マブスを選んだ第3のスター

Masashige Sato
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Published in
Dec 29, 2020

日曜日の午後の試合で、マブスファン達は、ジョシュリチャードソンに対するほんとうの価値を見つけた。思わず笑みがこぼれるような兆しがたくさんあった。それだけでなく、彼がチームのオフェンスやディフェンスに馴染んでいき、他の選手とも時間を過ごすとともに、フランチャイズにとって彼の加入の意味が重要さを増していったことにも、気づいたのだ。

最初の出来事は、ダラスの新しいバックコートデュオである、ドンチッチとリチャードソンが、LAでクリッパーズを51点差で粉砕した試合だ。それぞれ13点を取り、どんな相手にも脅威を与え、デュオとして共存できる柔軟性があることを見せつけた。

二番目は彼のことを知れる象徴的な瞬間で、試合が終わった数分後のことだが、FOXスポーツサウスウェストのアナウンサーチーム(フォロウィルやスキン達)にインタビューを受けた時のことだ。

「今日の試合は君とマブスにとっても良かったんだけど、それだけじゃなくて、アーセナルがチェルシーを昨日・・・」

リチャードソンはマスクをしながら、拳を握りしめて体全体で喜んでいた。それを見たダラスの視聴者は、オクラホマ州エドモンド出身の27歳が、関わる人を笑顔を与えるような性格なんだなと感じただろう。

それでは少し語られていない話をしよう。

リチャードソンがドラフトの日の夜にマブスにトレードされたことが、どうやって起こったのか、皆さんは知ってますか?セスカリーをシクサーズに、そして36位指名のタイラーベイがマブスに来たあのトレードだ。

まずはビル・ダフィーがどれだけ入念に計画したのかを紹介させてほしい。ダフィーはこのトレードでは、ドンチッチの代理人として知られており、BDAスポーツマネジメントの創立者だ。だが、ダフィーはリチャードソンのエージェントでもある。実際には、BDAのエリック・カイブがリチャードソンと最も近くでやりとりをしていて、日々の代理人業務を担っていたのだが、ダフィーはカイブの上司である。

「ジョシュがマイアミからフィラデルフィアにトレードされた時、チームの編成上から考えるとフィットするかは疑問だった。」ダフィーはジミーバトラーがフィラデルフィアからマイアミにサインアンドトレードされた時のことを語る。「ジョシュは今年が終わったらオプトアウトする権利をもつ。だからエリックと私は隠し事なく素直に、シクサーズに対して彼がチームと再契約しないだろうと伝えた。”君たちは(トレードの)話を討議するべきだ”と。」

シクサーズにトレードの選択肢を考えさせた一方、ケイブとダフィーはもちろんリチャードソンに相談をした。

「1番行きたい、プレイしたいチームはどこ?」と尋ねた。

「ダラス。」彼は間髪入れずに答えたのだった。

もう一つの物語はもうすでに見かけたことがあるかもしれない。リチャードソンはカリフォルニアのサンタバーバラで、16歳のドンチッチと会い、ワークアウトをしていた。ドンチッチの体のサイズと能力に、驚かされたのだった。

「思うんだけど、彼はルカとプレイするのに興味があったんだと思う。だって、リチャードソンはれっきとしたバスケットボール選手だからさ。誰だってルカのような偉大な選手とプレイしたいものだ。」ダフィーは語る。

「だけど、こんなことだとも思う。リチャードソンはルカをちゃんと知っている。ドンチッチがどんな人柄かもね。それがジョシュにとっても重要なんだよね。2人の関係があったし、通ずるものもあった。ジョシュはサッカーを愛していたし、ルカもサッカーを愛していた。」

「時には、この代理人の世界では、物事が思い通りに運び、望み通りの結果を産むことがある。フィラデルフィアも考えがあった。トレードを実行する時には、君は常にウィンウィンになるようにならなきゃいけない。このトレードは両チームにとって完璧なウィンウィンだった。だから、トレードが行われるべきだったんだ。フィリーは素晴らしい仕事をしたし、キューバンとドニーもいい仕事をした。」

ダフィーはまたリチャードソンの両親である、元消防士のマイケルと、退役した空軍のアリスが、オクラホマシティーに今も住んでいることにも触れた。

「こんなに幸せなジョシュを見たことがないよ」ダフィーはそう語る。

それはコート上でも明白だ。まぁ、ダラスの開幕戦のサンズとレイカーズでの敗戦ではそこまでではなかったが、しかし、リチャードソンでは21点、ドンチッチは24点と、日曜の午後の試合では確かに明らかだった。

「彼らはお互いに親しみを感じているね」マーベリックスのコーチのリックカーライルは語った。「彼らはお互いに選手としてリスペクトしている。試合ごとにケミストリーも出来上がってきている。」

この20年でドンチッチとリチャードソンが1Qで2人とも13点以上取った初めてのチームメイトとなったが、カーライルはそこは重要だとは思っていない。

「記者の世界では、数字はケミストリーを示す証拠だ」カーライルはいう。「素晴らしい、我々もその意見に乗ろう。だよね?だけど、Jリッチは我々に非常に独特な要素を与えてくれる。彼はリーダーシップの存在感を示している。時にはチームが感情的になってしまう時も、彼は落ち着いた存在でいてくれる。さらに、彼は粘り強い競争心を持つ。彼はディフェンスで相手の挑戦を受け付けるんだ。」

「見てよ、我々は彼を愛している。本当なんだ。彼がチームにいて本当に幸せなんだ。」

後半省略

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