#2.卒プロ紹介「OHANA/P’ソーン」

Nuey Pitcha Suphantarida
muzumuzu
Published in
4 min readJan 23, 2020
4年生の卒プロ紹介
この度開催されるフィールドワーク展は、加藤研に所属する4年生が進めてきた卒業プロジェクトの成果報告の機会でもあります。フィールドワーク展を前に、4年生が自分の展示についてそれぞれ記事を書きました。ぜひご覧ください!
cred: Ayaka Sakamoto
1. 研究内容

わたしは自分の経路について考えるときに、場所やライフステージとともにかかわる人が変わっていると気づいた。日本に住むことになってから、日本の生活になじみつつ、新しい友達を作り、人と出会う。タイに戻ると、もともと付き合った人たちと再び関わるようになり、そして新顔に会う。その中で、私がずっと子供のころから一緒に住んでいた日本でいう、お手伝いさんや、家政婦さんのような人たちがいた。日本の文化にはもうないことかもしれないが、東南アジアではふつうのことである。彼らはわたしの家で働いている。おいしいご飯を作ってくれたり、掃除したり、家をきれいにしたりする。私は彼らを「P’」、お姉さんと呼んでいるが、家族でもない、仕事上の関係でもない関係性で暮らしていた。

前は彼らと別れたことを気にしなかったが、なぜ今はすごく悲しく感じるのだろうか。

今家で暮らしている「P’」を知るため、2018年から働いていた「P’ソーン」を対象に、フィールドワークを行った。P’ソーンを知ると、自分がどのように人とコミュニケーションをとるのか、または自分の家族とは何かをしるヒントになるかもしれない。

2. 展示内容

今まで半年だけだけれども、タイに、日本に、移動する際、P’ソーンのいろいろな場面を見てきた。P’ソーンを語るには、一つのものだけで語りきれない。そのため、展示物は彼女のいろいろな側面を表す作品です。

3. むずむずした瞬間

わたしが日本に帰っていたとき、母から「ソーンが仕事を辞めるよ」と、ラインの連絡がきました。その時、彼女に理由を聞きたかったが、直接に聞くことができなかった。P’ソーンはスマホも使わず、連絡する方法は国内線しかなかったからだ。仕事だからこそ、辞めることは自然なことだ。それでも、タイに帰って彼女に合えない可能性があった。その時、どうやって遠くから彼女に向き合うのか、むずむずした。

結局弟にラインコールして、彼女と話せた。「何でもないよ、ヌイがお正月までに帰ってきてもいるよ」という返事がもらったが、何を考えたのか、わたしにはまだわからなかった。

このフィールドワークは移動が多く、家族のことだから近いと言えるが、まだ遠く感じる瞬間もある。その距離に対し、何回もむずむずしていた。

4. 展示への意気込み (一言)

わたしの日本語は全然かんぺきではないと思うから、緊張する。でも、展覧会に来るみなさんに話すことはすごく楽しみしています!

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Nuey Pitcha Suphantarida
muzumuzu

2nd year student at Keio University, SFC. Thai-born. Currently in Japan