FAN3 参加レポート #06

舞台をムンバイから、コーチンに移します。コーチンの空港は街から30kmくらい離れていてタクシーなどで移動しないといけないみたで、Uberを呼んだんだけどムンバイに比べると英語が喋れないドライバーが結構いるとかでFabLab KeralaのVinodに電話でドライバーと話してもらい、空港からフォート・コーチンまで行くということを伝えてもらった。なかなか面白いドライバーでちょっと英語が話せた彼は我々が日本人と台湾人と知って「俺はSUZUKIの隼を持ってるぜ!でも道がでこぼこだから180kmくらいしか出したことないんだ」などと言う。なんだかんだで楽しく話しながら宿について、飯を食べてちょっと散歩して寝た。

朝、会場のMill Hallに行くとちょっとした幼稚園くらいの敷地があって、広いホール(写真だと3階建てだけど、全部吹き抜け)もあって全体がFAN3のイベントに特化していてムンバイとは違って「あ〜この感じ!」という盛り上がりがあってよかった。スケジュールや提供される食事も全く別次元で運営の気合が違ってました。

ホールの中はこんな感じ。自分は正規の時間より30分くらい早く着いちゃったんだけど、準備は着々と進んでいた。壁際に強力な扇風機とポータブルの冷房が置かれていて、ムンバイよりずっと南なのにめちゃ寒くしてあってすごい。

日本から参加の青木さんはここでワークショップするらしいけど、まだ始まってないのに取り囲まれて質問攻めにあっていた。かっこいいわ〜。

いよいよ、イベントが開幕!ムンバイでもそうだったけど、こちらではステージの上に祭壇の様なものを用意して、最初に火を点けてお祈りをするみたい。ムンバイでは結構偉い人たちがみんな靴を脱いで火を点けていたが、コーチンではそのままで良かったみたい。写真だと見えないかもだけど、台北のTedが火を点けているところ。

その後、MITでFabLab界のグランドマザー的存在のシェリル?さんのビデオメッセージを紹介して、セッションが始まった。やっぱり目の前に人がいるという存在感と、ビデオの中の人が喋っているというのは何かが違うなと。またシェリルのメッセージが凄く長くて自分は途中から理解できなくなった。多分脳がオーバーフローしたんだと思う。それが終わると、主にケララ州でのスタートアップ支援の取り組みとか、どんなものが生まれているか?例えばこの画像に写っているのはぬいぐるみ型のコミュニケーションロボットで遠隔の人がこれを通して話したりできるというようなモノを生み出してる〜的な話。Kerala Startup Mission という取り組みを推進していて、その一環でFabLab Keralaはコーチンとトリバンドラムの2つの拠点で単なる工作室だけではなく支援を決定したスタートアップにオフィススペースを提供したりしているらしい。これは資金は入れないが彼らに必要な支援を行うプログラム。必要な資金は各自なんとかしてくれれば、その他の便宜は結構測れるよ!というもの。後日実際にFabLab Kochiは見に行けたのでそれは別途紹介します。自分が関わっているFabLab関内にしても、つくる〜むにしても、工作室という領域から一歩、二歩出て行くようにしないといけないなとこれらの話を聞いていて再認識した。つくる〜むの方は社内の政治に巻き込まれて活動が停滞してしまっていたのでなんとかしたいところ。

イベントで隣に座っていたJeff。13歳だという。ムンバイのイベントにも父親と参加していたが、コーチン近郊に住んでいるらしい。彼は自分の会社も持っていて名刺をくれたのだが、自分はこの日名刺を忘れたというダメなおじさん。父親は写真家でPENTAX 645Zを使っているという。自分PENTAXと近いところで働いてるけど実物見たことないんですけど・・・。写真だけでなく他の事業も手がけているらしく、そういう家庭で育つと子供も商売人として育つのかもしれない。

何しろ、Jeffの靴は革靴だった。それに比べて自分はこんなものを履いていてちょっと恥ずかしくなる。(しかも外反母趾の部分がこのサンダル?に負けて両足とも豆ができて皮がむけて血が出てくる始末。この日のチョイスは完全に失敗だった)

Hallの隣の部屋や野外では幾つかの展示があった。彼はSaarangと言い、父親と一緒に自分が制作したシートベルトによる安全システムを展示していた。人形がシートベルトをして座っている。これはどういうことが起こるかを見せるための仕掛けで、彼が手にしているバスを使って説明してくれた。バスに衝撃を与えるとシートベルトがロックされ、更にキュっとしまって衝撃を和らげたり、もしバスが火災を検知するとソレノイドを使ったロックシステムが自動的に解除されて逃げやすくするというもの。Arduinoを使って構成していてほぼ自力で組み上げたという。父親も自分は一緒に来ただけだよと。子供の頃ソレノイドとか知らなかったけどなあ・・・。子供の頃からこう言う制作をする人がインドには結構いるらしい。

3Dプリントで出来ている軍艦。こう言うのいいよね。ミリオタなので。でもこのサイズ(50cmくらいの長さがあった)作ろうと思うと何百時間かかるのかわからなくてビビる。(失敗もするから・・・。最近のプリンターは失敗しないのかな?)

ムンバイからコーチンまでの飛行機で隣の席だったKishan(白いシャツの)はアーメダバードのFabLab Ceptの展示をしていた。幾つかのプロジェクトが動いているらしく、彼は教育市場向けのセットを展示していた。

ちょっとした電気工作ができるような感じ。こう言うセットって子供の頃は結構ワクワクしたのを思い出した。

セットでつく説明書がなかなか可愛くて良かった。ちょっとだけ色が使われてたり絵があるだけで取っつき易さは格段に上がると思うので気を遣っていて良いなと思った。(自分は本当に子供の頃の参考書とか辞書のモノクロの文字ばっかりの本が嫌いだったので・・・)

FabLab Ceptのプロジェクトの紹介。アーメダバードはムンバイよりもっと北でパキスタンに近いらしい。

圧巻だったのがこのパワードスーツ!ものすごくメカメカしい構造に、ものすごくハンドメイドな板金のカバーをかけた凄いやつ!

裏から見るとこんな感じ。ザクの動力パイプなんか嘘っぽく感じてしまう。背中にコンプレッサーを積んでいたので空気圧で動かすのかなあ?すごく重そうだった。

エンジニアリングの学校の展示。学生の課題制作を展示していた。ココナッツを絞るものとか、自転車のペダルを上下動で進むようにしたものなど。

日本からの青木さんのワークショップや、慶応SFCチームのディスカッションも盛況だった。みんなめっちゃ熱心だった。

夕方、一人で外で休憩していると二人から話しかけられた。とにかくみんな結構話しかけてきてくれるので良かった。彼らはベンチャーを起業したところ(右)、起業準備中(左)ということだった。まだ学生らしいけど今インドでは結構な起業ブームらしい。なんで起業するの?というと二人が言うにはこういうことだった。

自分「エンジニアだったら仕事いくらでもあるんじゃない?やっぱり起業がいいの?」

彼ら「うーん、そこはなんていうのか、会社で働いても夢がないよ。例えば日本で大卒のエンジニアがいくらもらえるの?」

自分「2000ドルくらいかな?」

彼ら「ほらね。インドで僕らの初任給は300ドルで偉くなっても900ドルなんだよ。やってられないよ。できたら日本で就職したいくらい。」

自分「でも、日本のエンジニアの給料って安い方だよ。アメリカとか言ったらもっと高給でしょう?」

彼ら「アメリカは確かにそうかもしれないけど、その職に就くのが難しいじゃない?それに競争も激しすぎるよ。シリコンバレーとか世界でトップの人が集まるんだよ。その給料を維持するのが大変なんじゃないかな?」

自分「インドで勝負した方がいいってこと?」

彼ら「起業してここで成功させる方が確率が高いと思うんだ。それに上手くいった時のリターンも大きいし。(多分貨幣価値のことを言っていたみたい)」

彼らの言う給与水準はバンガロールとかハイデラバードとかのIT先進地帯のものではないかもしれないけど、ああいうところで働けるのは激しい競争を勝ち抜いた人だけで、同じ競争するなら少しでも可能性のある地域、分野でということだろうと思った。他にも何人かインドのFabLabや大学で学ぶ人たちと話してもみんな起業を考えていた。これから発展していく国の勢いとか雰囲気みたいなものを少し感じられたのかも。

夕方から、日本から参加したメンバーで振り返りをやるということになっていたんだけど、外反母趾に出来た靴擦れがひどく痛むので歩きたくなくてサボって会場のパーティーに参加した。日本のスイカ割りの様に目隠して、水の入った甕を割ると言うゲームをやっているのを見たり、なんかバンドの演奏が始まったりなかなか凄かった。

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