熊野古道 小辺路その4(十津川温泉〜八木尾)
2014年05月17日(土) ~ 18日(日)
小辺路2日目後半。(小辺路1日目の後半その2+2日目の前半はこちら)
ここからの十津川温泉〜八木尾の地図はこちらを参照の事→PDF
デンジャラスな吊り橋を渡り、なんとか向こう岸へ(8:36)。
とりあえず一度に五人以上渡橋してはいけないというのが怖い、重量制限なのだろうか?
で、とにかく揺れるのだが…幅が中途半端なもので横のワイヤーに捕まりづらい。
結局、横に渡してあるものは…見えてる木材のみなのか?等々、うーん、なんてデンジャー!
なかなか旅にアクセントをつけてくれます。
そこを越えるとちょっとした小道に。
で、果無集落へと続く道への入口(8:41)に迷うこと無くすんなりと出てきます。
で、そのまま登って進んで行くと小辺路 果無峠登山口(下)(8:44)へと出てきます。
その横には水場があります。
水飲んで、顔を洗って、給水して先に進みます。
ある程度、土の坂や階段を登ってくると…
いきなり現れる動物除けの柵(9:01)。ここを手で開けて中に入るとそこが、にほんの里100選に選ばれている果無集落です。
昔、茶屋等を営んでいた数件の集落だということです。
私が着いた頃には、もうツアーの方たちでいっぱいで、なんとか先を急いで有名な撮影地でパチり(9:05)。
ちょっとしたマチュピチュみたいなところですね。ただ、思っていたよりも標高が低くてびっくりしました!(もう少し上の方にあるのだとばかり…)
そこから整備された中を登って行くのですが、この小辺路 果無峠登山口(上)(9:15)からは山道になります。この横に水場あり。
そこからひっそりとした路を行くのですが、本当に山道です。
途中、視界が開ける所は、天水田(9:33)というらしく。その昔、水田があり、全て雨水だけで耕作していたというから驚きです!
それだけ雨量が多いのでしょうか?
また、そこから眺める憧れの果無山脈の美しい山肌・山容。いつかは縦走…そう思わせる素晴らしい山脈です。
そこを過ぎると次は山口茶屋跡(9:41)。
先程の天水田を耕作していたのはここの住人だそうです。
ここにも立派な樹があり見応え十分でした。
先に行くにつれて段々と急になっていく坂に滅入ってくる頃に現れるのが果無観音堂(10:01)。
給水所とトイレと、確かめなかったのですが避難小屋があります。
ここに辿り着く前にとても綺麗な一匹の蛇に遭遇しました。ここのお使いだったのかもしれませんね。
さて、ここを過ぎていっても更に登りは急になっていきます。さすがは山脈越えです。そしてこれが小辺路3番目の難所です(ここが一番キツかった…)。なので写真を撮る気もなかったです…。で、なんとか登りきって果無峠(10:30)に到着!あとは下りなので心置きなく昼食♪
この道標の乱雑さがまた…
ここでの昼食が実質行程中最後の補食となるので、しみじみと味わって…と思ったのですがハエが多い!
なので谷側を向いて風上に立ち、集られない様に黙々と食べました。その様子は知らない人がみたら旅の終わりにその行程を思い返している寡黙な人の様に写った事でしょう…。そうだったらどんなに良かったかと…。
さて、ここからダウンヒル!一気に八木尾まで行きます。荷物もあらかた軽くなってきたし、絶対使わないであろう水1Lも捨てた。
気を引き締めて、果無峠を後にした。次にここへ来る時は西から山脈伝いでくることであろう!
しかし、この下りが所々でテクニカル箇所があり思う様には進まない。それでも出来るだけ速くと先に進める。しかし...なんといっても距離が長い。果無集落〜果無峠と果無峠〜八木尾ではパッと見の距離が地図上で約二倍ある。それでいてテクニカル。僅かに計算が狂い出した…
それでも途中にある30〜1の三十三観音像には全て手を合わせていった。ここに来るまでは旅の安全祈願などをしていたのだが、終盤になってくるともうただ感謝の気持ちしか出てこない。私にとって小辺路参詣道とは祈りの路に他ならず、全てが浄化されていくような気持ちだった。その気持ちが最高潮に達した時、目の前の視界が開け、本宮町が眼下に広がった!
長い間、恋い焦がれていた場所がもうすぐ手の届く所に。そう思わずにはいられない瞬間だった。
残りの下りを無難にまとめて、八木尾に到着(12:00)。
その時に、同じ方向を行く一人の登山者にやっと出会った!
【コースタイム】
十津川吊り橋(8:36)→果無集落への入口(8:41)→小辺路 果無峠登山口(下)(8:44)→果無集落入口(9:01)→小辺路 果無峠登山口(上)(9:15)→天水田(9:33)→山口茶屋跡(9:41)→果無観音堂(10:01)→果無峠(10:30)→八木尾バス停(12:00)
続きの 熊野古道 小辺路その5(八木尾〜熊野本宮大社〜大斎原) はこちらへ。