GA4の計測方法と手順

Takumi Shimizu
nextbeat-engineering
Nov 6, 2023

0. はじめに

株式会社ネクストビートで「おもてなしHR」という地方創生に関わる、宿泊業界に特化した転職支援プロダクトの開発をしております、清水琢巳と申します。

今回は以下のようなレポートを作成するための「GA4の計測方法と手順」についてご紹介いたします。

この記事を読み進めていただくことで、以下の2点を身つけることができます。

  • GTMで効果測定を行うためのイベントを作成できる。
  • 2023年7月に移行されたGA4の探索機能を使用したレポートを作成できる。

GTMがUAからGA4に移行されたことで、計測方法が変わり、その方法が分からず悩んだため、自分自身の備忘録と現在わからないと悩んでいる方への助け舟になればと思いこの記事を執筆しました。

アジェンダ

  1. GTMとは
  2. UAについて
  3. GA4について
  4. GA4の計測方法と手順
  5. まとめ
  6. 参考文献
  7. 告知

1. GTMとは

GTMは「Googleタグマネージャー」の略称です。 GoogleアナリティクスやWeb広告などを利用する際に埋め込むデータ収集のための「タグ」を、GTMを通して設置・管理・削除することができます。

具体的には計測したい項目のタグと、そのタグを発火させる(行動条件となる)トリガーを作成することで、現在のサイトのパフォーマンス状況を計測することができ、 そのイベントの計測値を工夫することで、ABテストの優位を計測することもできるようになります。

2. UAについて

UAとは「ユニバーサルアナリティクス」の略称です。 2013年にリリースされたGoogleアナリティクスのプロパティで、プロパティとはGoogleアナリティクスのデータを計測処理するシステムのことを指します。 つまりUAとは「Googleアナリティクスというツールに備わっている一つの機能の名称」になります。 こちらのプロパティは2023年7月に廃止されたため、現在はGA4への移行が必要となります。

3. GA4について

GA4とは「Google Analytics 4」の略称です。その名の通りGoogleアナリティクスのプロパティの一つです。 2019年にベータ版として実装され、2020年にバージョンアップされたタイミングでGA4となりました。

UAがバージョンアップされたものがGA4と捉えられている方もいらっしゃるかもしれませんが、UAとGA4はそれぞれ異なるプロパティです。 どちらも「アクセス解析」という目的で使用するものですが、データ処理や計測方式が異なる別のツールだとご理解ください。

4. GA4の計測方法と手順

それでは実際にGA4で計測が行えるようにGTMを設定して実際にレポートを作成していきたいと思います。 今回はそのモデルとして私の担当プロダクトのTOPページリニューアルを行う際にABテストを行った際の計測方法を用います。 現在は新しいデザインにリニューアルが完了しています。

旧デザイン ← → 新デザイン

今回は以下のボタンのクリック計測を行っていきたいと思います。

4–1. GTMを設定する

まず計測したい値を決めてそのタグを埋め込む作業を行います。

<設定時に使用する用語の説明>

  • イベント:閲覧ページ内での行動のこと
    (クリック、スクロールなど)
  • トリガー:タグの発火条件となる行動のこと
  • イベントパラメータ:
    タグ発火時の詳細情報のこと(クリックされた要素のid名やclass名、その時のurlなど、取得したい値を設定する)

手順は以下の通りです。

  1. 新規を選択する
  2. タグタイプで「Googleアナリティクス GA4イベント」を選択する
  3. 設定タグで「GA4設定」を選択する
  4. イベント名を任意の値にする。特に意図がない場合タグ名に揃える
  5. イベントパラメータを設定する
  6. トリガーをクリックし「+」ボタンで新規作成画面を表示する
  7. トリガーの設定で、クリックの全ての要素を選択する
  8. このトリガーの発生場所を「一部のクリック」に変更する
  9. 条件はClickID等の条件を追加し計測したいものに限定して設定する

上記のイベントパラメータのパラメータ値は、次の4–2で設定するカスタムディメンションに関係しています。

パラメータ値には、イベントを識別できる値を設定します。

パラメータ名は探索で行or列に割り当て、レポートを作成できます。

詳しくは下記を読み進めてください。

4–2. カスタムディメンションを作成する

カスタムディメンションは、自由に設定できる探索(レポート作成)で使用する値のことで、具体的にはトリガーが持つイベントパラメータの値を探索で使用できるようにする定義のことです。

① カスタムディメンション名にはパラメータ名(レポート作成時に行or列名)に設定したい名前を設定します。

② イベントパラメータ名をタグ設定時に設定したイベントパラメータ名と同じものを選択します。これでカスタムディメンションにイベントパラメータが紐付きます。

※特殊文字に使用できないものもあるため、基本半角アルファベットで、キャメルケースにするのが良いと思います。

4–3. パラメータ値にカスタムディメンションを割り当てる

4–1で設定したパラメータ名と、4–2で設定したカスタムディメンションのイベントパラメータが等しいことを確認します。

もし同じでない場合は同じになるように設定し直してください。

4–4. GA4の探索にてレポートを作成する

① 行に、測定したいイベントのユニークキーとして識別できる値をディメンションを使用してを割り当てます。(イベント名やclickIdなど)
割り当てる際は左側のディメンションの項目から任意の項目をドラッグ&ドロップで割り当てることができます。
ディメンションに追加したカスタムディメンションが出てない場合は「+」を押して、追加してください。

② 列にイベントのパターンを識別できる値を割り当てます。列に種類を出し分けるディメンションを割り当てることで、種類別に計測した値を表にすることができます。
今回はABテストが対象となっており、デザインによってclass名を変えるようにしていたため、clickClassというカスタムディメンションによって種類を分けてレポート作成しています。

③ 計測する値を決めます。今回はクリックされた回数なので、イベント数が該当します。

④ セルのタイプを選びます。個人的にヒートマップが一番見やすかったです。

⑤ フィルタで、表に表示するイベントを絞り込むことができます。こちらは基本イベント名で絞り込むのが良いと思います。

⑥ レポートが出力されます。

※ イベントを仕込んですぐはレポートに反映されないため、早くとも1日後に1度計測するようにしてください。個人的には1日後に計測の確認を行い問題ない旨を確認してから、計測期間を設けるのが良いと思います。

5. まとめ

今回はGA4の計測方法についてまとめました。1ヶ月くらい計測ができずに悩む時期があったため、僕と同じ思いをしている方の助けになれば嬉しいです。

ただGA4は使い方がわかればとても有用でUAよりも計測しやすく、レポートも見やすいと感じました。まだまだ使い始めたばかりなので、もし今回以外にもナレッジをお持ちの方がいらっしゃいましたら共有していただけますと幸いです。

6. 参考文献

7. 告知

We are hiring!

本記事をご覧いただき、ネクストビートの技術や組織についてもっと話を聞いてみたいと思われた方、カジュアルにお話しませんか?

・今後のキャリアについて悩んでいる
・記事だけでなく、より詳しい内容について知りたい
・実際に働いている人の声を聴いてみたい

など、まだ転職を決められていない方でも、ネクストビートに少しでもご興味をお持ちいただけましたら、ぜひカジュアルにお話しましょう!

🔽申し込みはこちら
https://hrmos.co/pages/nextbeat/jobs/1000008

また、ネクストビートについてはこちらもご覧ください。

🔽エントランスブック
https://note.nextbeat.co.jp/n/nd6f64ba9b8dc

--

--