確率に関する有名な話題ですが、30人のクラスの中に、誕生日の同じ人が少なくとも1組いる確率は、どれくらいでしょう?
30人すべてが違う誕生日である確率は、
1人目は、どの日でも良いので、365分の365
2人目は、1人目と違う日であれば良いので、365分の364
3人目は、前の2人と違う日であれば良いので、365分の363
・・・
30人目は、これまでの全員と違う日なので、365分の336
これらを掛け合わせると、約0.2937となります。30%くらい、ということですね。
よって、30人のクラスでは、70%くらいの確率で、誕生日の同じ人がいることになります。
ただし、これは、自分と同じ誕生日の人がいる確率、ではないことに注意しましょう。
さて、「番狂わせ」という言葉を知っていますか?
簡単にいうと、予想を裏切る結果になることです。スポーツで、弱い方のチームが強い方のチームに勝ったときなどに、よく使われますね。
その中でも、特にその度合いの強いものを、「大番狂わせ」といったりします。
一方が9割方勝つだろう、という試合が8試合あったとします。これくらいなら、弱い方が勝てば、大番狂わせといえるでしょう。
8試合すべてで強い方が勝つ確率は、(10分の9)の9乗で求められ、およそ0.43となります。つまり、43%くらいです。
よって、8試合のうち、大番狂わせが起こる確率は、57%ほどあることになります。50%を超えているので、大番狂わせは普通に起こる、ということです。
8割の勝率で逆転されることを、番狂わせとしましょう。
先ほどと同様に計算すると、8試合で番狂わせが起こる確率は、なんと、83%もあることがわかります。
もはや、番狂わせでも何でもないですね。すべて順当勝ちする方が、番狂わせともいえてしまうくらいです。
何の計算をしているのか、なぜ8試合なのか、というと、W杯のグループリーグが8組あるから(予想通りでしょうか)です。
グループリーグで、番狂わせ(サッカー好きには、ジャイアントキリング)が起こる確率を計算してみたわけです(実際は、引き分けもあったりしますが)。数学的には、2つ、3つくらいのグループでは、波乱が起きることでしょう。
あわよくば、日本代表(弱者の側なのです)に、ジャイアントキリングを起こしてもらいたいものです。
最後に問題です。
グループリーグの後には、決勝トーナメントが行われますが、グループリーグと違い、ここでは、番狂わせはほとんど起こりません。
その理由は、なぜでしょう?
サッカーを知らなくても、考えればわかるはず。