ベスト・オブ・Medium

ウンパルンパ、アルゴリズム、その他について

Ray Yamazaki
9 min readDec 28, 2015

By Todd Hannula

私はMediumに恋しています。不健康な関係で、ほとんどMediumのことばかり考えていると言っても良いかもしれません。いやつまり、デザインを愛さない人なんているのかと思うのです — 277のプラットフォームで15のブログを書いていたりするなら特に。ええ、この数は間違いありません。

でも、それは大切ではないのです。

私は気づきました。Mediumで1番素晴らしいストーリーは必ずしもTOP20圏内のものではないと。幾つかはそう呼べるものもあるのかもしれませんが大半は違います。すごくクールであると同時にイライラもしますね。

銀の匙でジューシーなコンテンツが手軽に口まで運ばれてきたらいいですよね。噛む必要すらなく飲み込むだけなら最高です。すみません、少し脱線しました。

このパラドックスについて少し考えてみました。ドクターEvの仕事の話ですね。彼のウンパルンパ(訳者注 『チャーリーとチョコレート工場』ご覧になりましたか?)たちは、きっとウェブの歪んだ現状を改善するために夜も昼も仕事を続けているはずです。

え...何だって?

いや、彼は奇妙な動物の写真やフェティッシュポルノを取り除くために仕事をしているのではありません。彼がしていることというのはパブリッシングに関することとか(仕事の一部)、ネットワーク(ほとんど)そして、より良い未来に関するものです(これもほとんどのはず!)。そして、おそらくアルゴリズムに関するものに行き着きます。しかし、あなたが想像するようなものではないでしょう。

Mediumのアルゴリズムが、素晴らしい記事のほとんどをTOP20から弾き出すように意図的にデザインされていたとすればどうなるでしょうか?

それは危険な問いかけです。誰かが意図的に1番の記事をトップから落とすようなファンカデリックなアルゴリズムを書いているということを意味しますから。Evのような我が道を行く凄い人(彼のことは知りませんが、おそらくそういう人でしょう)だけが出来るゲームです。

とても多くのおとりサイトがあるこの世界はリスティクル記事(訳者注 「〜するための10法則」のような記事のこと)のパラダイスで、そのほとんどはゴミです(ナシム・ニコラス・タレブの助手にでもなれば王様気取りができるでしょう)。まさにそうなんです。そこでカネを山と積んで何人かの実に頭の切れる人たちを3〜4年の間小部屋に閉じ込め、見事で巧妙なそして際立ったデザインのプラットフォームを作らせます。外との接触を制限し、彼らが本当にやりたいことよりほんの少し低い程度のクリエイティヴなものを許して — そして、待ちます。

結果

もし今述べた1つ1つをポットに入れてかき混ぜたりしたら、知識や理解の新しい時代に火をつけ大爆発を起こすことになるでしょう。これは何を意味するのでしょう?はっきりしませんが、なんとなくクールに聞こえませんか?

真面目な話、かなり大きな存在です。まるで他と余りにも異なるやり方で物を作り続けていたある会社では、強く団結した従業員たちが会社の悪口を他で言わせなかったような時代を思い出します。その会社はありきたりのやり方で成長するのを拒みます。その代わりに並外れたことを成し遂げるために従業員の熱意を燃料にしていました。

ここまで読んで、あなたはおそらくこの会社がお分かりになったでしょう。そうですAppleです。でも、この類似点はEvと彼に忠実なウンパルンパのこれからの旅と経験に道を示すという点で多くの意味を持つでしょう。

逆にどこに向かっているか道が示さなければどうなるか想像してみて下さい。空っぽの何もない空間が現れます。私たちはそれを憎んでいます – だから埋めようとし始めます。私たちはそれを埋め始めるのです。

多くの点で、それはエルビスのモノマネのようなものです。あまりにも上手で偽物であることを忘れてしまうような。どうですか?あなたに空っぽの空間を埋めさせ、心から信じるように仕向けるには十分なほどです。

とにかく制約があるにせよ、あなたがそれほど悪くないものを生み出し続ければ、人々はそれを気に入って新製品や新しいヴァージョンを切望し始めます。ひょっとするとすでに持っているものでさえ欲しがるかも。みんなそれが最高のものだと信じています。 – なぜなら何もあなたのイマジネーションを打ち負かすことができないからです。

これが基本計画のパート1です。特別な存在になりなさい。でも、近づきやすく人の心に訴えかけるようなもの、つまりアートを生むのです。

何がMediumらしく何がそうでないか多くが語られてきました。私はMediumらしさとは何かや今後どうなるかについて分かるほど頭が良くはありませんが、Mediumのあり方について大勢が語り合っているだけでは、いま起こっていることから注意を逸らすのに利用されるだけでしょう。それでドクターEvや彼のウンパルンパたちは未来の魔法の世界を作る作業に忙しくしているのです。

あの 、、誰がこういうちっぽけで誇張されたイメージを嫌うんでしょうか?

基本計画のパート2はもう少し巧妙です。その成否はあらゆる物が真っぷたつにされてしまう恐ろしいホールの先にある、奇妙で風変わりなオフィスのドアの内側に大切なもの(アルゴリズム)を上手く隠し続けることができるかにかかっているかのようです。ライバルに機密をかっさらわれるからではなく、機密の存在自体が明らかにされることで失敗が運命付けられてしまうわけです。私のほとんど読まれていない記事が墓場から蘇ったようにおすすめされるのは、それをドクターEvが認めているからでしょう。 — それで私は自分の記事をこういう風にダメにされても気にしませんが。

Mediumとは何ですか?

書き手と読み手が懐かしいやり方で互いを見つけるネットワークです。

え?いやいや、スターバックスでやったりしませんよ。彼らは興味を引くコンテンツを探すうちに自然とお互いを見つけます。関わり合いを深めるのにはちょうど良いくらいのサーチと繋がりの程度です。

あなたは自分がどれほど馬鹿になっているか気付いていますか?オーケー、おそらくあなたは気付いていないでしょう。でも私は気付いていますよ。何を見るべきか教えてもらうために本当に多くのアルゴリズムに頼っているため自分がすごく馬鹿みたいに感じます。サーチ・バーが空欄になっていると、その空欄に何を打ち込むべきかさえ分かりません。

それでパニックになりかけます。

もうひとつあります。いったいどうしたら4ケタ近くのフォロワーがいるのに数人にしか自分の記事が読まれないなんてことがありうるのでしょうか?奇妙すぎます。別に私の記事がすぐに万人の注意を喚起できるなんて思ってもいません。 – でも早馬ポニー便で届くジャンク・メールによるよりかはフォロワーの方々に読んでもらえるはずなんですが。

さもなくば、ドクターEvのために働くことです。Evはあくせく汗を流して働くことを求めてくるでしょうし、とりあえずあなたの記事が広く読まれるような間にあわせの何かを作るように言うかもしれません。そこで使えるウィジェットを作ったりプロセスを工夫してあなたの記事を遠くまで届けたとしても、それはあなたの記事やそこで述べられている意見を重要なものにしたり、より良くはしてくれません。 — ただ広く伝えるだけです。そして、こういう事がMediumのネットワークをダメにしてしまいます。

だから、Evはあなたに自分自身のネットワークを作ってもらおうとするのです。

ええ、ここまでお話してもまだ、大したことのないつまらない記事(もちろん公平に判断して)がトップ20に入っていたり、あなたのフィード上の他人の記事でさえ何百人にも読まれている、それなのに自分のときたら、、、というのを知ったらあなたは怒り狂うでしょう。ですが、それでもあなたは書き続けるはずです。なぜなら、あなたは書くという行為が積み重ねの手間のかかるものであることを知っていて、しかも自分の記事がまだそれほど良くもないことも知っているからです。 – まだ、今のところは。

何が起こっているのか、お分かりになりましたか?

私はずっと頑張り続けています。より良くするためにです。そして、Mediumのシステムの深くを調べ、トップ20に入っていない読むに値する記事を見つけています。すべては熱心な書き手や読み手のための質の高いネットワークを作るためです。

ちょうど映画のように。

ネットワークはいつもすぐそこにある。

私たちが自分のネットワークを見つけるだけでなく、その過程で最高の自分自身を見つけるのを手伝うためにドクターEvがプラットフォームを作ったのは明らかです。

それに田舎の森の小屋で生まれたアルミ箔の帽子のような一見些細でつまらなさそうに見えるアイデアであっても、ここで述べた考えに沿えばアートを生むのと同義になるのです。

さあ、ビックリするようなものを書きましょう!

[後記 何故Evのことを「ドクター」と呼んでいるのかは自分でも分かりません。ただ、しっくりくるんです。 ]

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