IoTとLightning Network

良く、なぜIoTとLightning Networkを組み合わせると何が良いのか聞かれるので書いておこうと思う。

以下の2枚は説明のために良く使っている資料です。

(1)にあるように現状の産業レベルIoTシステムは、何らかの方法でセンシングしたデータをクラウドに集めて表示、解析してサジェスチョンをするという構造のものが多い。車の渋滞情報をセンシングし、クラウドに上げて地図上に表示。賢いIoTは目的地を示すと、より早く到着するルートを類推して教えてくれる。しかし、将来のIoTは、車の渋滞情報をセンシングして、都市全体の渋滞を解消するために、各信号機の赤と青の割合を適切に変更したりするのではなかろうか。環境の方がアダプティブに変わっていくIoT時代は、安全性等、まだまだ考えないといけないことが沢山あるが、少しづつ近づいていくと予想している。

つまり(2)に示すように、物が情報をセンシングして集めた情報から、再び物の動作をキックする複雑なIoTネットワークが世界中に張り巡らされると予想される。自分はこのような世界観に一番近い言葉はスマートシティではないかと思っている。スマートシティを作るときに、一社が全てを支配するというのはあまりよろしくない。また、現状大規模なIoTシステムを作るときには、クラウドからセンサをコントロールするロジックとセンサそのものをひとまとまりなシステムとして開発する。例えば、もし、センサーデータを一つ0.5円で販売するセンサがすでに存在していたとしたら、自由に組み合わせた新しいIoTシステムへのチャレンジのハードルは大幅に下がることになる。マシンとマシンのインタラクションにおいて、もし、マシンが異なるドメインに所属していた場合、最もフェアなインタラクションはお金であると思われる。また、そのお金がどこかのドメインに所属していた場合、やはりその組織が支配的な影響力を持つことになり、イノベーションの促進への阻害要因となる可能性は否めない。その時、”誰のものでもない”、”インターネットネイティブな”お金である暗号通貨は非常に重要な役目を果たすと自分は考えている。

また、IoT時代においてセンサは兆単位の個数デプロイされるのではないかという予想がある。多数のセンサーがトランザクションをやり取りする場合、TPSは非常に大きくなる。現状のシステムでAlipayは約25万TPSをさばいているようだがもっと大きなTPSが必要になる。

現行のシステムではどこかに中心的ないくつかのサーバが必要になるし、大きなTPSをさばこうとすると、高価な専用のハードウェアやネットワークを使うことになる。

Lightning Networkは、”誰のものでもない”、”インターネットネイティブな”お金であり、以下の動画のように大きなTPSをさばくポテンシャルを持っている。

その他、Lightning Networkはセキュアな分散プロトコルですから、通信のきっかけに使う、データのセキュアな保有の管理に使う等色々な応用が考えられると思います。自分達はこのプロトコルが重要なTCP/IPプロトコルのようになると考えて、まずは全てを理解するために自分たちで実装しています。IoTに関しては、秘密鍵のみのtransaction signerとwalletは別になるという構造も想定、検討中ですがまずは基本となる構造を実装しました。

以上が、NayutaがIoTとLightning Networkの開発に力を注いできている理由です。

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