法人向け: Firefox 延長サポート版のリリース
Firefox では 6~8 週間毎にメジャーバージョンアップする通常版の他に、セキュリティと安定性の修正だけを約 1 年間継続する法人向けの 延長サポート版 (ESR: Extended Support Release) を提供しています。
米国時間 3 月 7 日の通常版 Firefox 52 のリリース に合せて延長サポート版 Firefox 52 ESR もリリースされる予定ですが、前バージョンにあたる Firefox 45 ESR のサポートは 6 月 13 日の Firefox 54 リリース時点で終了予定です。ESR 版をご利用の方はサポート終了までに Firefox 52 ESR への更新をお薦めいたします。
Firefox 45 ESR から Firefox 52 ESR の更新には次のような変更が含まれます:
- Mozilla によって検証・署名されていないアドオンは (xpinstall.signatures.required 設定を false へと変更しない限り) 読み込まれなくなります
- ログインフォーム (パスワード入力欄) を含む HTTP ページではロケーションバーの南京錠アイコンに斜線が入るようになりました。また、ユーザー名やパスワード入力欄を選択すると、「この接続は安全ではありません」というメッセージが表示されます。
- ダウンロード保護機能が改良され、不要な危険ソフトウェアや、望ましくないソフトウェアに対して警告が表示されるようになりました。
- Firefox が自動的にプラグインの更新を確認するようになったため、アドオンマネージャーからプラグイン更新ページへのリンクを削除しました
- Mac OS X 10.6、10.7、そして 10.8 のサポートを終了しました
- Windows 版で SSE2 命令に対応していない (Pentium 4 よりも前の世代の) プロセッサーに対するサポートを終了しました。
- Mozilla の CA 証明書プログラム に含まれているルート証明書を最上位とする SHA-1 証明書に遭遇した場合、「信頼できない接続」エラーを表示します (これをユーザーが無視して接続することはできません)。ただし、手作業でインポートされたルート証明書を最上位とする SHA-1 証明書は引き続き許容されます。詳しくは Mozilla セキュリティチームの SHA-1 廃止計画 を参照してください。
- Firefox Hello が廃止されました
その他の変更点については Firefox 46~ 52 のリリースノートをご覧ください。なお、Windows XP および Windows Vista のサポートは今後 ESR のみとなるため、通常版 Firefoxユーザーは ESR 52 へと移行されます。
また、通常版の Firefox 52 と Firefox 52 ESR との間には以下の違いがあります:
- 通常版では拡張機能は Mozilla のアドオンサイトでレビューを受け署名が付与されたものだけが利用可能です。ESR では xpinstall.signatures.required 設定を false に変更することで署名の無いアドオンのインストールも可能です
- 通常版では Service Worker、プッシュ通知、WebAssembly が有効化されていますが、今後も仕様と実装の変更可能性があるこれらの最先端ウェブ技術は長期間同一実装を継続する ESR 52 では有効化していません
- 通常版では Flash を除く すべての Netscape Plugin API (NPAPI) を使用したプラグインを安全性と機能の向上のため無効化していますが、イントラネットなど改修に時間がかかるシステム向けでの利用の多い ESR では従来通り Flash 以外のプラグインも利用可能です (これは今回のみの経過措置で、来年リリース予定の ESR 59 では動作しなくなる可能性が高いのでご注意ください)
法人における Firefox のご利用に際して一括導入や集中管理、カスタマイズに際して有償でのサポートサービスを必要とされる場合、Mozilla Japan もしくはサポートパートナーによる各種サービスをご利用いただけます。詳しくは法人向けサポートサービスページをご覧ください。