中国 深圳に行ってきました(7) / Makeblock見学

Takuya Ichise
TAKUYA ICHISE
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5 min readMay 4, 2016

深圳3日目 午後はMakeblockの見学をしてきました。

深セン市南山区のビルの中にMakeblockのオフィスはある。
Makeblockのエントランス

Makeblockは、アルミ製ロボットキットを製造・販売している会社です。このキットを使えば、ブロック玩具のように簡単にパーツを組み合わせてロボットを作ることができます。

4日目に訪れたHAX(世界初のハードウエア専門アクセラレータ。Seeed社長のエリック・パンらが中心になって起業した)のハードウェアベンチャー向け支援プログラムに選ばれた企業でもあります。

訪問前から、Makeblockの製品を輸入して長いこと触ってたので、あれもこれも欲しくなる物欲を大いに刺激される訪問となりました。

頻繁にハッカソンを開催して、そこで出てきた優秀な作品を製品化してるのがMakeblockの面白いところ。オフィスにも試作した名残が残ってます。とにかく楽しそうなオフィス。
Makeblockで作られたロボット。最近は子供向けのキットが人気で、低価格でシンプルなmBotのような教育用ロボットキットを積極的に売り出してる。
お絵描きロボットmDrawBot。Kickstarterでのクラウドファウンディングにも成功した製品。一つのキットでmScara(平面に絵を描く)、mCar(道路に絵を描く)、mSpider(ホワイトボードに絵を描く)、mEggBot(卵に絵を描く)の4種類のお絵描きロボットを組み立てることができます
mElephant 3D Printer

Makeblockは現在2つの3Dプリンタ製品を発売してますが、こちらはmElephant 3D Printerという製品で価格は$599.99。Printrbot Simple Kitあたりが競合か。積層ピッチは0.1–0.3mmなので同じ価格帯の製品と比べると割と優秀な部類。Makeblockを使って拡張も可能なので、利用者のコミュニティが育ってくれば購入の候補に入ってきそう。10万以下でカッコいいアルミ製プリンタは貴重です。プリントできるのがPLAのみなのが残念な点だけど、拡張可能なのでコミュニティが育てばすぐに問題解決しそう。

これがmElephant 3D Printerで出力したものならば、精度もかなり期待できそう。Makeblockのフレームで拡張できるので、プリントサイズも従来のものより自由度がある。
右上に写ってるArduino互換ボードがよく出来ていて、これにセンサーパーツやモーターパーツを接続すると、すぐに動作を確認できるようになってる。レゴマインドストームやSeeedのGROVEシステムに似ている。
こちらは、Music Robot Kitという製品。右下にあるセンサーで手の動きを検知して、木琴に触れずに楽器を演奏できるロボットキット。
エンジニアの方たちがロボットを組み立てていた。完全に遊んでるようにしか見えない、羨ましい職場
こんな環境でものづくりをしたい。

日本でPrototype Makerが中型サイズのロボットを作る場合に、エレクトロニクスの部分は秋月電子さんなどで部品を簡単に手に入れることが可能ですが、メカニカルな部分のパーツは手に入りにくいです。ロボットの筐体部分を組み立てるアルミフレームキットは国内で手頃なものは発売してません。

アメリカのMATRIX roboticsやTETRIX Roboticsのようなロボット用フレーム材を発売する会社が国内にもあれば、より手軽に開発できるようになるのではと思ってたので、最初にMakeblockをインターネットで見つけた時は衝撃的でした。MATRIXやTETRIXより安価で、それより自由度が高いものを買えてしまう。見つけてから、すぐに購入して数ヶ月触りましたが、今でも購入してよかったなと思ってます。

今回オフィスに訪れたことで、ワクワクを刺激され以前よりファン度が増したので、Makeblockさんが今後日本市場で製品を広める活動をされる場合は、微力ながら認知度アップの後方支援をさせていただければ良いなとおもいました。

まだまだ続きます。長くてごめんなさい。読んでくれてありがとうございます。

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Takuya Ichise
TAKUYA ICHISE

🗻Engineer, Maker 🎥http://youtube.com/@tichise