LSM(Licensed Scrum Master)をエンジニア25名取得!
こんにちは。ネクストビートでエンジニアリングマネージャーをしております上原と申します。
本日は、Scrum Inc. Japan 様の Licensed Scrum Master Training を、25名で受けて、LSM(Licensed Scrum Master)を取得してきましたので、その件についてブログにまとめました。
結論としては、プロダクトを作る組織に大きな変化をもたらすいい機会になりました! あとは世の中にプロダクトで価値提供して、結果として会社に恩返しする流れが出来ればと考えております。
何故、 Licensed Scrum Master Training を25名で受けてきたの?
ネクストビートでは、Scrumに取り組み始めてから、約3年になります。
弊社は複数事業を手掛けており、開発チームの規模も大小あり、朝会だけのチームから、ゴリゴリにScrumを回しているチームまでがある状態でした。
また、三原CEOからも「プロダクトドリブンを」と、期待してもらっているのですが、一部プロダクトでスケジュール遅延が発生するなどの組織課題があり、この点はまさにEMである私の課題感でもありました。
学びの機会
前期に、幾つかの事業に、PjM (社内の役割的には、Scrum Master +大きめな案件の要件定義などもおこなう役割)として参加する機会が複数ありました。その中でもゴリゴリにScrumを運営している保育士バンク!コネクトのチームに入ることで、スプリントでのサイクル化のメリットや、レトロスペクティブの大切さなど、様々なことを学ぶことができました。
そこで、「Scrumを各事業に一気に展開していくには、どうしたらよいか? 🤔」と考え始めたときに、1on1していたメンバが、LSMをもっていたのでヒアリングしました。その会話の中で「Scrum Inc. Japan 様のLicensed Scrum Master Trainingが面白かったですよ😃 例えば・・・」という話しになり、早速HPで確認をしました❣️
ネクストビートでの意思決定のスピード感
早速、上司のVPoE/CIO/CPOの三井に、1on1で、Licensed Scrum Master Trainingの相談を実施しました。
三井は、CSM(Certified ScrumMaster)を持っていることもあり、話しはトントン拍子で進むのですが、私の原案では「研修対象者は、各事業のPjM、TechLead」でした。ただそれだと
- Scrum運営の負担が、忙しくなりがちのPjMとTech Leadに集中する形になってしまう 😢
- 組織としての理想形に到達する速度が遅くなってしまう 😢
という課題が出てくることが想定されました。
そこで、Scrum開発に携わるPdM、PjM、開発者は、なるべく受けよう!という事になりました。
あとは、Scrum Inc. Japan 様と1回打ち合わせをさせて頂き、弊社の課題感などをヒアリング頂いた後に、 Licensed Scrum Master Trainingの企業研修のご提案を頂き、見積もりをもらって、社内決裁へと進みます。
大変ありがたいことに、上司の三井の方が、先回りして社内各所と調整していたので、社内決裁もすぐに得られました 😃
ただし、このScrum研修自体が人気すぎて😅、約4ヶ月間待つ必要がありました。。。
Licensed Scrum Master Trainingって実際どんなことやるの?
まずは、事前課題 📚として、以下をScrum Inc.様より頂きます。
- スクラムガイド
- 用語集
研修の前日までに、上記の資料でScrumの自己学習・復習を終えた状態で、当日のオンライン研修に参加します。
当日の研修資料・グループワークの資料は、公開できないのですが、ざっくりいうと以下を繰り返します。
- レクチャー 👨🏫 👩🏫
Scrumについて資料・動画でレクチャーが行われます。資料はわかりやすく、後で見返すものとしても有益な資料となっています。 - グループワーク・ディスカッション
レクチャーの後は、その知識の定着のために、Zoomのブレイクアウトルームに分かれて、トレーニー5名に対して、1名のトレーナーがつく形で、グループワークやディスカッションが進みます。グループワークの資料は、Muralで作られていて、Scrumを体験しながら知識の定着を図っていきます。私的な感想ですが、グループワークは楽しみながら進められるので、記憶にも定着しやすいなと感じました。 - 各チームのグループワーク内容の共有
グループワーク内容次第ですが、グループワーク後に他のチームの発表内容を聞く場面もあり、更に理解度を深める工夫もされていました。
また、約1時間おきに休憩時間があり、その時間でトレーナーに質問することも可能ですし、グループワーク用のMuralに質問スペースがあり、記載しておくと、トレーナーの方が座学中に返信を書いてくれるような配慮もあります。普段、Scrumやっていて疑問だった点を聞ける貴重な時間になりました。 💪
また、研修の最後には、グループワークで使用したMuralのシートもDLして持ち帰れるようにしてくれています。 🙏
Licensed Scrum Masterの認定取得
研修終了後に、Licensed Scrum Masterの認定試験を受ける権利をいただけます。さすがに研修仕掛けた私が落ちるわけには行かない 😆という変なプレッシャーありましたが、週末にレクチャー資料をしっかり復習して、試験を受けて一発合格しました!
そして、参加者全員がサクッと合格し、Licensed Scrum Master × 25人誕生となりました!
Scrum研修後の社内アンケート結果
また、Scrum研修が有益だったのかを図るためにアンケートをしておりますので、ご参考までに情報公開しておきます。
※私を除いた24名分のデータとなります。
●スクラム歴(年数)
今回、研修を受けたメンバのスクラム経験歴はまちまちで、Max3年のメンバが3名〜未経験者も5名いる状態です。
●スクラムの理解度 Before / After
以下のグラフの横軸の1は「よくわからん 」で、10は「俺に任せろ」としています。今回の研修のお陰で、スクラムの理解度が一気に引き上がりました!
●研修のおすすめ度
人へのおすすめ度(Maxのおすすめ度を10とした場合)も測ってみました。結果は以下です。
スクラム実戦経験者の方が、おすすめ度は高い傾向が見られる気がします 😏
●特に学びのあった箇所を教えて下さい
上記の質問の回答が以下になります。ご参考までに。
- スクラムチームの状態を分析するためのベロシティ計測と、それに基づく改善、昨日の天気 の活用方法
- ベロシティ・キャパシティを用いた見積もり
- スプリントバーンダウンチャートとリリースバーンダウンチャートの違いや、バーンダウンチャートの正しい見方
- 割り込み作業用のバッファの考え方
- スクラムは守破離。特に「守」が肝心要! まだまだ基本的なこともできてない部分があることがわかった
- スクラムはチーム開発のためのものでもあり、何よりプロダクトを最速で届けるための手段であると再認識できたこと
- Scrumの組織導入時の課題。スクラムは、プロダクトに関わる一部の部署だけでは成立しないこと
- 各スクラムイベントに関して深く理解することができた
- リファインメントの見積もりの話し
- レトロスペクティブの大切さ
- ディリースクラムの基本
- スクラム運用のあるべき姿や効果的な運用に関して知ることができた
- スクラムチーム、POやSM、開発者の役割・責任に関して、改めて学ぶことができた
- ビジョン・マインドの大切さ
- 顧客への価値提供「どんな価値を届けるのか」をスプリントゴールに置くということ。価値をどうやって早く/簡単に届けるのか、と考えることで、やらなくても良いタスクが出てくる場合もあること。
- 価値について 早く届けて、フィードバックをもらい早く改善していく 80%の人は20%の機能のみを多く使っている どこに価値があるかを見極める
- MVPの考え方
- 透明性・検査・適応という柱がスクラムでは大事で、適応するためには検査があり、検査するために透明性がある。それぞれを実践するためにイベントがあるというところに腑が落ちた
- スクラムとアジャイルの違い
- 既に実践しているスクラムチームに入ったので、理解できずに機械的におこなっていたスクラムへの考え方が大きく変わった
- ストーリーポイントの付け方、タスクの分割方法
- PBLでの優先順位の大切さと、その優先順位通りにアイテムを消化していくことの大切さ
- スプリントプランニングで担当者を定めないこと
- コンテキストスイッチコストを減らすことの大切さ
- プロダクトバックログ/仕様/設計を「全員」で決める共通体験をする。(バケーションフォト) => 共通理解を持っている状態 => 開発者の困り事に対して「仕様を知らないので答えられない」がなくなる/実装部分は誰でも行える/全てのことが自分ごと化する
- スクラムパターン(ベストプラクティス)
- PBI(プロダクトバックログアイテム)の「受け入れ条件」と「完成の定義」
などなど。 🙌
研修を研修で終わらせない
さて、研修後、約2ヶ月が立ちました。
各事業の開発チームに戻ったメンバが、研修で「学習」したことを、「行動」に移すフェーズを頑張っています。
例えば、
- Scrum運営を事業に説明し、Scrumを正式稼働し始めたチーム
- リリースバーンダウンチャートを活用し始めたチーム
- 開発期間が長めの案件の開発順をMVPになるように変更。内部でベータリリース出来るようにスケジュール変更を自ら行ったチーム
また、EM観点では、Scrum研修を通じて、組織の中の共通言語のレベル感が1段上がって、揃った感覚があり、非常に良い場になったと感じております。
あとは、世の中にプロダクトで価値を提供し、対価として得られる会社の「業績」に貢献します!
以上、最後まで読んでいただき有難うございました。
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