ねこまち
panda with Pasteur pipette in her mouth
2 min readJun 22, 2016

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はじめて成功!−その1

実験のおはなし。
わたくし、いま大きく2つの実験をしております。
ひとつは1度ポスター発表した神経幹細胞の運命を追う!的なやつ。
これは、「実験さっぱりわかりません」という超初心者に
ひとしくんが「やってみる?」といって与えてくれた実験であります。
分子生物学の基本的な実験方法が並んでいて、
手技を勉強するにも、それらの実験の理論的背景を勉強するにも
初心者に最適です。
もうひとつは、わたくしが初めて「これやってみたい!」と思ってやらせてもらうことにした実験。
それはですね・・・初期胚の実験ですっ!!Hooray!!
(コホン)
発生ですね、developmentですね。
具体的に発生のナニ、ってところまで詰められていないんですが

コレ、絶対おもしろい

という嗅覚を信じて、見切り発車してしまいましたーー

ひとしくんがマウスの初期胚の実験をしていて、研究室に通い始めたころ
「見る?」って言うんで、(全然よくわからんけれども、ここでノンという選択肢はなかろう、という判断のもと)「はい」と答えたのがそもそもの始まりでした。
「こんなのアナタはやらないだろうけれどもさ」
とそのときひとしくんは言ったものですが、
そういうものこそやりたくなったりするんだよね〜、でもこれはないかも
とかうっすら思ったんでした。

「発生っておもしろいと思う?」
と、困る質問をされたので
「え、まあ、そうですね」
とオトナの対応。
すかさず
「どういうところが?」
と当然といえば当然の切り返し。
「えっとー、たった1個の球がこんなふうに(自分をさして)なっていくのって不思議だなーと思います。素人的には。」
「球って、受精卵のこと(苦笑)」
「そうです笑」
とかいうやりとりをしたのを覚えてます。
その後、何度かひとしくんの初期胚の扱いを見せてもらったり論文読む会で発生にまつわるものを読んだりしているうちに、そして、少しずつ与えられた実験になれてくるにつれ、
もういっこやってみたいなー、アレがいいなー
と、ちょっとひっかかったあの感じが、やってみたい、へと育っていったのでした。

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ねこまち
panda with Pasteur pipette in her mouth

すぐれた俳優は自分のことばを探し出すための出会いが、ドラマツルギーというものだということを知っているのである