夢にでるほど1on1について考えた

njin
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Mar 13 · 10 min read

こんにちは、初めまして。CREグループの神です。今はエンジニアチームでリーダーをやっています。

去年から少しずつチームマネジメントの役割を担うようになり、9月頃からチームメンバーとの1on1をするようになりました。

いざ自分がホストとして1on1をすることになると、「1on1って何のためにするの?どうすればいいの?」と考え過ぎて夢に出てくるくらい1on1について考えていました。

本を読んだり、人に聞いたり、記事を読んだり、半年ほど試行錯誤しながら1on1をしてみて、少しは知見を得られた気がするのでまとめてみたいと思います。

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何を目的に1on1をするのか

1on1を始めるにあたって「何を目的に1on1をするのか」ということをゲスト・ホスト共通の認識として持っているとお互い有意義な1on1になるのではないかと考え、目的を定めることにしました。

とはいえホストとしての1on1は知識もスキルも何もない状態だったため、まずは1on1について書籍を読んで情報収集しました。
参考にしたのは下記の2冊です。

「ヤフーの1on1」を読めば1on1の目的や効果、気をつけるべき点など基本的なことから一通り学べると思います。
「エンジニアリング組織論への招待」では2章のメンタリングの技術を参考にしました。

色々と調べてみた上で、2つの目的を設定して1on1に取り組むことにしました。

  • 信頼関係の構築
  • 思考の整理をサポートする(壁打ち)

信頼関係の構築

これまで同じチームで仕事をしてきているとはいえ、そこでの信頼関係とは別に1on1を効果的にするための信頼関係を構築していく必要があると考えました。
裏を返せば、1on1を効果的にするための信頼関係はまだ構築できていないなと感じていました。

エンジニアリング組織論への招待」では、メンターとメンティの関係性を効率的なものにする(メンタリングの効果を生む)ための条件として、次の3つをあげています。

  • 謙虚:お互いに弱さを見せられる
  • 敬意:お互いに敬意をもっている
  • 信頼:お互いにメンティ(自身)の成長期待をもっている

1on1を通じて、この3つをあらためてゲストに伝えることで信頼関係の構築をし、1on1を効果のあるものにしたいと考えました。

思考の整理をサポートする(壁打ち)

1対1でMTGをすることの意味は、対話によってゲストの思考の整理をホストがサポートすることだと考えています。

エンジニアリング組織論への招待」では以下の記述があります。

メンタリングは、知識のある人がない人に対して、上から押し付けるような教育方法ではありません。対話を通じて、メンタリングする人の思考力を一時的に貸し出し、思考の幅を広げていくことで、その人の歪んだ認知を補正し、次の行動を促し、成長させていく手法です。

思考の整理をサポートをすることで、ゲストが気づきを得て目標の設定・日々のタスク・人間関係…などなど様々な課題を解決していく手助けをしたいと考えました。

この2つの目的を達成するために、どういう形式で1on1をしているか・心がけていることについて書きたいと思います。

1on1の形式

現在は3人のメンバーと1on1をしていて、頻度は週1回1人20~30分くらいです。
1on1の間は事前に共有しているGoogleドキュメントを外部ディスプレイに映してメモを取りながら進めています。

フォーマットはざっくり3つの項目を用意しています。

  • よかったこと・なにか
  • タスクについて
  • 気になっていること

よかったこと・なにか

1on1を始める時のアイスブレイクです。
内容はこんな感じです。

  • 私からメンバーに良いと思ったところ・助かっているところ・感謝しているところを伝える
  • メンバーからよかったこと・なにか(業務でもプレイベートでも)を話してもらう

「最近どうですか?」「この前の○○よかったですね!」のようなやりとりをいきなり始めるのがどうも苦手なので、この項目には助けられてます。

それと、よかったことを伝えようとすると普段から自然と興味を持ってメンバーのことをよく見るようになるのでその点でもいい項目だなと思います。

タスクについて

ここはタイトルそのままです。
1on1とは別にメンバーには日報で毎日のタスクを書いてもらっているため、ここでは以下に重点を置いて話をしています。

  • 業務を進める上で困っていることはないか?
  • 私ができること・やるべきことはないか?

気になっていること

フリー枠です。
特にテーマを設けずに気になっていることを何でも話してもらうというスタンスです。
ここが1on1で1番壁打ち力を発揮するところだと思います。

「気になっていること」というのがポイントで、「困っているというほどでもないけどちょっと気になっている」ということでも気軽に話しやすくなるかなと考えて「気になっていること」にしています。

「困っていること」に限定していないので、業務をする中で「ここはこう改善できそう」「この仕組みは別のところでも使えそう」のようなアイディアもここから出てきたりしています。
また「気になっていること」なので自身に限らず、他のメンバーに対して大変そう・ここがサポートできそうといった提案もあります。
「気になっていること」おすすめです!

お互いの信頼関係やメンバーの状態・スキルによって効果的な1on1の形式は変わってくるため、それぞれのメンバーに合わせてその都度、柔軟にアップデートしていく必要があると考えています。

現在もタスクについては、それぞれ違った粒度で聞いています。
場所についても、関係性によっては会議室よりもランチを食べながらの方が話しやすいということもあるかと思います。
フォーマットもこれまで少しずつ変更しながら、今も試行錯誤中です。

1on1で心がけていること

1on1で心がけていることを失敗も含めいくつか書いてみたいと思います。

メモを取りすぎない

最初の方でやりがちだったのですが、きちんと記録に残そうと思うあまりメモを取ることに集中し過ぎたという失敗がありました。

ディスプレイで共有しているとは言え、PCの画面を見てタイピングし続けている人とは話しづらいですよね。

今は会話をすることの方に重点を置いて、後から見たときに思い出せればいいくらいの気持ちでキーワードをメモする程度に落ち着きました。

また、ディスプレイに映しながらメモを取っているのは、何か他の業務をやりながら聞いているのではないですよというメッセージでもあります。

しぐさ

ここは癖に左右されるところで人それぞれだと思いますが、しぐさによって話しやすくも話しにくくもなるので自分の癖を見つけて気を配るというのがポイントだと思います。
私が自分で認識して気をつけているのは2点です。

  • 腕を組まない
  • 表情

腕を組まない
腕を組むしぐさというのは一般的に不安や緊張、相手への警戒心を表すと言われることが多いです。

エンジニアリング組織論への招待」では以下の記述があります。

他にも、話を聞いているときにずっと腕を組んでいたらどうでしょうか。これは、「あなたの話は信じがたい」という信号を送っていることになってしまいます。

私は考える時に腕を組む癖があり、話に集中してふと気づくと腕を組んでいたりするので無意識に腕を組まないように机の上に手を置くようにしています。
(それでも気づくと腕を組んでしまっている時は多々ありますが…)

表情
何か腑に落ちていない時がわかりやすい(顔に出ている)と言われたことがあり、表情にも気をつけています。顔に出さないというのは自分では確認できないので、何か気になった時には意識して質問するようにしています。これは、質問をして話を深く聞いていくということにもつながっているかなと思います。

しぐさについては自分では気づきにくいところだと思うので、気づいたところがあればどんどん教えて欲しいです…。

質問で気づきをうながす

ヤフーの1on1」では「コーチング」、「エンジニアリング組織論への招待」では「自己説得」という言葉で説明しているところを参考にしています。

コーチング

部下が経験から学び、次の行動をうながすための質問を主としたコミュニケーション手法

自己説得

周りの状況などから、自ら今までわからなかったことを理解した状況を「自己説得」といいます。

自分に当てはめてみてもそうですが、人から答えを教えられたことはたとえその場で納得していたとしてもそれほど実感がなくすぐに忘れてしまうように思います。
ただオウム返しに聞くのではなく、思考を整理して気づきのサポートをするような質問ができるように心がけています。

チームをつなぐ

1on1や会話の中で他のメンバーについてほめたり、感心したりしていたことをそのメンバーに伝えるということをしています。

また、〇〇さんが得意だから相談してみるのはどうか?といった提案をすることもあります。

1on1がひとりひとりのための場であるのはもちろんですが、1on1を通してチーム全体での信頼関係の構築もサポートできたらいいなと考えています。

おわりに

1on1を始める前は、メンバーにとって有意義で役に立つ1on1ができるのかというところに大きな不安を感じていました。
そのことを上司との1on1で相談した時に、1on1のスキルや考え方について一通り教えていただいたうえで次の言葉をいただきました。

「どうすればその人が毎日楽しく仕事ができるか、どうすればその人のいいところを引き出して成長をサポートできるか、ということをきちんと向き合って考えれば間違うということはない。」

ちゃんとできるかどうかの不安の方にフォーカスしていたところを、メンバーと向き合うという方にフォーカスできた言葉でした。

もちろん、知識やスキルを日々アップデートしていくことも必要だと思います。
最近は EngineeringManager の Slack グループの #1-on-1 というチャンネルで情報収集をしています。
1on1単独のチャンネルがあるくらいなので、自分と同じように1on1について悩んでいる方は多いんだなと思いつつ、皆さんのやりとりを読んで日々勉強しています。

この文章もこれから1on1を始める人や1on1に悩んでいる人の助けになると嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

参考書籍

ヤフーの1on1 部下を成長させるコミュニケーションの技法 (ダイヤモンド社)

エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング (技術評論社)

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