抽象化トレーニング

ます
MATH-Room
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3 min readMay 10, 2018

ここ2件ほど、サッカーに関する話題を提供しましたが、いかがだったでしょうか?退屈した人もいると思います。
人は、自分の興味のない話題や、自分が知らない内容には耳をふさぎがちになるものなので、仕方がないですね。

と、それで終わるはずがありません。
しょっちゅう出てくるワードですが、具体化と抽象化について、です。

普段は、抽象的な内容を書いて、そこから各々に合った具体的な内容に当てはめて考えてもらう、ということを心掛けています(いや、本当のことですよ…多分)。
具体的な話題から抽象的な思考を取り出す方が難しい、ということを実感してもらうために、あえて先にサッカーの話(具体的な話)をしてみました。
決して、今回の監督解任劇に憤っていただけではないんです。それは、声を大にして言っておきましょう(余計に怪しい)。

ハリルの目指していたサッカーは、これまでの日本代表が苦手としていたもので、そこを強調しすぎたことが問題点とされていた。けれど、それは必要なことである、というようなことを書きました。
これは、ある動きをしているものの方向を変えるためには、大きな力を与えなければいけないし、それでもすぐには変わらない、ということを述べたつもりです。理系の人にとっては、1階の微分と2階の微分や、速度と加速度の関係などが思い浮かぶでしょう。

これが抽象化です。
一旦、この作業が済んでしまえば、そこからは色々なものを引き出すことができますね。

例えば、女性専用車やレディスデイなど、女性ばかり得をする場面が多くて不公平だ、という主張がありますが、このような、女性を優遇する傾向は、絶対に必要なものです。
それは、これまでの社会では、男性が様々な面で優位だった(今でもそうだと思います)からです。
この状態で、男女を「平等に扱う」ことをしてみても、男女の「立場が平等になる」ことには、まったく繋がりません。力を与えなければ、現状維持が続くだけなのです。

例えば、やる気スイッチを押しても、子どもの学力は上がりません。
やる気が下がっているときに、ちょっとしたモチベーションの素を与えて勉強を始めても、すぐには点数に繋がりません。学力が上がるのには、時間がかかるのです。
そして、多くの場合、やってみたけどできるようにならない、という時点で勉強をやめてしまいます。本当に必要なのは、この時期を一緒に乗り切ってくれる味方です(一人でやり切れる人も、稀にはいます)。それは、親や友人でも、学校や塾の先生でも、誰だって構いません。

『抽象から具体へ』は、比較的簡単にできることですし、具体化されたものは自分に役立つものなので、多くの人が自然と行っています。
では、その基となる抽象化されたものは、どこにあるのでしょうか?
抽象化を外部に頼っているだけでは、その人の思考の味やオリジナリティが現れません(それでも構わないといえばそれまでですが)。
『具体から抽象を』という意識が必要となります。これは、意図的に鍛えないと身につかないものかもしれません。

話していると新たな発想が得られる、そんな人と仲良くしたいですね。
僕も、誰かにとって、そう思われる人間でありたいと思います。

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日頃考えていることを適当に書いていきます。少しでも、何か考えるきっかけにしてもらえれば幸いです。