可能性を信じる事
11月15日のパナソニック戦に向けて、青山学院大学アメリカンフットボール部の練習に参加してきた。シーズン終盤の中、迎え入れて頂きありがとう。俺も今週の日曜日に関西でパナソニックと試合がある。お互い刺激になるよう、全力で練習に取り組んだ。
練習の合間、印象的だった言葉がある。ある選手が社会人でアメフトを続けることを悩んでいた。理由はこうだ。
「自分の能力だと社会人では通用しない」
この言葉を聞いた時、俺の学生時代を思い出した。
俺は今では社会人アメフト歴、7年目に入っている。しかし就職してすぐにアメフトはしなかった。理由はこうだ。
「自分の能力だと社会人では通用しない。上が目指せるビジネスで勝負する」
自分で自分の能力に限界を決め、可能性を閉じていた。
俺がこう思うようになったエピソードがある。
大学4年生の時、社会人日本代表と関東大学オールスターで試合をした。社会人のスピード、パワーに圧倒され俺は無力感を感じた。そう、この時決めたのだ。
「自分の能力だと社会人では通用しない。上が目指せるビジネスで勝負する」
俺はディフェンスの選手であり、社会人日本代表オフェンスの中心QB(クオーターバック※オフェンスのリーダーでありゲームをコントロールするポジション)は今週試合する現パナソニックの高田選手であった。その高田選手のプレーをみて学生であった俺は社会人でプレーする事をあきらめた。
しかし、今は勝負できる。そして勝てる。俺はこう思っている。
自分の能力に限界を決め、可能性を自ら閉じてしまった学生時代。ふと青学の選手の言葉を聞いて思い出した。
俺は青学の選手にどんなアドバイスしたか?
「能力は伸びる、自分の可能性を信じて社会人挑戦してみたらどうだ」
とは言わなかった。
「社会人でプレーする覚悟があるならやればいい」
社会人でアメフトを続けるという事は並大抵ではない覚悟が必要だ。
平日は働き、仕事終わりにトレーニングし、土日に仕事が入るようなら会社と交渉して休みを確保する。そのために会社から信頼されるよう仕事で高いパフォーマンスを発揮する。並大抵の覚悟がないと続かない。
もちろん俺の学生時代の経験も踏まえ、現時点の能力ではなく、自分がどこを目指すか自分の可能性を信じて覚悟を決めて挑戦して欲しいとアドバイスした。
そして自分にも改めて言い聞かせた。
30歳の年齢、肉体的にはピークを過ぎてもおかしくない。しかし、俺は今でも自分の能力があがると信じているし、そのために努力もしている。そして能力があがっていると自信をもって言える。
そして俺は未来のアメフトのために、スポーツから世界を変えるリーダーを生み出すため、走り続けたいと思う。
俺の挑戦は続く。