欺瞞に満ちた2年縛り撤廃

携帯電話各社が2年毎の更新時以外の解約では違約金(携帯電話会社は「契約解除料」と表記しているが違約金と言ったほうが消費者の心情にあっているだろう)のかかるプランに変わり、2年を経過すればその後は違約金のかからないプランを発表した。auとソフトバンクが全く同じ料金を発表したが、NTTドコモも追従するだろう。

このプラン、一見悪名高い2年縛り契約の改善のように見えるが、実はとんでもない改悪だ。詳しく検討してみよう。

まず新しいプランでは月額料金が300円高くなる。毎月300円なので、2年で7600円余分に支払うことになる。つまり、2年経過後のいわゆる解約月に解約すれば新しいプランのほうが7600円高いということだ。

次に解約月を逃してしまった場合。従来のプランなら違約金9500円が必要だ。新しいプランなら違約金は不要だが、月々支払う金額の累積がどんどん高くなっていく。2年8ヶ月で9600円余分に支払うことになるので、それ以上の長期契約になれば最初から300円安いプランで解約時に9500円払ったほうが支払総額は安くなる。

従来のプランも解約月が1ヶ月から2ヶ月に拡大されるので、解約月を逃して半年以内に解約することが確定していなければ新しいプランのほうが割高ということだ。2年も先のことがそうそう確定しているわけもなく、実際には違約金不要を餌に月額料金を引き上げる料金改定と考えたほうがすっきりする。

違約金不要というならなぜ2年以内の解約も違約金不要にしなかったのか。そうすると新しいプランのほうが支払総額は低くなる期間が大きくなり、短期乗り換えユーザーに有利になってしまうからだろう。新しい料金プランは、短期乗り換えユーザーにも、長期契約ユーザーにも不利な料金だ。

消費者ができる対抗策は、2年縛りの解約月を機に違約金不要のMVNOに乗り換えることだ。そういうユーザーが多くなれば大手キャリアも考えを改めるだろう。

MVNOもほとんどがNTTドコモの回線を借りているので、乗り換えたとしてもドコモが喜ぶだけだが。とはいえ、ドコモに回線使用料を支払っている業者が提示できるプランをなぜ自前で回線を持っている大手キャリアが提示できないのか。

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