を出し切っての36–0。そのチームと2週間後、準決勝でもう一度戦う。

2週間で36点差を縮める。不可能なのか?

よくスポーツの現場で聞く言葉がある。

「2週間で急激に成長する事はできない。修正できるポイントをまずは潰して、次に備えよう」

はたして本当に2週間で急激に成長する事はできないのだろうか?

俺は出来る。

高校3年生で出場した甲子園。ヒットは1本も打てなかった。敗戦後すぐにバスで学校に戻り練習。時間は22時をこえていたと思う。

「明日から2軍」

監督に練習前に告げられた。

3年生最後の夏の大会前に2軍落ち。人生が終わったかと思った。

これまでずっと1軍だった。

すべてが否定されたと思った。

今まで何のために野球をやってきたんだろうか?

しかし、自分を否定してみて初めて気づくことがある。

1軍の時は、結果がでないとすぐに監督から指導が入る。

結果、自分自身ではない、監督によって作り上げられた自分がそこにいた。

否定してみて正直ほっとした。

これで自分のスタイルで思いっきりプレーする事ができる。

深夜の走りこみが終わり他のメンバーは寮に戻っていった。

俺はそこから水を得た魚のように一人自分の素振りを楽しんだ。

今までのモヤモヤを振り払うかのようにバットを振った。

素振りという単調な練習がこんなに楽しいと感じた事は今まで無かった。

鏡に映る自分のスイングに心酔していた。

その姿は甲子園でテレビに映っていた自分の姿とは別人だった。

深夜から始めた素振りは朝方まで続いた。夢中だった。

そして否定する部分と否定しなくていい部分がある事に気づいた。

スイングの形はどうであれ、誰よりもバットを振ってきた自分のスイングスピードは間違いなくチームNo1だった。過去積み重ねてきたものは着実に自分の力になっていた。そこに自分スタイルのスイングが加わった。

そして2週間後。

1軍対2軍の練習試合を行った。

俺は1軍のエースピッチャーからセンターバックスクリーンへ特大のホームランを打った。ベースを回っている時、涙が出ていた。ただの練習試合なのに。

そして1軍に戻り、最後の夏の大会は打ちに打ちまくった。

だから俺は知っている。2週間で人は急激に成長できる事を。

だから2週間後のパナソニックとの対戦に向けてもやるべき事は明確だ。

ディフェンスのこれまでのタックルは否定する。相手を掴む。絶対に。

ブロッカーの処理を否定する。相手がブロックしにくいよう動きまわる。

これまでめちゃくちゃ走ってきた。これは否定しない。

システムを遂行するため理解度を高め仲間とのコミュニケーションの精度をあげてきた。これは否定しない。

結果、やるべき事は明確で、この2週間、もう一度フィジカルを鍛え、相手を掴むタックルを練習し、ブロッカーとの勝負の仕方を変える。以上である。

結果、俺は急激に成長できる。そして個人の急激な成長がチームを激的に変える。

この2週間、ビジネスもアメフトも1瞬1瞬を大切に生きていく。

すべては未来のために。

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