DroidKaigi プロポーザルのすゝめ

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DroidKaigi
Published in
6 min readSep 21, 2018

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DroidKaigi 2019 実行委員会の山﨑です。

この記事ではDroidKaigiのセッション公募に初めて応募される方に向けて、プロポーザルの書き方を紹介します!

募集要項

DroidKaigi 2019の募集要項は以下のURLをご参照ください。

プロポーザルの内容

まずはセッションカテゴリを眺めつつ、どんな内容について話せるかをじっくり吟味します。 プロポーザルは以下の3点を満たしていると採択されやすくなります。(※これら全てを満たしていないからといって、良くないプロポーザルというわけではありません)。

  • Android specific: Android 固有であること
  • Expertise: よく知られている情報ではなく、専門性があること
  • Innovation: いままでに可能でなかったことを可能にしていること、革新性があること

カテゴリを念頭に置きつつ、これらの項目を満たすようなテーマを考えると内容が具体的にイメージしやすくなります。

プロポーザルのポイント

次にセッションの概要を書くに当たってのポイントです。 セッションの概要は審査員だけでなく、聴講する参加者も読むことを意識しましょう。 DroidKaigi 2019 ではセッション公募締め切り後に、概要を清書するといった機会がありません (※ 締め切りまでは任意に編集することができます)。したがって、審査員・聴講者の2種類の読者に伝えなければならないことを、分かりやすく記述することが求められます。

審査員・聴講者の双方にも分かるような良いセッション概要は、次のような項目が整理して書かれていることが多いです。

  • 規定された対象者レベルをより具体化するような聴講対象の記述
  • 発表で取り上げる主題とその選択のモチベーションの説明
  • 具体的にどんな内容を話すか
  • 聴講者が得られる・学べるもの

応募サンプル

次のプロポーザルのサンプルを例に、これまでのポイントとどのように対応しているのか解説していきます。

Session title:
これからはじめるWidget開発
Description:
Widgetはアプリ外で動作する小さなアプリです。これにより、アプリの機能やコンテンツに、ホーム画面からスムーズにアクセスでき、ユーザーのエンゲージメントを高められます。
 今までWidgetは、インストール後にホーム画面から別に追加しなければならず、登録フローがユーザーに分かりにくい状態でした。しかし、Android O からWidgetが強化され、アプリの中からWidgetの追加を行えるAPIが提供されるようになりました。
 本セッションでは、この新APIを踏まえた最新のWidgetの実装についてお話致します。Widget特有の画面設計、定期的なデータ更新方法やドキュメントで細かに説明されない重要な内部APIの挙動、開発における注意点などについてもご紹介するつもりです。
受講対象者 / Intended Audience:
・Widgetでどんなことができるのか知りたい方
・Widgetをこれから開発しようと考えられている方
・以前にWidgetを開発されていた方
・アプリ外でのユーザーへのアプローチ方法を検討されている方
・Android Frameworkの内部実装に興味がある方
Session format:
30minutes
Language:
日本語
カテゴリ / Category:
Android FrameworkとJetpack(Support Library)

Widgetはアプリ外で動作する小さなアプリです。これにより、アプリの機能やコンテンツに、ホーム画面からスムーズにアクセスでき、ユーザーのエンゲージメントを高められます。

最初の段落から、このプロポーザルで扱われるWidgetはAndroid固有の機能で、Android specificなテーマを扱うことが分かります。

今までWidgetは、インストール後にホーム画面から別に追加しなければならず、登録フローがユーザーに分かりにくい状態でした。しかし、Android O からWidgetが強化され、アプリの中からWidgetの追加を行えるAPIが提供されるようになりました。

次の段落では、発表で取り上げる主題であるWidgetについて、なぜそのテーマを選んだのかというモチベーションの説明を行っています。 アプリの中からWidgetの追加を行えるAPIは、2018年時点ではアップデートされたばかりの革新的な機能で、Innovationな内容を取り上げています。

本セッションでは、この新APIを踏まえた最新のWidgetの実装についてお話致します。Widget特有の画面設計、定期的なデータ更新方法やドキュメントで細かに説明されない重要な内部APIの挙動、開発における注意点などについてもご紹介するつもりです。

最後の段落で、セッションの中でどんな内容を話すかが具体的にまとめられています。 発表内容を具体的に例示することにより、聴講者がこのセッションから何を得られる・学べるかが分かりやすくなります。

またWidgetの内部APIの挙動を扱うと書かれていることから、ドキュメントを読むだけでは得られないExpertiseな発表であることが読み取れます。

受講対象者 / Intended Audience:
・Widgetでどんなことができるのか知りたい方
・Widgetをこれから開発しようと考えられている方
・以前にWidgetを開発されていた方
・アプリ外でのユーザーへのアプローチ方法を検討されている方
・Android Frameworkの内部実装に興味がある方

そして、セッションの対象者のレベルをより具体化するような聴講対象が書かれています。 初心者や入門者と書くよりも、セッションの難易度やどのような聴講者へ向けて発表がなされるのかイメージしやすくなっています。

このサンプルは一例ですが、審査員・聴講者にとって分かりやすいプロポーザルには、このようなポイントが整理して書かれている傾向にありました。

DroidKaigi 2019 セッション公募の締切

9/21 に Droidkaigi 2019 のセッション公募がスタートしました! 公募締め切りは 2018/10/21 23:59 JST (+09:00) となります。

プロポーザルの提出に萎縮する必要はありません。 周りの人はもしかしたら知ってるかもしれないと思うことは、多くの場合知られていません。 DroidKaigiはあなたの知見を求めています! あなたのノウハウをDroidKaigiの場を使ってもっと広めてください!! 皆様からのセッション応募を心よりお待ちしています!

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ζ*'ヮ')ζ「趣味は落語と盆栽とAndroidです」