福祉関係者必見!「コミュニケーションを見える化しよう!」セミナー@富山県黒部市
福祉の現場ではこんなお悩みがよく聞かれます。
「シフト制の勤務なので、職員間のコミュニケーションがとれないんです・・・」
「年齢も性別も障害もさまざまな人が集まるので、誰にとってもわかりやすく伝えるのが難しいんです」
「地域の方々との意見交換会を開いても、意見が出ないしまとまらない・・・」
そんなお悩みを解決するため、2019年2月17日(日)富山県黒部市で「『コミュニケーションを見える化しよう!』セミナー」が開催されました。
今回の特別講師は株式会社グラグリッド代表の三澤直加さん。商品開発や地域コミュニティの現場で「見えない課題を可視化する」支援をされています。
(興味のある方は三澤さんの著書「マーケティング/商品企画のための ユーザーインタビューの教科書」や「書いて使える 会議を変えるノート」をチェック!!)
株式会社まとめる専門家のグラフィックファシリテーター・谷内千尋さんも三澤さんとともに講師を務め、さらに金沢美術工芸大学の学生2人がサポートに入ってくれました。
セミナーは申し込みを開始してすぐに満席に。注目の高さが伺えます。
富山県内で福祉に関わる方を中心に、高校生も含め26名の方が集まりました。
第1部では参加者の方々に「話し合いの見える化ってなに?」について考えていただきました。三澤さんが小学校で行なった授業の様子を動画でみながら、コミュニケーションの本質について考察。
テキストだけの資料と、それをイラストと文字で表した資料を比較して、どちらが「見たい!」と思える表現になっているかを体感し「なぜ見える化が必要なのか」についても考えていただきました。
第2部では普段のコミュニケーションを振り返りながら「話し合いの見える化」を体験しました。
日常生活で「頻繁にコミュニケーションをとる相手」「コミュニケーションに難しさを感じている相手」の2人を思い浮かべて発表。何がコミュニケーションを円滑化しているのか、あるいは阻害しているのかをグループごとに考えます。
最近では会話だけでなくSNSやメールを使った意思疎通も頻繁に行われています。そのメリットデメリットについて議論が深まるグループもありました。
それぞれのグループには講師陣がサポート役として入り、グラフィックファシリテーション(話し合いの内容を図式化しながら、ディスカッションを深めるサポートをすること)を実演。参加者からは「普段のミーティングより頭が整理される」との声が聞かれました。
描きたくて描きたくてうずうずしてきたところで、第3部「実際に描いてみよう」のスタート!
まずはペンでいろんな図形を描いて準備運動をし、簡単な図形の組み合わせで表現できることを学びます。
そして「私の好きな食べ物」をテーマにA3一枚にまとめるワークに。こんな作品たちが出来上がりました。
最後に「人の話を聞きながら描くトレーニング!」ということで3分間スピーチを全員でグラレコしてみました。
テーマは「松本八治が株式会社まとめる専門家をはじめた理由」。
同じ話を聞いても「きっかけ」にフォーカスしているもの「時系列」を意識したもの、「会社のミッション」を強調したものなど、聴く人にとって表現の仕方が大きく変わりました。
完成した作品はすべて壁に貼りだし、それぞれが「いいな!」って思ったポイントを付箋を使ってコメントし合いました。
参加者からの「話を聞きながらリアルタイムに構造化していく難しさを感じました。コツを教えてください!」という質問には、三澤さんが「全部を描くことは不可能。自分が何を聴くのか・メインテーマは何か・目的は何かを明確にしてからグラレコに取り掛かるといいですよ」とアドバイスしました。
福祉に携わる参加者の女性は「しっかり見えるように、話を聴きながら書いていく過程では、普段とは違う脳の使い方をしました。とても面白かったです」
黒部市の高校生は「普段、文字と絵を同時に書くことがないので少し難しかったですが、文章だけで記録するよりも『自分が考えたこと』を思い出しやすいように感じました。三澤先生のグラレコがわかりやすかったので、班の代表として発表するときもスムーズでした。これから活用していきたいです。」と感想を話していました。
こちらから参加者のみなさんが和気藹々と、かつ真剣に取り組まれている様子がご覧いただけますよ。