木曜日のミレニアルズ イベントレポート

ニューカルチャー「武楽/ BUGAKU」で世界に届け!日本人の美学

Nodoka Tominaga
MILLENNIALSTIMES
Published in
4 min readFeb 21, 2019

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McCANN MILLENNIALS が主催する定期イベント「木曜日のミレニアルズ」で2019年2月14日、「 GUCCI氏も絶賛したNew Japanese Culture! サムライアート “ 武楽 ” 特別公演」をマッキャン東京オフィスにて開催しました。今回は武楽 創始家元の源 光士郎さん・制作統括の駕川 慎さんにお越し頂き圧巻の演目をご披露いただきました。また演目に加え、「そもそも武楽とは?」をテーマにお話を伺いました。
本レポートでは、武楽のwhy・whatそして演目の臨場感をお伝えします!

武楽座代表・源 光士郎さん(http://bugaku.net/samurai-art/minamoto-koushirou/

What is 武楽/ BUGAKU?①~武楽は「武の美」を体現する~

「サムライアート」と称される武楽は、武道×武士がたしなみとした伝統芸能の融合=総合芸術であるそう。刀剣を用いた動作だけでなく、能面の着用や足のハコビ、扇の舞など、能や茶の湯の所作が織り込まれています。

能面をかけると、舞台の空気は一層ピリリと締まります

What is 武楽?②~「武の美」は機能美~

当日お話頂いた中でもとくに印象的であったトピックです。
一挙手一投足が鋭く洗練されており最高に格好いいのですがそれはあくまでも結果。「かっこよくみせることが目的の動き」ではなく「目的ありきの合理的な動き」なのだそう。例えば、演目のなかで光士郎さん演じる主人公は”ハコビ”と呼ばれる能楽独特のすり足で動き回ります。この独特の動き(格好良かった、、)は微動だにせぬ上半身を支えています。上半身が安定しているのは、武士が戦場で弓を射る際にも重要な事だそうです。

武楽座制作統括・駕川 慎さん(写真左)

What is 武楽?③~伝統と革新の融合~

古武術と能などの様々な武士文化を融合した武楽ですが、最先端テクノロジーや現代カルチャーとのコラボレーションも次々に実現しているそうです。DJやシンセサイザーサウンド等多様な音楽との親和性から、フジロックフェスティバルへの出演やオーケストラとの共演の実績もあります。(こちらのリンクからその他たくさんの活動実績をご確認いただけます!)

Why 武楽?~「互いに尊重しあう日本の心」を世界に発信したい~

武楽座の立ち上げ以前、源さんは画家を志した時期もあったのだそう。そんな源さんが武楽を創始するきっかけは「思いやり」の体現だったそうです。十数年前に急逝されたお母様の看病時代に培われた「他者を思いやる心」をなぞるように演じられるのだそう。「和」である 相手を尊重する武道の精神、武士の美意識を伝えることで世界の平和に貢献できるという信念のもと日々活動しておられるといいます。

髪の赤色に込められているのは”邪気祓い”の(じゃきばらい)意味合い

演目が始まると、会場は研ぎ澄まされた静寂と緊張に包まれます。やがて源さん演じる主人公は見えない何者かと対峙しながら演目は進みます。台詞や所作のひとつひとつが積み上げられていきます。とてもダイナミックでした。

武楽座 / BUGAKUZA

ジャパンフェスティバルや数々のオープニングセレモニーなど、日本全国、世界各国で演武を奉納・披露しています。新宿・下落合の稽古場では、居合や侍の体験ができるほか、江戸時代の甲冑や刀剣、手裏剣、装束、薙刀、扇等の展示・販売もしており、伝統の品々・甲冑等と共に記念撮影も可能です。神楽・伎楽・雅楽・舞楽・田楽・猿楽・能楽・文楽・歌舞伎等に続く日本の新たな伝統文化、伝統芸能です。(http://bugaku.net

Writer:Nodoka Tominaga / Editor:Yu Takayanagi / Photographer: Shuichi Ikeda

※一部、2/23にに記事を修正しました。

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