『「技術書」の読書術』を読んで
0.初めに
最近読書の習慣が戻ってきました清水琢巳です。
私は、株式会社ネクストビートで「おもてなしHR」という地方創生に関わる、宿泊業界に特化した転職支援プロダクトの開発をしております。
もうすぐ社会人2年目も終わり3年目に迫る中、最近課題に感じていることがありました。それは技術習得についてです。特に技術書のインプットに課題を感じていました。
そんな時2023年のITエンジニア本大賞[1]の2024年の技術書・ビジネス書の各ベスト10[2]に選ばれていた『「技術書」の読書術』[3]が目に留まり、これは今の自分が読むべき本だと手に取りました。
ということで、本記事ではその本で興味を惹いた点を私自身の感想を交えながら紹介いたします。
ちなみに今回の書籍は、会社の技術図書から借りました。弊社には技術系の書籍が150冊以上(毎月増加中)あります。技術書は高価なものが多いため、とても嬉しい制度です。
※本の内容を要約して記載しているため、異なる言い回しになっている場合がありますが、ご了承ください。
目次
本記事の構成は以下のとおりです。
- 本の概要
- 選び方
- 読み方
- 情報発信&共有
- まとめ
- 告知
1.本の概要
タイトルは『「技術書」の読書術』。サブタイトルは達人が教える選び方・読み方・情報発信&共有のコツとテクニック。著者は増井敏克(ますいとしかつ)さんです。
本の構成は、「選び方」「読み方」「情報発信&共有」の3章構成で、章1つ1つの中でさまざまなテクニックが述べられていました。
その中で私が印象に残ったテクニックについて、以降で説明します。
2.選び方
2.1 技術書の種類を知る
技術書には主に初心者向けの「入門書」と上級者に向けた「専門書」目的から実現方法を紹介した内容の「逆引き本」の三種類が存在します。
その全てが網羅されているものもありますし、初級と上級に分類できない中級程度の内容の本もありますが、主にこの三種類です。
この種類を知ることで、今のあなたに合った本を選択して読めます。
上記は当たり前のことでしたし、技術書以外のビジネス書では普段意識していることでした。ただ技術書は慣れていないと言うこともあり、意識できていなかったのが実情です。
この種類があると言うことを知っているだけでも、技術習得のスタートラインが変わると感じました。
2.2 英語の技術書という選択
私が読んでいて驚いたのは英語の技術書という選択肢があるということでした。
英語の技術書を選択することは以下のメリットがあります。
・翻訳される前の技術書を読める
・ 洋書でしか販売されていなくても読める
・翻訳本よりも安く入手できる
・原著と翻訳本を読み比べられる
上記は本に記載されていたメリットですが、私はそれに加えて以下のメリットもあると考えました。
・翻訳しきれなかった表現も生のまま理解できる
・英語力がつけられる
いきなり英語で入門するのはハードルが高いですが、すでに触ったことがある言語やインプット済みの技術は、洋書で読んでみるのも選択肢にいれていきたいですね。
3.読み方
3.1「3」の発想
ここで紹介されていたのは、入門書、専門書、逆引き本の3冊を同時に読み比べるという読み方です。
その紹介の前に「3」の発想とは何か記載されていたので共有いたします。
積み木を思い浮かべてください。AとBの積み木があったとき、Bが倒れるとAも倒れるといった考え方ができます。これが「2」の発想です。
では「3」の発想は、ドミノを思い浮かべてください。AとBとCのドミノがあったときにAが倒れるとBも倒れる。Bが倒れるとCも倒れる。このようにこれらは関係性を持たせて考えられます。これが「3」の発想です。
また、この「3」の発想ができるようになると、Dも倒れるのでは?とその先のことまで考えられるようになるのです。
このようにある技術を極めるときは、3冊以上を読むことをお勧めいたします。そうすることで1つの技術でも多くの視点から考えられるようになり、より深く知識が定着いたします。
私はまだ1つの分野の技術に対して、入門書、専門書、逆引き本の3冊をよんだことはなく多くても2冊だったため、ぜひ実践して違いを体感してみたいですね。
3.2プログラミング書の読み方
プログラミング書の読み方は以下のステップで読むと良いです。
1. 読む前にゴールを決める
2. ゴールをイメージしながらざっと全体に目を通す
3. 動くものを作る
4. 改善する
私はこの本を読むまでは、「業務で必要だから、新しいから、人気だから」という理由で手を出して、浅い知識しか身に付かず、嘆いていることが多かったのですが、それは今考えるとゴールを決めていなかったからでした。
ざっと目を通すことは、全容を簡単に把握するために行います。確かに、明確に作りたいものや習得したいものがイメージできていれば進歩も早いはずです。全体を捉えることや自分の現在地を把握することには必要不可欠です。私はいきなり手を出して浅い知識を得てここからどうすれば良いんだろうと迷子になることが多かったのですが、それは全体を把握できていないからでした。
3は、良いコードよりも動くコードを意識することという意味です。誰でもいきなり宙返りができるわけではないように、最初から良いコードを書くことはできません。動くコードを書いてみて最後の4ステップの通り改善を加えることで何が良いかがわかってくるのです。
普段意識していない1と2で技術習得のスタートダッシュを決めつつ、3と4を繰り返してその技術をより深く理解していくよう努めていきたいですね。
4.情報発信&共有
4.1 「自分ならこうする」を発信する
情報発信をするうえで重要なのが、自分の視点です。間違っても良いから発信をしてみる。間違いは指摘してもらえますし、新しい発見や考えになる可能性もあります。 人と異なることを恐れず情報発信をしてみてください。
初心者だからと言う人も多いですが、世の中の大半は初心者です。 また、専門家が書いた内容だと前提の知識レベルが高すぎて内容が理解できない可能性も高いので、拙い知識でも誰かの助けになることは大いにあります。
特に私はしっかりと発言できるレベルになるまで情報を発信していませんでした。ただこの本を読んでみて、自分の視点を発信することで自分の理解度が向上すること、また他の人にとっても助けになることがあると知り、現状がもったいないなと感じました。
今後は、自分のスキルを向上させるためにも、臆せず情報発信に力を入れていきたいです。
5.まとめ
本記事では『「技術書」の読書術』を読んで、興味深かった点をまとめて紹介いたしました。まだまだ技術習得のインプット・アウトプット・改善の黄金ループは作れていませんが、この本を読んだことでそのループを作り出す全体像は掴めたと感じています。技術の進歩は日々目覚ましいほど進んでいますが、その波に飲まれず乗れるように、技術習得ライフを満喫していきましょう!
6.参考文献
[1]https://www.shoeisha.co.jp/campaign/award/2023/about
[3]https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798171548
7. 告知
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