

武重です。今日はオートバイの物語。変わらないために変わるものってありますよね。
ハンドルを握る女
「女には3種類いるの。オートバイが嫌いな女。男の後ろに乗りたい女。自分でハンドルを握る女。わたしは3つめのタイプだから……」
俺の告白に対する断り文句の枕ことばとして、彼女は伏せ目がちに言った。そのとき彼女はオートバイどころか、免許だって持ってなかった。
「俺のオートバイでどこへでも連れてってやるよ」
なんて格好つけて言って損した。それからも俺は変わらずSR400に乗って、日本中を旅した。最北端とか、最南端とか、行けるところはどこへでも行った。
何年も経って、湖が見える道の駅の駐輪場に、同じSR400が停まっていた。その隣に停めて、自販機で缶コーヒーを買い、煙草をふかした。
駐輪場に戻ると、隣のSR400に女が跨がっていた。フルフェイスのせいで顔は見えない。ヘルメットから垂れる黒髪といい、肩のラインといい、あの子を思わせる。
彼女は俺を見たはずだけど、2度空ぶかしするだけで走り去った。見えなくなるまで目で追った。
俺のヘルメットに紙切れが1枚入っていた。
— — 久しぶり、ハンドルを握る女より。
あとがき
最近、つくづく思い知らされたことがあります。
— — 自分が休み下手だ
ってこと。休憩をとることがすごく下手で、放っておけば起きた瞬間から、寝る直前まで仕事し続けます。
自分の為にも、一緒に生活する妻のためにも、それじゃいけないと思っているので、“夕食のあとは基本的にオフモード” と決めているのですが、それでも起きてから夕食までは仕事しっぱなし。
日曜もありません。
そんな自分だから「だれかと遊ぶ」という予定が本当にありがたい。
先日は夫婦共々交流がある先輩が1泊2日で遊びに来てくれて、久しぶりにまとまった休憩が取れました。
むりやり予定を入れるというのは、休み下手な自分にとって大事なことなんだな、と実感しました。
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