ケンです。故人の古本を買い取りに行って見つけたものは?

孤独な老人の蔵書から見つけたもの

父の蔵書を買って欲しい、という依頼だった。

「読書だけが取り柄でね。最後まで孤独な人だった」と依頼主はつぶやいた。

本の持ち主は85歳で亡くなった依頼主の父。その妻は十年ほど前に亡くなっている。蔵書は相当な量らしい。

書斎に通されて、本を端から見ていった。まあまあな値がつきそうな、貴重な本がいくつもある。その中に「或ル老人ノ最後」という箱入りの本がった。見たことがない本だ。

中を見て息を飲んだ。思わず依頼主の顔を見た。この老人の日記らしい。書き出しの日付は10年前。そして亡くなる直前まで、時々書いていたようだ。

依頼主にお伝えしようと思った矢先、京子という名前が目に入った。妻の名ではない。意識して目を通していくと、すぐにわかった。愛人なのだ。

最後のページに「この日記を京子へ」というメモがある……。

「引き取って頂けますか?」

遺族は知らない方が良いのかもしれない、と日記のことは黙っておいた。彼は孤独だったと思っていた方が穏やかなのかもしれない。

買取額をお伝えし、その日のうちにすべての蔵書を買い取った。彼の日記も一緒に。

帰り際、亡くなった本の持ち主の写真に手を合わせた。

あとがき

最近、ブログで創作論的な記事を書いています。例を挙げると……

あたりですね。こういうクリエイター的なノウハウとか、苦悩って、あんまり表に出てこない気がするんですが、わたしは好きなんです。他のアーティストが「おれはこうやってがんばってる」という記事を見かけると、なんだかやる気が出る。

読むのが好きなら、書いてしまえ、という勢いで書いています。

もしこれを読んでいるクリエイターのみなさんで、「自分のノウハウも書いてみた」という人がいたら、ぜひお知らせください。喜んで読みますので。

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