上位3社決定!Monozukuri Hardware Cup 2020レポート

Monozukuri Ventures
Monozukuri Ventures
7 min readFeb 18, 2020

モノづくり起業推進協議会が主催するピッチコンテスト「Monozukuri Hardware Cup 2020」が2月13日に開催されました。

このピッチコンテストは、「世界を舞台に活躍する日本のモノづくりスタートアップ企業の登竜門」と位置付けられ、上位3チームには、5月にアメリカ・ピッツバーグで開催される「Hardware Cup Finals 2020」への出場権または出展権が与えられます。

4回目となる今回は初の京都開催ということで、京都のイノベーション創出拠点である「京都リサーチパーク」で執り行われました。また門川大作 京都市長も応援に駆けつけてくださり、約70名のオーディエンスの方が集まり大盛況のうちに終了しました。

日本国内のみならず海外からも応募があり、その中から選出された計8社のファイナリストが熱いピッチを繰り広げました。その様子について、レポートをお届けいたします。

審査員は、サンブリッジ グループ CEOのAllen Miner氏、Rockstart FounderのOscar Kneppers氏、電通イノベーションイニシアティブ エグゼクティブ・イノベーション・ディレクターの伊瀬 禎宣氏の計3名です。

登壇スタートアップ

  • AC Biode(京都/ルクセンブルク)

AC Biodeは、世界初、AC(ALternating Current)と呼ばれる交流電池を開発するスタートアップです。この交流電池は従来のもの比べて安全、小型であるなど多くのメリットがあります。今後は、産業用ドローンを始め電動バイクや電気自動車などの分野へ拡大していく予定です。

  • Aromajoin(京都)

「香り」を新しいコミュニケーションのプラットフォームとして提案するアロマジョイン。ハードウェア+香源カートリッジ+ソフトウェアで構成される「アロマシューター」を開発しています。すでに世界100社以上に提供されています。

  • CrossEdgeLab(滋賀)

高齢化社会を迎える中で、高齢者を見守るためのテクノロジーが求められています。CrossEdgeLabは、ウサギの視野から着想を得た独自設計の全方位サーモグラフィを用いた高齢者見守りシステム「Rabbit Vision」を開発するスタートアップです。高度な行動認識アルゴリズムにより様々な動きを検知することができます。

  • DouZen(アメリカ・サンフランシスコ)

小型スマートプロジェクターを使った、空港、病院、美術館等の施設で人の案内や誘導ができるプラットフォーム「Mooncast」の開発しています。現在、FUJITSUや福岡市と提携し実証実験を開始しています。

  • Dokuen(京都)

プロジェクター4台を使ってカラオケボックス内にバーチャルステージを演出する「ゲームカラオケ」を開発しています。従来のカラオケの「歌っている人以外がヒマ」という問題を解決し、自然とみんなで楽しむことができます。すでに大阪のカラオケチェーン店「カラオケまねきねこ」に導入されていて、利用したカスタマーからは高い満足度を獲得しています。

  • iXOS(東京)

iXOS(イーコス)は、AIスマートディスプレイ「スマコン」を開発しています。低周波数から高周波の音を3Dで再生できるスピーカーを備え、ヒーリング効果やリラックス効果が期待できます。

  • Quantum Operation(東京)

Quantum Operationは、近赤外線センサーを用いた非侵襲血糖値センサーを開発しています。これにより糖尿病患者は身体を傷つけることなく血糖値を測定することができます。レーザーよりも省電力かつ小型であり、世界初のウェアラブル血糖値センサになることが期待できます。

  • Triple W Japan(東京)

Triple W Japanは、排泄予知ウェアラブルデバイス「DFree(ディーフリー)」を開発しています。すでに介護施設等で多数導入実績があり、介護負担の軽減や排泄にかかるコストの削減に成功しています。今後はさらなる薄型化により排泄予知の他に様々な生体情報の獲得を目指しています。

審査員による審査

全チームのプレゼンが終了後、審査により勝者が決定します。

審査中には、惜しくもファイナリストには選ばれなかったものの、ショートピッチの機会を獲得した京都のスタートアップ「Ghoonuts(京都)」がプレゼンをしました。

Ghoonutsは脳に電気刺激を与えることでスポーツにおいて必要不可欠な空間認知能力を向上させるデバイスを開発しています。

結果発表

過去最高とも思われる参加チームのレベルの高さに審査は難航、予定されていた審査時間をオーバーしながらも、最終の入賞チームが決定しました。

結果はこちら!

優勝:AC Biode(京都/ルクセンブルク)

2位:iXOS(東京)

3位:CrossEdgeLab(滋賀)

入賞した3社のみなさん、本当におめでとうございます!

優勝者コメントでは、驚きを見せつつも喜びを語ったACBiode 久保氏。「今回得たチャンスを生かして、日本のスタートアップとしてバッテリービジネスを拡大していきたい」と今後の展開に関する熱い思いを語って頂きました。

ピッチコンテスト終了後

ピッチコンテスト終了後には、懇親会が行われました。登壇スタートアップを始め、大企業やVC、学生等様々な方に参加いただきました。

最後は審査員のOscar氏、伊瀬氏にコメントをいただき、無事終了いたしました。

改めてご応募いただいた全ての皆様、ご協賛いただきましたパートナー企業のみなさま、運営にご協力頂きました皆様に感謝を述べさせて頂きます。本当にありがとうございました!

--

--