初めての自作PC

Ruka Kanno
nextbeat-engineering
10 min readMay 10, 2024

はじめに

こんにちは。ネクストビートでエンジニアをしている菅野です。
普段は”保育園・幼稚園の『タイヘン』を『カンタン』に”をテーマに保育士バンク!コネクトの開発をしています。

自宅用に、最近初めてPCの組み立てを行ったので、似たような方の参考になればと思い、構成と気を付けるべき点を残しておきます。

筆者は「メモリの抜き差しは行ったことがある」くらいのレベル感です。

PCを組み立てるにあたり、まず方針を決めました。
スペックと価格を軸に基準を定めていきます。
この時は、店売りの組み立て済みPCも視野に入れて探しています。

方針

自宅用マシンで開発時のコンパイル時間が長くなってきたのが発端になります。
そのため、最優先はコンパイル時間を短縮するためのCPU強化です。

他は特に不自由を感じていなかったので、その他は出費を抑える方向で考えていきました。

それらを踏まえ、主要部品に関して自分の要求は下記になりました。

  • CPU
    ・高スペックであるほど嬉しい
    ・(コンパイル時間が長すぎるのが一番のネックだったため)
  • GPU
    ・すぐには不要だが、いずれ高スペックにしたい
    ・(そのうち機械学習などもやりたい目論見)
  • メモリ
    ・32GBくらいは必要そう
    ・(社用マシンでこのくらい使用しているため)
  • ストレージ
    ・現在のSSDを引き続き使用する

調査

価格を調べる前に、マシンパーツについて知っておこうと思いました。

必要なパーツは上記の CPU / GPU / メモリ / SSD に加えて、
マザーボード / 電源 / 筐体 が主なパーツになってきます。

特にマザーボードや電源は、知識が曖昧だったので良い機会です。

  • マザーボード
    ・PCの基盤
    ・CPUやメモリはマザーボードのサポート範囲で選ぶ必要があります
    ・GPUはマザーボードとの対応は気にする必要がなさそうでした
  • 電源ユニット
    ・PC全体を稼働させるための必要電力を気にする必要があります
    ・強いGPUを積むと、電源の供給が足りるかを確認する必要があります
    ・高性能なCPUやGPUを積む場合、電力が足りているかを確認します
  • 筐体
    ・GPUとマザーボードのサイズに合わせた筐体を選ぶ必要があります
    ・最近はスケルトンにして、中身を魅せる箱が流行っているらしいです
    ・でかいと重い

主要パーツについても調べました。

  • CPU
    ・聞き馴染みのあったIntelに調査を絞ることにしました
    ・14世代が一番新しいです
    ・14世代の中でも、14900Kや14700Kなどさらに細かく分かれています
    ・(基本的には数字が大きいほど強い)
  • GPU
    ・聞き馴染みのあったNVIDIAのGeForceに調査を絞ることにしました
    ・4000番台が一番新しいです
    ・こちらも、4000番台でさらに細かく分かれています
    ・(基本的には数字が大きいほど強い)
    ・年々物理的に大きくなっているようです
  • メモリ
    ・DDR5が一番新しいです
    ・DDR4も1つ前世代ですが、視野に入れて良さそうです
    ・容量・読み書き周波数がそれぞれ異なります
  • ストレージ
    ・HDD, SSDがあり、SSDは小型HDDサイズのものとM.2 SSDがあります
    ・NVMe(M.2 SSD)が一番高速です
    ・NVMeを選択する場合は、念のためマザーボードが対応しているか確認した方が良さそうでした

価格帯

パーツの価格帯

それぞれの相場感が全くの不明だったため、一通り調べました。
参考程度に調べた価格を記載します。
(PCパーツの価格は時期により大きく左右されるようです)

  • CPU
    ・聞き馴染みのあったIntel製品しか調べていません
    ・ベンチマーク表で強いCPUほど価格が高かったです
    ・新しいもので6万 ~ 10万程のようです (Intel 14世代 参考)
  • GPU
    ・こちらもベンチマーク表で強いGPUほど価格が高かったです
    ・新しいもので13万程のようです (4070ti super 参考)
  • メモリ
    ・容量と周波数で価格が上がるようです
    ・規格と周波数上限はマザボで決まっているので要注意です
    ・DDR4 32GB×2枚 で2万程のようです
    ・DDR5 32GB×2枚 で3万弱のようです
  • SSD
    ・交換予定がなかったため不明
  • マザーボード
    ・主に、対応するCPUの規格、メモリの規格・周波数・スロット数、
    で価格が変動しているように思えました
    ・DDR4 スロット×4で2万程のようです
  • 電源ユニット
    ・GPUの購入まで後回し予定だったので、今回は詳しく調べていません
    ・強いGPUが動く程度で1万程するようです
  • 筐体
    ・サイズ・デザイン性・配線の収納性で価格が変わっているようです
    ・こちらもGPU購入まで後回しにして、詳しく調べていません
    ・GPUが入る程度のサイズで1万弱のようでした

組み立て済みPCの価格帯

組み立て済みPCを買った場合の費用感は下記の通りです。
GPUを自分で追加・換装する際、大体の場合電源ユニットも併せて入れ替える必要がありそうでした。

購入後のカスタムを考えると、ざっくりと下記の追加費用がかかります。

メモリの追加で +1万
メモリの交換で +2万
GPU・電源の交換で +15万

  • CPU(14900K) 内蔵GPU DDR4
    ・安くて25万〜27万程度
    ・メモリも追加で購入する必要がありそうでした
  • CPU(14700K) 内蔵GPU DDR4
    ・安くて18万〜21万程度
    ・発見できた最安値で12万でした
  • CPU(Intel14世代) GPU(4070ti super) DDR4
    ・安くて30万〜35万程度
    ・安いモデルでも、特にカスタムが欲しくなる部分は見当たりませんでした

自分で組む場合の価格

自分で組む場合の費用も考えておきます。
既存で使用しているPCからの移行を考えていたので、全てのパーツを揃える必要はありませんでした。

必要パーツは下記です。

  • CPU
    ・これを変えないと始まりません
  • マザーボード
    ・CPUを変えると、それに対応したマザーボードが必要になりました
  • メモリ
    ・マザーボードを変えると、それに対応するメモリが必要になりました
  • ファン
    ・CPUが強くなると、冷却を考える必要が出てくるようです
    ・1.5万程の価格帯のファンを付けておくと充分そうです

パーツごとの対応が不明すぎたので、組み立て済みPC構成を参考にパーツを決めました。

価格は下記です。
(某フリマアプリを駆使すると、下記から1〜3割減になる印象でした)

  • CPU(14700K): 7万
  • マザーボード(PRO H610M-S DDR4): 0.9万
    ・メモリ 2スロット
  • メモリ(CT2K32G4DFD832A) : 2.3万
    ・DDR4 32GBx2

合計 : 10.2万 (+ ファン1.5万)
某フリマアプリ経由で(-1.8万)

今後のGPU増設を考えても、コスパが良さそうだったのでこの構成で自作することに決めました。

自宅PCのパーツ入れ替え表

参考用に、実際にどのパーツを入れ替えたのかを記載します。

  • マザーボード
    ・GA-H97-HD3 → PRO H610M-S DDR4
  • CPU
    ・i7 4790 → i7 14700K
  • メモリ
    ・DDR3 4GBx2 + 8GBx2 → DDR4 32GBx2
  • GPU
    ・そのまま継続使用
    ・GTX 1080Ti
  • ストレージ
    ・そのまま継続使用
    ・SSD 500GB + SSD 1TB
  • 筐体
    ・そのまま継続使用
  • 電源
    ・そのまま継続使用
    ・650W
  • ファン
    ・そのまま継続使用
    ・そのうち簡易水冷式のファンに入れ替えたい

今まで10秒ほどコンパイルに時間が掛かっていた作業が、今では1秒かからなくなりました!

満足な結果です。

PCを組む際の注意点

パーツを購入したらあとは組むだけです!

基本的にはコードを差していくだけなので、意外にも難しいところはありませんでした。

そんな中でも、悲しい落とし穴が数個あったので紹介します。

プラスドライバー

たまたま家にプラスドライバーがあったので事なきを得ましたが、地味に忘れがちです。

静電気対策

マザーボードを触っている際に静電気が発生すると、マザーボードが破損するようです。

静電気防止のために、薄手のゴム手袋があると安心です。

Windowsインストーラー

USBメモリにWindowsのインストーラーを作成できます。
ただし、Windowsからしか作成できないので、最初に作っておきます。

自分の場合、元PCを分解した後に気がついたため相当困りました。
結局MacにBoot CampでWindowsを同居させてインストーラーを作成しました。

マザーボードの疎通確認

PCを組み上げる前に疎通確認を行なっておくと安心です。
電源ユニット・マザーボード・電源スイッチを繋いだ時点で、電源の疎通確認が行えます。
動作確認しておくと、PC完成後に動かなかった場合の原因切り分けにも使えます。

後述するのですが、今回電源スイッチの接続先を間違えて電源が付きませんでした。
それも、全て組み立てた後に初めて電源を入れたので、どこに原因があるのか全く不明です。
これでマザーボードに問題があったなんて日には涙がこぼれ落ちます。

コードの抜き差しも大変です。
今回は、一番触りやすい位置にある電源スイッチを抜き差ししてたら、たまたま電源が付いて笑顔になりました。

電源スイッチを差す場所

どこに差すのか全く分かりませんでした。

基本的にはマザーボードのマニュアルに記載されているようです。
マニュアルが付属してない場合は、型番から公式サイトのサポートページを辿るとマニュアルがあります。

マザーボードに文字が書いてある場合もあります。

自分は差す位置を間違えて、1時間くらい困り果てました。

CPUとマザーボードの向き

CPUとマザーボードには対応する向きがあります。
それ自体は事前調査で知っていたのですが、正しい向きで置けているのかが最初分かりませんでした。

よく調べてみると、マザーボードとCPUの両方に小さな三角の記載があるようです。

見にくいですが、赤枠内に三角

それらの向きが合うように置くと良いです。
向きがあうと、小さいくぼみ含めてピチッとハマるので、違和感を感じたら一度手を止めましょう。

最初、なんとなくCPUソケットとCPUに書いてある文字の向きを合わせて置いてみたところ、向きが間違っておりピンが折れるところでした。

ピンが折れた場合、CPU(場合によってはマザーボードも)が破損するので、絶対に間違えてはなりません。

キーボード

PCのセットアップで必要になります。
個人的には非常に盲点でした。

普段ノートPC内蔵のキーボードだけ使用していると頭から抜け落ちます。

終わりに

いかがだったでしょうか。
これからPCを組む方の参考に、少しでもなれたら幸いです。

一度PCを組んでみると、パーツについて何となくでも分かり、カスタムの幅も広がるのでおすすめです!

では、よきデジタルライフを🙋‍♂️

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