Saying goodbye to Dropbox

Τόνια
okano
Published in
3 min readDec 8, 2015

Dropbox が “Saying goodbye to Carousel and Mailbox” というタイトルで Carousel と Mailbox の終了をアナウンスしている。個人向けから企業向けへとシフトしている Dropbox にとってみれば Carousel はもはや重要ではないし、 Mailbox も本来のサービスとは別のものだ。選択と集中という意味ではやめるべきサービスだろう。しかし、それが個人ユーザーの Dropbox 離れを加速するものになることも覚悟しておくほうがいい。

Carousel に関しては Dropbox 本体で似たようなことができるし、完全に統合してしまえばいいだけのことだ。 Mailbox にしても単なるメールクライアントなのでサービスが終了してもメールアドレスがなくなるわけでもないし、他のメールクライアントを使えばいいだけだ。それほど困らない。ではなぜ個人ユーザーが Dropbox から離れるかというと、以前から企業向けにシフトし始めていたからというのが原因だ。そして今回の変更は Dropbox から離れる契機になるに過ぎない。

現在の1テラバイトのプランはいかにも中途半端だ。高級カメラの RAW ファイルや動画を大量に保存するユーザーにしてみれば1テラバイトというのは物足りないだろうし、かといって携帯電話のカメラ画像のバックアップやドキュメントの同期だけに使うなら1テラバイトは持て余してしまう。特に Dropbox のようにローカルにファイルのコピーを置く方式だと、1テラバイトのファイルを同期するにはローカルにも1テラバイトの容量が必要だ。

多くの個人ユーザーにとっては、以前のような100ギガバイトのプランのほうが使い勝手が良かったはずだ。大容量にシフトするなら、デスクトップクライアントでもモバイルクライアント同様にネットワークの接続が切れても必要なファイルだけをローカルにコピーして、それ以外は仮想ドライブをマウントするような方式を採用しなければ使い勝手が悪くなる。そして、大容量が必要ないユーザーにしてみれば単なる値上げでしかない。事実、無料で使える容量がいっぱいになった時、有料プランを契約するのではなく他のサービスを利用することにした。

かつては勢いのあった Dropbox も苦戦していると聞いている。 Dropbox の勢いがあったのは、 Google や Micorosoft といった巨大企業が追随してきても、そちらに目移りしないだけの新しいサービスを展開し続けてきたからだ。それがサービス縮小となると、追いつき追い越されるのは目に見えている。あとは信頼性を最優先にして、有料顧客の信頼をつなぎとめる必要がある。

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