謙です。比較的「優しい話」を書くことが多いのですが、今日はちょいと毛色を変えて……。

あなたのお香

「あなたがお香を愛用しているのは知ってます」

手紙はそう書き出されていた。

「1年前、駅前のアジアン雑貨のお店で買ってましたよね。私もあなたの後ろに並んで同じのを買ったんですよ。在庫ぜーんぶネ。

私も使ってみたんだけど、どうだろう、ちょっと物足りないっていうか、愛が足りない香りよね。あなたにはもったいないって思ったの。だってあなたはこんなに愛されてるんだから」

送り主の名前のない手紙を持ったまま、ローテーブルに置かれたお香に目をやる。確かに去年駅前で買って以来愛用している。

「でね、私が使ってる香水を振りかけてみたの。そしたらずいぶん良くなったのよ。どう? 気に入ってくれてるよね? 言わなくたって分かってる。だってずっと使ってくれているんだもの。これからも私の香りで癒されてネ!」

手紙はそう締めくくられていた。

そういえば、このお香、毎日使っているのに、買ってから減ってない……。

あとがき

3ヶ月前に越してきて、世間のどんなミニマリストよりも荷物を減らしてきたつもりなのに、本だけが増えていきます。どういうことなのでしょう?

こうして書いている後ろには山になった積ん読本……。背表紙に、その魅力的なタイトルをきらめかせて、「読んでくれー」「読んでくれよー」と訴えます。

積ん読本に睨まれつつ、Amazonのワンクリック購入ボタンの上で揺れる僕のカーソル……。

「買う前に読めよ。買うなら読めよ。買う前に読めよ。買うなら読めよ……」

積ん読本の嘆きの声が届きます。制止を振り切って、ポチッと押したその瞬間……

「キャー!」

こうしてまた積ん読本が増えるのでした。

《募集 あなたの言葉を小説にします!》

この「原稿用紙1枚の物語」は毎日、わたし自身でキーワードを決めて、その言葉から広げて書いています(例えば今日は “お香” がキーワード)。

そこで、読者からキーワードを募集してみようと思います。“あなたが好きな言葉” を送ってください。わたしが小説にします。

条件はとくにありませんが、困らせないでください m(_ _)m

小説にして欲しいキーワードを「Response」に書いてください。速ければ数日中に小説にしてお返しします。

お願い!

こうして書く活動で生きています。
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