「ブレないメディア」であるために。Slackを使った実践的ペルソナマーケティング。
VOYAGE GROUPのメディア担当者がメディアについて書き綴るメディア『edism』にようこそ。コンテンツメディア事業本部の渡辺です。
メディアにとって一番大事なことって??
突然ですが、「メディアにとって一番大事なこと」を、あなたなら何だと考えますか?
◎どのメディアよりも即時性の高い情報を伝えること
◎文章量が多く、情報量に厚みがあること
◎客観的かつ事実に基づいた情報を伝えること
・・・業種や立場によって、多様な答えが出てきますね。使い古された論題でありながらも、その答えにいまだ共通見解は無いように思います。
私たちが大切にしていること
それでは、我々VOYAGE GROUPではメディア作りをどのように考えているのか。その一端をご説明します。
我々が唯一大事にしていること。それは、ユーザーの期待を裏切らないコンテンツをつくり続ける、ブレないメディアであり続けるということです。
期待を裏切らないコンテンツとは何なのか?ペルソナの脳内を理解する
それでも、複雑にステイクホルダーが絡み合う中で、世界観を壊さずにメディアを伸長させることは容易ではありません。
「PVが増えて段々事業も軌道に乗ってきた。記事も外部ライターやクラウドソーシングを使って増やしていきたいけど、このままの状態でブランド力が損なわれないか心配。。」
成長しているWEBメディアであれば、どこでも抱えるあるあるネタのひとつですよね。
前置きが少し長くなりましたが、そんなメディア事業特有の悩みをVOYAGE GROUPではどのように解消しようとしているのか。今回はその小ネタをご紹介いたします。
サマリー
1. 利用するWEBサービス
2.ペルソナを設定する
3.ペルソナの情報ソースを洗い出す
4.洗い出した情報を、IFTTTを使ってSlackのチャンネルに集約する
5.チャンネル内でコミュニケーションをとる
1.利用するWEBサービス
Slack
名称:「Slack」
URL: https://slack.com/
概要:2013年8月にローンチされた、社内コミュニケーションツール。シンプルなUIと外部サービスとの連携の容易さが受け、世界中で爆発的に会員数を伸ばしている。
IFTTT
名称:「IFTTT」
URL: https://ifttt.com/
概要: 2010年にスタートしたWEBサービス。Facebook、Evernote、Weather、Dropboxなどの数あるバラバラのWEBサービスを、ユーザーの指定した形で連携することができる。
2.ペルソナを設定する
まずはご存知ペルソナの設定です。こちらに関してはどんなメディア企業でもまず最初に行うことではないでしょうか。今回は簡易的に以下のようなシートを用意してみました。
便宜的にいくつかの項目に絞っています。本来はもっと細かく項目を用意していますよ(笑)これ以上気になる方は是非コメントやFacebook等でお問い合わせください。
2.ペルソナの情報ソースを洗い出す
ここからが本題です。私たちが一番大事にしているのは、ペルソナが普段どんなメディアに触れているかどうかです。ユーザーインタビューやSNSハックやアンケートなど、あらゆる手段を使って、重点的にペルソナが普段触れているであろう情報ソースを洗い出します。
ここで大切なことは、単純に使うメディア・SNSといった形で情報を留まらせず、「何を媒介にして(検索・ソーシャル・アプリのプッシュ通知・etc)そのメディアに辿り着いているのか」「利用しているSNS毎に誰(友人・芸能人・スポーツ選手・etc)をフォローしてどんな情報を取り入れているのか」を懇切丁寧に調べ上げることです。上記のユーザーの情報ソースをまとめたものが以下。
当然の話ですが、起床~通勤中~仕事中~食事中~就寝中と、常にインターネットに接続しているといっても過言ではない現代人にとって、そのすべてのシーンで、利用するデバイスやWEBサービスが異なります。表層的なメディア名だけでなく、どんなメディアから能動的に情報を受け取り、どんなメディアから受動的にコンテンツを享受しているのか。多様な情報ソースを漏れなく拾っていくことで、ペルソナの脳内に近づくことができます。
3.洗い出した情報を、IFTTTを使ってSlackのチャンネルに集約する
それらの情報ソースを一挙に集約してくれるツールがIFTTTです。このツールはシンプルに言うと、多様なウェブサービスから配信される情報をひとつにまとめてくれるサービスです。非常にわかりやすいインターフェースとなっているので詳細は割愛しますが、今回は長谷川潤のインスタグラムアカウントをSlackのチャンネルに連携させるということを目標に、画面遷移を説明します。
駆け足で進めてしまいましたが、お分かりいただけましたでしょうか?と言うか、ほぼ説明していませんね(笑)
説明するまでもなく設定ができるので、考える前にまずはチャレンジ!1分もかかりません。
上記の登録が完了すると、自動的にSlackのチャンネルに長谷川潤さんの投稿が写真付きで流れるようになります。
その他、Twiiter>Slack、RSS>Slackなどいろいろな連携が可能なので、ペルソナが触れているであろう情報をすべて登録してみることで、ペルソナの脳内疑似体験が可能になるのです。
4.チャンネル内でコミュニケーションをとる
また、Slackのようなグループチャットを利用する理由は、チャンネル上でそのままコミュニケーションがとれることにあります。
「この情報って知ってる?」
「このワードって最近よく出てくるね、流行ってるのかな?」
「この情報はそのまま記事にできるかもね」
・・・などなど、チャンネル上でさまざまなやり取りを編集チームでしています。ただただ一方的に情報を享受するだけでは、ブレないメディアたりえません。ひとつひとつの情報に対して考えを巡らせアウトプットを重ねることで、チーム内での認識を摺り合わせて、微細な世界観のズレさえも無くしていきます。
以上、VOYAGE GROUPで採用している情報収集・共有の方法をひとつシェアいたしました。
「もっとこういうやり方があるんじゃないか」「うちではこれ以外の何か別の方法を採用している」といったメディアの方々がいらっしゃれば、是非コメントをお待ちしています、ディスカッションの機会を調整させていただければと思います。
僕の更新機会は月曜日です。来週も月曜日にどうぞよろしくお願いいたします。