Member-only story
個人サイトを閉鎖した話
2024/03/21
ブログを書きながら、ふと何とも言えない気持ちになったのだった。
「このブログを見てる人がそんなに多くないのは別にいいんだけど、それって宣伝になってるのかな……?」
個人サイトは、基本的に「こんな本も出てるんだな。読んでみようかな」と思ってもらう場所である。
しかし、たぶんそのためにサイトに来てる人はほぼいないし、何ならそもそもサイトに来てくれる人もいない。
大量アクセスなんていらないけど、少しでも来てくれる人は、せめて新刊とかに興味がある人であってほしい。
でも、Kindle売れないし……まじで売れんし……
先月は鯖代を自腹切った。今月は月初めに少し購入あったけど、売り上げは続かなかった。
私を応援してくれてる人はいる、と思う。
でも「自分が買わなくても誰か買うだろう」と思われるのかなあ……「誰か」なんてほとんどいないのが現状だし、わずかな「誰か」も同じように「自分が買わなくても」って思うものよ。
結局、私には何も入ってこなくて、ブログで鯖代となる印税をねだるようなことを書くしかなくなる。
それがね……申し訳ないじゃんね……
自分の作品を「買ってくれ」と言うのは、けっこうしんどい。
ただ読みさせてるのとは違う。無料公開してるなら、多少強気に言えるよ。時間はいただくけど、何しろ無料だから。
でも、金はらって、時間までもらって、読んでねって……言うのは、自信がないといけないよね。
今日『風切り羽』シリーズの新刊出るんだけど、これ以上書くなら、平和な日常風景じゃダメなんだろうなって思う。
結局、事件なり何なり起こして、また萌梨くんや聖樹さんが苦しんだり悩んだりすることが「山」になるんだよね。
分かってるけど、彼らがやっとつかんだ幸せを売って、また苦悩を繰り返させることは……
一応考えたよ、作者というものは発想は鬼畜だから「彩羽ちゃんが萌梨ママに誘拐されるとかありだろうか……?」とか。
ありじゃねーわ。なしだわ。でも、売れるものを書くってここでキャラクターの感情を踏みにじることなんだ。
続編を書くって、何が何でも、事件に遭わせ続けるということ。
でも、そんな胸糞事件を起こしても人として何か失う気がするよ……