むかしむかし、あるところに、小さな田舎の国がありました。オーケーシーという国なのですが、そこにはラッセル・ウェストブルックという名前のプリンセスが住んでいました。

プリンセスは、すんなりした眉と、くるくると反り返った長いまつ毛に縁取られた大きな星のような黒い眼を持っていました。また、たいそう肩幅が広く筋骨隆々としており、有名な暴れん坊でした。どれぐらいの暴れん坊かというと、リーグにその名を轟かすほどでした。たたかいがあろうものなら、奇声をあげながら人がいっぱいいるところにむやみやたらとつっこんでいくし、乱闘などでは異次元のスピードを見せましたから、よその国の人たちは嫌がっていました。

プリンセスはダンスがお好きでした。ただ、ダンスがうまいかどうかは大いに議論の余地がありました。でも、プリンセスはいつもとても楽しそうにダンスをしているので、見てる人はだんだん「まあいいか、面白いし」と言って、プリンセスのダンスを楽しみにするようになりました。

プリンセスはお召し替えがとてもお好きでした。が、毎回とんでもないお召し物であらわれましたから、周りの人たちはまるでマリー・アントワネットの肖像画が送られてきた時のマリア・テレジアのような気分にさせられました。しかし、プリンセスはとても楽しそうにお召し物を取っ替え引っ替えしていたので、それを見ていた人たちは「まあいいか、面白いし」と言って、プリンセスのお召し物を楽しみにするようになりました。

プリンセスはとても正直でした。嫌なことがあると、めちゃくちゃ嫌そうな顔になりました。楽しいと顔じゅうくしゃくしゃにしてニコニコ笑いました。やりたくないことは絶対やりませんでしたし、いわゆる《ノールックパス》ですらパスする方向を見ずにはいられませんでした。プリンセスたるもの、社交界でいろんな人と喋らなきゃいけないはずなのに、好きじゃない人に「あんたが好きじゃない」とバカ正直に言ったり、受け答えがめんどくさくなると「グッド・エクセキューション」を九官鳥のように何度も繰り返したりしました。嫌いって言われた人はムッとしたし、ポール・ピアースにグッド・エクセキューションのモノマネをされたりもしましたが、それを聞いている周りの人たちは「まあいいか、面白いし」と言って、プリンセスが喋るのを楽しみにするようになりました。

プリンセスは、たたかいのときになると、たよりになったり、たよりにならなかったりしました。プリンセスの身体能力にはなみなみならぬものがありましたが、最初のころは、頼りにならないどころかとんでもねえ暴れぶりで、味方のけが人の方が多いこともありました。でも、プリンセスはプリンセスなりにいろいろ考えて、一生懸命たたかいの練習をしてきたので、今ではたよりになるときのほうが多くなりました…今でもたまにとんでもねえ暴れぶりを見せて味方がけがをすることもありますが、それでも国のみんなはたよりにしています。だって、プリンセスはときどき眼を見張るようなたたかいぶりをみせることがあって、それは麻薬のように観るものを酔わせるからです。

プリンセスは、よその国の人や知らない人からはとても嫌がられています、たぶん。でもプリンセスはべつに、よその国の人から嫌われたり、ああじゃないこうじゃないって言われたりすることを屁とも思っていません。「プリンセスは○○すべきではない」などと言われると、必ず「why not?」と口答えをします。プリンセスは《可能性を自ら限ってはいけない》と信じているからです。

今日もプリンセスは、元気いっぱいたたかいにおもむき、大暴れします。今日がいいプリンセスの日なのか悪いプリンセスの日なのかは、たたかいがおわってみないとわかりません。でもわたしたちオーケーシーの国の住人は「まあいいか、面白いし!」って言いながら、この愛すべきプリンセスのたたかいぶりを楽しみにしているのです。

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