ISEP Next Energy Transformation Micro Research

Next Energy Transformation Micro Research is an information activity of Institute for Sustainable Energy Policies (ISEP). Take a quick look at the latest development of energy transformation.

Sonnen — ドイツを超えて自然エネルギーのコミュニティをつなぐ

Sonnen は、すべての人にクリーンで手頃な価格のエネルギーを提供することを目標に、Christoph Ostermann と Torsten Stiefenhofer によって 2010 年に設立されました。その10年後の現在、Sonnen は、スマートホームエネルギー貯蔵システムを製造するドイツのメーカーとして、ヨーロッパで最も急成長しているハイテク企業の1つに数えられています。複数の賞を受賞した同社は、ドイツ以外にも米国、オーストラリア、イタリア、英国で複数の仮想発電所を運営し、世界的なエネルギー転換のデジタル化を推進しています。さらに、この印象的な地図で見られるように、世界で 60,000 件以上のスマートホームエネルギー貯蔵システムを設置しています:

Source: sonnenCommunity

2011年には初の家庭用太陽光発電向け蓄電池 sonnenBatterie を発売し、その1年後にはデジタル化され、例えば天気予報を考慮に入れて個々の顧客の自己消費を最適化することができるようになりました。デジタル化に向けたこのステップは、2015年にドイツで初の仮想発電所(VPP)を設立したことで拡大しました。sonnenVPP は、個々の sonnenBatterie ユーザーを sonnenCommunity と呼ばれるにネットワーク接続し、そこでは参加者同士が自家発電した電力を共有しています。

Source: Sonnen

2017年、Sonnen は革新的なコンセプトを sonnenCommunity の会員に導入しました。Sonnen は、会員が太陽光発電システムと sonnenBatterie の適切な組み合わせを自宅に設置すれば、理論上は0ユーロの電気代になることを保証します。年間消費量 4,000kWh の典型的な小規模家庭の場合、必要なのは 6.3kWp の太陽光発電システムと 11kWh の蓄電池です。この組み合わせで自給率は75%になるように設定されています。会員は、必要な電力の残りの25%(例えば、模範的な家族の場合は 1,000kWh)について、無料で手当を受けることができる。

sonnenFlat の参加者は、無料の手当を使い切らなかった場合、場所に応じて24~31セント/kWhの払い戻しを受けることができます。逆に、何らかの理由で年間の無料手当の目安以上の電力を使用した場合、平均よりも安い電気価格で追加購入することができます。さらに、sonnenCommunity のメンバーは、Sonnen が管理する系統柔軟性サービスのために自宅の蓄電システムを提供することで、追加でお金を稼ぐことができます(Sonnen は、2018年にドイツのバランシング市場に正式に参加)。これらによる追加収入は、年間119ユーロに相当します。より大きなPVシステムを持つメンバーは、年間最大178.50ユーロの収入を得ることができます[1]。

sonnenVPP は、需要以上に多くの自然エネルギー電力が生産されている時間帯に蓄電池を充電することで、自然エネルギーに対する抑制削減に貢献します。これまでのところ、系統運用機関は、送電網の過負荷を防ぐために風力発電を抑制することで対応することが多々ありました。2018年には 5.4TWh の自然エネルギーが抑制により失われています[2]。

最近、Sonnen は、固定価格買取(FIT)の期限が終了した太陽光発電システムのオーナー向けに、sonnenFlat 契約を少し改良したものを導入しました。ドイツでは2021年、約 18,000 件の太陽光発電システムが FIT 期間を終了すると推定されています。さらに、2025年までに 176,000 件、2GW の容量に相当する太陽光発電システムが FIT を終了すると見られています[3]。FIT を受けていない太陽光発電システムを運営する事業者は、現行の規制では、ダイレクトマーケティングで自前の電力を販売することになっていますが、これは非常に複雑で、特に小規模な事業者にとっては経済的にも現実的でないことが多いのが実情です。運営は可能であるものの採算が取れなくなってしまう太陽光発電システムが撤去されてしまえば、それは、環境およびエネルギー転換の進展という観点から見れば、最悪のシナリオとなってしまいます。

そこで SonnenFlat direkt というメニューでは、3〜29.9 kWp の太陽光発電システムを運営する小規模な先駆者に代替案を提供しようとしています。具体的には、卒FITの太陽光発電システムで生産された電力のうち、自家消費に使用されていない余剰分を、sonnenCommunity で直接販売することが可能となり、小規模事業者はこれに応じて電力無料手当を受け取ることができます。これにより、先駆的に取り組んできた人々は、経済的に実現可能で、かつ官僚的ではない方法で太陽光発電システムを使い続けることができます[4]。

この革新的なコンセプトは、初期の自然エネルギー事業の FIT が終了することで同様の問題に直面する国々にとって、ひとつの良い例になるでしょう。

参考

[1] https://sonnen.de/stromtarife/sonnen-flat/

[2] https://www.pv-magazine.de/unternehmensmeldungen/speichern-statt-abregeln-virtuelles-kraftwerk-von-sonnen-sichert-sauberen-windstrom-der-sonst-verloren-waere/

[3] https://www.enbw.com/unternehmen/presse/kleine-direktvermarktung-solaranlagen.html

https://globe.sonnen.de/

[4] https://sonnen.de/stromtarife/sonnen-flat-direkt/

Text by Christian Doedt

Translation by Shota Furuya

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Shota FURUYA
Shota FURUYA

Written by Shota FURUYA

環境エネルギー政策研究所, 研究員/Institute for Sustainable Energy Policies, Researcher

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