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minecc, the cryptomarkets
8 min readNov 22, 2017

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Tradingviewでの暗号通貨チャート描画 & Quandlへの接続

TwitterでもオススメしているTradingviewですが、興味あるけれど使い方や有料契約のメリットがよく分からないというご相談を頂く機会が増えました。そこで今回は「有料契約のメリット」、「暗号通貨価格チャートの重ね描き」、「Quandlデータへの接続例」を示します。

気が向いたら登録(できれば有料プランを…)してやって下さい。

有料プランのポイント

簡単にチャートを描画するだけであれば無料プランで事足ります。ではなぜ私がProプラスを契約しているのか。この点について本節で説明します。

有料契約をする理由は「価格帯別出来高(出来高プロファイル指標)の表示」ならびに「ペアチャート(イントラデイスプレッド)の生成」機能にあります。

価格帯別出来高とは、文字通り「任意価格帯での出来高を表示」するもので、ボックスレンジ、壁、底を判断する一助となるものです。例えば下図BCHUSDチャートの右y軸に沿って並んでいる棒グラフが一例です。以前BCHの出来高分布について上値抵抗価格の判断材料としてTwitterで提示し、概ね的中した実績もご存じの方がいらっしゃると思います。この機能は「Pro」以上のプランで利用できます。

BCHUSDチャートとその価格帯別出来高

しかし、私が本当に必要としているのはペアチャート(Proプラスプラン以上)です。この機能、何が出来るかを一言で表現するなら「価格同士の演算」です。

例えば裁定機会の探索。下図はBitflyerのBTCJPY価格とBitfinexのBTCUSD価格のJPY建差分をFX:USDJPYレートを介して算出したチャート(BITFLYER:BTCJPY-BITFINEX:BTCUSD*FX:USDJPY)です。

BTCJPY-BTCUSDxUSDJPYチャート(bitflyerとbitfinexのJPY建BTC価格スプレッド)

暗号通貨については現時点で主要25取引所のデータがリアルタイムで取得できるので、大体の暗号通貨に独自の演算を施して表示することが可能でうs。

チャートの重ね描き

本節では最も質問の多いチャートの重ね描き方法について例示します。今回はBTC系のチャートをUSD建てと変動率で表示するチャートを描きます。

まず好きなBTCUSDを描く。

次にBCHUSDとBTGUSDを「比較」ボタンから追加。

ローソク足やらを重ねると見づらいので、ラインに変えます。変え方はチャートを右クリックして設定を選択するか、左上のティッカー名右にある歯車ボタンを押すと出てくるウィンドウで「スタイル」を「ライン」に変更。

これで下地は完成。

ついでにこの3者の総和を描きましょう(Proプラスプラン以上)。今回は全てbitfinexのデータを用いるので、ティッカーは「BITFINEX:BTCUSD+BITFINEX:BCHUSD+BITFINEX:BTGUSD」。

ここまでが最低限の描画。見れなくはないけど見にくい。というか醜い。どの線がどの銘柄か分からない上に、価格が大きく異なるものが混ざっている為直感的に比較しにくい。

まず前者を解決するために、y軸に表示されている色つきの価格を右クリックして「シンボルラベル」を選択する。これで銘柄名がわかりやすくなる。もしラベルとラインが被って見にくいならチャートを左にドラッグしてチャートを左にずらす。(出来高は消した)

次の問題を解決するために、BCHとBTG価格は左側のy軸に価格を表示する。これは先ほどローソク足をラインに変更したスタイル設定ウィンドウにある「スケール」の項目から「左スケール」を選択するだけ。

ただし現時点では左y軸が非表示になっているので右y軸を左クリックして「左軸」にチェックを入れる。

これでだいぶ見やすいチャートになりました。

ここで、BTC系総和チャート(黒線)がBTCUSDと同じスケールになっていないので、黒線を右クリックして「右スケール」を選択しましょう。

これで完成!価格ではなく変動率表示に変えたければ、y軸の価格を右クリックして「パーセント」を選択しましょう。全てをJPY建にしたければティッカーに「*USDJPY」すれば換算できます。

Quandlデータへの接続

Quandlとはプロ向けに数多の金融・経済データを配信するサービスです。CDSから小麦価格まで何でもあります。ただし、Tradingviewで引っ張ってこれるのは無料プランのデータだけ。

皆さんが興味ありそうなbitcoin関係だけでも54データベースあります。

今回は試しにBlockchain.infoのデータ(https://www.quandl.com/data/BCHAIN-Blockchain)を引っ張ってみましょう。

先頭にあるBitcoin My Wallet Number of Usersを開きます。これはMy Walletというサービスが保有しているウォレット数の時系列データになります。

これをTradingviewに引っ張るために必要なコードは右上に記載されています。ここでは「BCHAIN/MWNUS」。これをティッカーとして追加します。

、これでは上手く表示されません。

仕様の問題なのか分かりませんが、ティッカーの先頭に「QUANDL:」を付けてやれば解決します。(条件に合うシンボルがないと表示されるけど気にしない)

このウォレット数と演算機能を活用して作ったのが、先日Twitterでお見せしたMetcalf則っぽいチャート。

Blockchain関係のデータに限らず、金利やコモディティのデータもあります。Tradingviewのネイティブなデータと組み合わせることでマクロ動向のチェックも出来るので是非ご活用下さい!

結言

今回は基本的な所の機能紹介に留めましたが、今後は使えそうなティッカーの紹介なども気が向いたらやりますので、Tradingviewにご興味を持たれたのであれば、(特に有料)登録を御検討頂ければ幸甚でございます。

http://tradingview.go2cloud.org/SH18o

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