ハーバードMDEプログラムのスタジオクラスでここ2年作ってきたものたち(1/3)

Togo Kida
neurotogo
Published in
4 min readMay 15, 2020

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ハーバードデザイン学生にとっての不夜城、ガンドホール内部

これまでの2年間、ハーバードのデザインエンジニアリングプログラム(MDE)にてコースワークに従事してきた。しかし、何をやっているのか外から見て分かりづらい部分もあると感じている。また、卒業するに当たり自分がやってきたことを棚卸しする上でもどんなカリキュラムでどんなアウトプットをしてきたのかまとめておきたい。

MDEのコースワークの構造について

MDEコースワークのモデル

MDEのコースワークは必修と選択科目から構成される。1年目は制作実技であるスタジオクラスと、デザインストラテジストとして様々なフレームワークを学ぶクラスの2つが必修で、さらに2つの選択科目を選択。毎学期4つ授業を履修するのがスタンダードな形となる。2年目は、1年目のスタジオクラスとフレームワーククラスで学んだことを実践する場として通称IDEPと呼ばれる必修クラスを履修することになっている。事実上の修論プロジェクトである。

このエントリーでは、主にスタジオクラスでどんな課題でどんなアウトプットをしていったのか、以下で紹介していく。ハーバードのMDEプログラムでやっていることを知る上で一助となれば幸いだ。

Collaborative Design Engineering Studio I (STU1231)

MDEに入学して最初に履修することになったスタジオクラス。この頃はまだクラスメートのことも全然知らないし、もともといた広告会社のクリエーティブとは雰囲気がぜんぜん違うので、手探りでのスタートとなった記憶がある。

この授業は、学生に基礎的なスキルを身に着けさせる、という意味で学期中大きく3つの課題が設定されていた。

それぞれ、

  • ビジュアライゼーションを作る
  • フィジカルオブジェクトを作る
  • スペースを作る

という内容だった。

Project 1:ビジュアライゼーション

MDEは学際的な領域なため、ほとんどのプロジェクトで他の生徒とコラボレーションにすることになるが、この課題に関しては一人で演る内容だった。約4週間ほどの期間でモビリティをテーマにビジュアライゼーションを作る、という内容だった。このプロジェクトの詳細はこのエントリーにもう少し詳しく書いてある。

Project 2 :フィジカルオブジェクト

このプロジェクトより初めてグループでの課題になった。自分の卒論プロジェクトは個人で行ったが、学生によってはグループプロジェクトにする人もいるので、これ以降殆どのコースワークがグループでのものになる。広告という世界を離れ、プロダクトデザイナーとカーデザイナーの同級生と一緒にやったプロジェクトだったので戸惑いはありつつも、良い学びのプロセスになった。このプロジェクトについても詳細はこのエントリーに書いた。

Project 3 :スペース

UXリサーチャー、エクスペリエンス・デザイナー、元AirBnBのストラテジストと一緒に進めたプロジェクト。津波が発生したときにおける「避難」のデザインについて取り組んだプロジェクトだった。

地獄の統計と合わせ、正直、学期が終わる頃にはかなり疲弊してしまっていた。そのまま冬休みに突入し、しっかりと英気を養った上で、次の学期へと進むことになった。

次の学期での学びについてはこちらから。

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Togo Kida
neurotogo

Creative. Marketer. Strategist. Technologist. Formerly at UCLA, Harvard, Dentsu, and Uniqlo. 100 Leading Global Thinkers 2016. Creativity, design & data.