UIとUXの違い、そしてUXについての考察

こくぼ
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4 min readDec 25, 2015

どうも、こんにちは。こくぼです。

最近MisocaでUXを考えることが多くなってきました。
世間一般的にUIとUXが一括りにくくられていたのにぼくはずっと違和感がありました。
ここでは自分なりにUIとUXの違いについて考えていることを書いてみたいと思います。

UIとUXの違い

ぼくは、UXで設計したことがユーザーの目に見える形になったものがUIだと思っています。例えば、文字や文章、アイコンや図、ボタンやテキストフィールド…などです。

とある画面があったとして…

UXで考えること

  • 「ユーザーがこの画面で期待することはなんだろう?」
  • 「ユーザーは何を期待してこの画面にくるのだろう?」
  • 「ここではユーザーどういう情報を入力させてどういうフィードバックを返すべきか?」
  • 「この画面でユーザーに何をさせたい?」

実際には一画面だけではなく、複数の画面をつなげて一覧の流れとして考えることになります。(Single Pageな場合は別として)
UXではユーザーが達成したい(させたい)目的を考えます。その目的をもとにユーザーとアプリケーションのインタラクションを考えます。

UIで考えること

  • 「入力フォームは選択とテキスト入力を固めて並べるようにしよう」
  • 「必須の入力項目を固めて並べるようにしよう」
  • 「可変項目は下部に配置しよう」
  • 「バリデーションエラーの検知は入力中にリアルタイムで表示しよう」

UXで考えたことを実現するために、どうUIをつくるか、そういう視点で考えます。
なのでUIはUXに包含される関係だとも言えると思います。

UXでは行動をデザインする

UXデザインのスキルを高めるために「デザイン思考」の本を読んでいるとIDEOという会社に行き着きます。
いくつか本を読んでとても印象が残っている言葉で「我々は製品をデザインするのではなく、ユーザーの行動をデザインする」というのがあります。(どの本だったのか忘れてしまったので正確な表現ではありません。。)
これからつくるプロダクトがユーザーにどのように使われるのか、ユーザーの行動をどのように変えるのか。それを考えてデザインします。

  • 「ログイン後にどの画面に遷移させるべきか」
  • 「ユーザー登録してもらうためにはどうしたらよい?」
  • 「アクティブユーザーになってもらうためには?」
  • 「◯◯という目的を達成するためにどういう手順を踏むのか」

そのためにこれからつくろうとしているプロダクトの想定ユーザーが普段どのように考えて行動しているのか観察することがデザイン思考では推奨されています。(デザイン思考はWebサービスを開発するためだけの手法ではないです)

UXは難しい

UXに正解はありません。妥当な評価もできません。ゴールに達するまでのクリック数やステップ数なんかは出せるけど最終的には感覚の世界です。
ユーザーのコンテキストも千差万別なのでベストプラクティスがあるとも限りません。(すみません、ぼくが不勉強なだけかもしれません)

UXを正しく導くために

UXはコントロール下におこう

ユーザーがなんでもかんでも見た目をカスタマイズできてしまうアプリケーションではサービス提供者がUXをコントロールできなくなってしまうためよくない。とUX侍という本に書いてありました。

確かに、なんでもかんでもカスタマイズできるサービスで流行ってるの見ない気がします。(そういえば昔iGoogleなんてありましたね)
せいぜい、一部の背景画像を設定できたり、色合いのテーマを変えるくらいに留めてるサービスが主流な気がします。

UX侍は他にも警告を無闇に出してはいけないよ、といったことなど有益な知見があるのでよいです。

主観と客観をバランスよく使い分ける

プロダクトマネージャーのための参考書であるINSPIERDを読んでいると「作り手は自分が一番ユーザーのことをわかっていると思い込んでしまう」といったようなことが書いてあります。自分を過信しないことは大切ですね。
他にも「ユーザーは自分の欲しいものが何なのか実際に製品を見えるようになるまでわからない」といったことも書いてあります。
デザイン思考でも同じようにユーザーのヒアリングはあてにならないから行動を観察しなさい、と言ってます。
そういったところのバランスをうまく取りながらデザインすることが求められていると思ってます。

UXについてのまとめ

自分を過信せず、ユーザーの言うことを鵜呑みにせず、行動を観察し、普段の行動の中で自然と溶け込んでいく製品のデザインが求められているのでは、と考えています。
そのために常に正解を考え続けて行きたいなあ、と思いながら勉強しています。

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