なぜスタートアップが好きなのか

こくぼ
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3 min readDec 16, 2015

ぼくはSIerで働いていたときよりも今のスタートアップ(Misoca)で仕事をしている方がずっと楽しく仕事をしている。それが何でなのかずっと気になっていた。なんとなくスタートアップの方が小規模で関係者との距離が近いからだと思っていた。SIer時代は大きな組織で小回りが利かないことにげんなりしていた。

今日、Facebookで高校の同級生が結婚したことを知った。祝福のコメントをしたら「Misocaを使ってるよ」と返事をくれた。自分が関わっているプロダクトを使ってくれていると知れて嬉しかった。

SIer時代にも自分が関わっているプロダクトを使ってる人を見ることがあった。しかしそのときは今と同じように素直に嬉しい気持ちにはなれなかった。むしろこのプロダクトが如何にダメなプロダクトなのか語っていたし、仕事での苦労した思い出に気が向いていた。

当時は自分のプロダクトではなく、他人がつくったダメなプロダクトとして見ていた。そのプロダクトには自分がつくってる感じが得られなかった。(事実、見た目に触れる機能には関わってなかったのでそもそもフェアな比較ではない)
※ プロダクトとしてダメと言ってるだけでそれ以上の何かを批判する意図はありません
(営利企業が何にお金を使おうが自由だし自分もそれに恩恵を受けていた)

それが今ではMisocaを使ってる話を聞くのが嬉しい。どういうふうにMisocaを使っているのか聞きたいと思うし、聞いたことをヒントにMisocaをもっとよいものにしたい。
どうしてそう思えるようになったのか?

それは自分がMisocaに対してオーナーシップを持っているからだと思う。Misocaでは自分が頑張ればもっとよいプロダクトにできる環境がある。プロダクトを使ってくれているユーザーも身近にいる。フィードバックをもらえる。

Misocaに自分が思う必要な機能があればコードを書いて提案できる。Misocaには複数の納品書を合算して請求書をつくる機能があるがあれは自分が空き時間に書いて実現した機能だ。そういう例は他にもたくさんある。

SIerではそういうことは難しい。SIer時代に関わっていたプロダクトはあまりにも大きい製品だったので自分が関わっている感触がなかった。すべては上から振ってくる謎の企画と仕様によって決められていた。プロダクトをよくする提案よりも安く早くつくることが評価の全てだった。(その環境を突き破って提案したいと思えるほど魅力的なプロダクトでもなかった)

「なぜスタートアップが好きなのか」
その答えはスタートアップが好きなわけではなく、自分がオーナーシップを持てる環境が好きだからだと気付いた。プロダクトをよくしたい、と思った時によくできる環境。よくしたい、と思える魅力のあるプロダクト。それが自分の仕事には絶対的に必要なのだ。

スタートアップでも自由に物言えない環境ではよい仕事はできないし、SIerでも提案できる環境があるなら頑張れる。

考えてみればMisocaも別に自分が生み出したプロダクトではないわけだし。

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