「春の GTC」DLI 日本語ワークショップ
エヌビディアの佐々木です。
2021 年 4 月 12 日に始まる「 GTC 2021」では、ディープラーニングを実践的に学べる恒例のハンズオン トレーニング「NVIDIA Deep Learning Institute (DLI)」を開催します。
前回 (2020 年 10 月) 好評だった初級者向けコース「ディープラーニングの基礎 (DLIW2476)」に加え、新たに「ディープラーニングの基礎 — マルチGPU (DLIW2477)」を日本語化。GTC 2021 はグローバルなオンライン イベントですが、これら二つの DLI ワークショップは、日本語で、日本から参加しやすい時間 (9:00–17:00) に受講していただけます。
登録は下記ページから:
と、肝心な部分だけまず書きました。以下、少し追加の説明をします。
Deep Learning Institute (DLI) とは
Deep Learning Institute (DLI) は、エヌビディアが提供するディープラーニング及びアクセラレーテッド コンピューティングのハンズオン トレーニングです。自習型の「オンラインコース」と、講師がリードする「ワークショップ」の形態があり、どちらもクラウドベースの GPU 付きハンズオン プラットフォーム上で、実際に手を動かしながら学べます。詳細は DLI の Web ページをご覧ください。
今回の GTC では、様々なワークショップが世界中で同時に提供されます。その中で、前述の「ディープラーニングの基礎 (DLIW2476)」と「ディープラーニングの基礎 — マルチGPU (DLIW2477)」の二つが、日本語で実施されるワークショップです。
講師は、私 (佐々木) と、これまで数々の DLI ワークショップをデリバリしてきたベテラン、山崎の 2 名が務めます。
「ディープラーニングの基礎」の内容
コンピューター ビジョンと自然言語処理に関する初級ハンズオン トレーニングです。Jupyter Notebook 上で Keras、TensorFlow、Numpy、pandas 等のよく知られたツール、 ライブラリを活用してディープラーニング モデルをトレーニングし、未知のデータを与えてその精度を評価し、性能を高めていく方法を学びます。
このワークショップでは、次の内容に取り組みます。
- 手書き文字 (MNIST) およびアメリカ手話 (ASL) データセットを使い、シンプルなニューラル ネットワークをトレーニングする
- 畳み込みニューラル ネットワークを導入し、その効果を検証する
- データ拡張によってデータセットを強化し、モデルの精度を向上させる
- ImageNet データセットによるトレーニング済みモデルをベースに、転移学習を使用して、少ないデータと演算量で目的に合ったモデルを作成する
- 時系列データを扱う LSTM モデルを新聞の見出しデータセットでトレーニングし、新しい見出しを生成する
ワークショップを完了すると、画像分類やテキスト生成といった基本的なディープラーニング アプリケーションを作成できるようになります。
これまで実施してきた初級者向け DLI ワークショップで得られた教訓を元に作成された、非常にわかりやすいコンテンツです。「ディープラーニングの解説本を読んだりもしてみたが、具体的な実装があまりイメージできない」という方に、ぜひ参加頂きたいワークショップです。(なお、ある程度経験のある方には、物足りない内容だと思います)
前提条件
ニューラルネットワークあるいはディープラーニングに関する事前知識は不要ですが、Python の簡単なコードを読み書きできる必要があります。
「ディープラーニングの基礎 — マルチ GPU」の内容
複数の GPU を使うと学習が速くなるらしいということは知っているけれど、イマイチ効果が出ない。もしくは、スピードは速くなるけどなぜか精度が上がりきらない、というような方にとって重要な情報が含まれているワークショップです。マルチ GPU 化するための API の使い方にとどまらず、追加で考慮する必要のある事柄についても把握できるため、計算を効率化して一歩先へ進みたい方におすすめのコンテンツです。(注: 主に Horovod を利用するため、TensorFlow や PyTorch の API を直接呼び出してマルチ GPU 化したい場合には、このワークショップで把握したことを踏まえて、各フレームワークの API を使っていただく必要があります)
学習内容は次のとおりです。
- マルチ GPU トレーニングへのアプローチ
- 大規模トレーニングにおけるアルゴリズムと技術に関する課題
- 上記の課題解決のための主要テクニック
このコースを修了すると、Horovod を使用して、ディープ ニューラル ネットワークのトレーニングを効果的に並列化できるようになります。
前提条件
シングル GPU でディープラーニングモデルの学習を行った経験があること。このワークショップでは、既存のコードを変更しながらディープラーニングにおけるマルチ GPU の利用方法を学びます。そのため Python のコードを独力で修正できる必要があります。
必要な機材や通信環境
いずれのコースでも、ハンズオン環境として、クラウドの GPU 搭載インスタンスを 1 人 1 台ご提供します。その環境へアクセスするための PC と、安定したインターネット接続はご用意頂く必要がありますが、皆さんの手元の PC に GPU は不要です。
ハンズオン プラットフォームへのアクセスには、WebSocket 通信が必須です。また、事前にアカウント作成などが必要です。こちらの事前準備資料をご参照の上、準備をお願いします。
費用と参加登録方法
費用は以下の通りです。
- GTC 登録費用: 無料 (前回は $99 でしたが、無料となりました)
- DLI ワークショップ登録費用: $249
今回ご利用頂くハンズオン環境は、ワークショップ受講当日だけではなく、受講後 1 年間ご利用いただけます。$249 はリーズナブルな価格ではないでしょうか!
参加登録は、こちらのページの「DLI トレーニングに参加登録する」ボタンからお願いします。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。