何故ロボットに洗濯を教えることはほとんど不可能なのか

でももし出来たとしたら、ロボットはやがて全人類を滅ぼすだろう。


By Alexandra Ossola
私はもう10年近く自分で洗濯をしている。洗濯なんて僕にとっては寝るのと同じことだ。洗濯かごを持って行って、白と色物を分けて、洗剤と一緒に洗濯機に入れて、乾燥機に突っ込んで、最後に服を畳んでバスケットにタンスにしまっておしまいだ。やったことのある人ならわかると思うけど、洗濯っていうのは本当に機会的な作業だ。
でもロボットにとっては洗濯をするということは悪夢に近い。ロボットは一連の単純作業を繰り返し行うことが得意だ(例えば車を組み立てるとか)。ロボットをコントロールしているプログラムはいたってシンプル — もしこうだったら、そのときはこれ — もし人間がハンドルを引いたら、そのときはドアを開ける、そして次のタスクへ、といった感じだ。でももしハンドルを引いてもドアが開かなかったときは?洗濯をするようにプログラムされたロボットは14の独立したタスクを1台でこなすことになる。現在、洗濯用ロボットを研究している人たちがいて、今のところは一連の作業の中の半分くらいしかこなせていない。その半分のタスクの一つ一つに数え切れないほどの「もし」がプログラムされているんだ。
以下が洗濯用ロボットがするべきこと:
- 部屋の中の洗濯物の山を見つけて、洗濯物とゴミを分別する。
- 洗濯物の山から一つずつピックアップする(どれくらいの量かなんてわからない)。
- それをバスケットに一つずつ入れる。
- バスケットを洗濯機まで持っていく(途中で壁等に当たらないようにロボットにはセンサーが付いているわけだけど、洗濯物が邪魔をしてセンサーがうまく機能しないだろう)。
- 洗濯機の種類によりレバーを引いたり上げたりしてドアを開ける。
- 洗濯物を洗濯機に入れる。
- 洗濯用洗剤を加える(柔軟剤も)。
- 洗濯機のドアを閉める。
- 洗濯物に応じて洗濯のメニューを決めて、洗濯を始める。
- 洗濯機から洗濯物を取り出して、乾燥機へ詰める(いくつ入っているかわからないけど、一つずつ摘んで入れる)。
- 洗濯物に応じて乾燥のメニューを決めて、乾燥を始める。
- 乾燥機から洗濯物を取り出す(奥に靴下引っかかってない?)。
- 種類に応じて洗濯物をたたむ。
- タンスやクローゼットにしまう。
プログラムされていない状況に直面した時には、停止して次にどうするか考える — まあロボットが停止しているうちは完全な洗濯ロボットが実用化されることはないだろう。
プログラマーや人工知能の専門家が何十年もロボットの研究を続けてくれているおかげで、ロボットはある程度の予測不能な状況でもうまく対処できるようになってきている。人間が不測の事態にとるような考えを、ロボットもできるようになってきている。あるロボット工学の研究家たちはロボットに多数のセンサーをつけて、自身の全ての動きが検知できるロボットを作っているらしい。他にもマニュアルを自分で読んでマニュアル通りに作業をこなすロボットの研究をしている人たちもいる。
人間のように不確実性にも対処できるロボットがいる未来 — 洗濯はそんな未来への大きな、そして不確かな一歩だ。もしロボットに洗濯ができたら、(車の運転とか惑星の発見とか)他の単純作業がロボットにできないわけがない。ロボット工学は今重要な時期に差し掛かっている。何十年にも及ぶ研究の末、人間が何もしなくても自分で考え自分で行動するロボット — そんなサイエンスフィクションのような未来が始まろうとしている。
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