

武重です。雪国の電車での出会い、ってそれだけでなんだかステキです。
雪の電車でふたりきり
降りしきる雪をかき分けて電車がやってきた。雪が音を消して静かにホームに止まる。ホームには誰もいない。車掌が降りてベルを鳴らした。
カバンの持ち手を握りなおす。日に3度しか来ないこの電車もこれで最後だ。
車両に乗り込んだ。自分が乗っただけで車両が沈むような小さな電車だ。中には誰もいない。
僕は車両の真ん中に座り、車掌も運転席に乗り込んだ。プシューという音がすると同時に女の子が飛び込んできた。
肩まである髪で雪の結晶が光っている。頬は赤い。両手に大きなカバンを持って、ポケットから封筒がはみ出している。
彼女は電車が走り始めても、ずっと駅を見ていた。それも見えなくなって、やっと彼女は僕のはす向かいに座った。
次の駅でも、その次の駅でも誰も乗ってこない。
——あの……
——あの……
ふたりが同時に声をかけ合った。
「いや、どうぞ」と僕は慌てて彼女を促す。
「いえ、いや、大したことじゃないんですけど、どこに行くのかなって」
「僕も同じことが気になってました」
「じゃ、せーので言いませんか?」
「いいですよ。じゃぁ、せーの」
「東京へ」
ふたりの声はピタリと重なった。
あとがき
使おうと思ったときに使えない機械No1はプリンターです。誰がなんと言おうとそうなんです。
滅多にプリンタなんて使わないんですが、最近大量の原稿を印刷しなくてはいけなくて、仕方なくしばらく使ってなかったプリンターを引っ張り出してきました。
トナーは入ってる。インクヘッドの清掃みたいな機能は使える。テスト印刷してみたら、ちょいと薄いけどできた。
で、ためしに原稿を1ページだけ印刷してみたらすべての文字が真っ赤!
ほのぼのしたシーンなのに、それだけでホラー小説のようでした。
お願い!
こうして書く活動で生きています。
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