
ケンです。強がってナンパスポットに来てみたものの、うまくいかない夜。なかなか寂しいものですが、救いもあるようです。

ナンパスポットで1番惨めな人
深夜2時になって、ようやく駐車場から車が減り始めた。隅の縁石に座って飲む缶コーヒーも3缶目。空になった缶を足下に並べた。
「ナンパしに行こうぜ」
中学の頃の友人に誘われてやってきた。深夜になるとこの駐車場に男女が集まって、夜な夜なナンパ合戦が始まるという。少し強がって「いいね」と格好つけたつもりだった。
いざ来てみると、友人ふたりはさっさと女の子と仲良くなり、どこかに消えた。向こうにホテルのネオンが見えるから、そのあたりにいるのだろう。
「ダサいね」
突然目の前に細くて白い足が見えた。見上げると、ロングヘアーの女の子。メイクで見えにくいが、頬のあたりにあざのようなものがある。
「ずっとここに座ってんじゃん。車から見てたよ」
彼女は向こうの軽自動車を指差す。
「ということは、あなたもずっとそこにいたんでしょ? 同じだ」
はは、と彼女は笑って隣に座った。
「ナンパで1番ダサいこととって知ってる?」
「さぁ」
「うまくいかなかった人同士が慰め合うことだよ」
彼女はあざのある左頬を隠そうとしているようだった。その仕草が、どういうわけか愛おしく思えた。
《No.98 お題:駐車場》
あとがき――小説を書くときのBGM
小説を書くときにBGMを聴くタイプの人もいれば、聴かない人もいます。わたしの場合、究極にプライベートな環境があるなら、BGMはない方が好ましいのですが、そんな場所はそうそうないので、BGMを利用して、空想の世界に入り込むようにしています。
なにを聴くか……。
それが問題です。なにを聴かないかは明確です。歌詞があって、それを聞き取れる音楽は聴けません。歌詞があっても、聞き取れないならOK。消去法的にジャズ・クラシック・メタル系の3つを聴くことが多いです。
音楽的にはどれも好きなのですが、BGMとしていいのはメタル系な気がします。
ちょうどいいノイズ感! 気持ちよくて、歌詞が聞き取れない!(笑)
創作をする人はメタルがオススメです。
ちなみに《原稿用紙1枚の物語》を書くときは1曲に絞って、それを聞きながら書くことが多いです。
今日はSlipknotの “People = Shit” という曲でした。笑
お願い!
こうして書く活動で生きています。
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