Inter-App Audio, Audiobusに対応。他のアプリにオーディオ出力可能に

Hiroshi Kajihata
PlaySections
Published in
7 min readJan 19, 2018

PlaySections 2.8.0でInter-App Audio (IAA)とAudiobusに対応しました。PlaySectionsで再生しているオーディオを、GarageBandなどのInter-App Audio/Audiobusに対応したアプリに出力できるようになりました。

PlaySectionsはバックグラウンド再生に対応しているので、今までもPlaySectionsで再生しながら、例えばGarageBandで同時に演奏することも可能でした。ただ、PlaySectionsの出力のボリュームを個別に調整することができなかったので、例えば耳コピの際など、他の音楽アプリの楽器の音とのバランスを調整するのが困難でした。

Inter-App Audioを使ってPlaySectionsをGarageBandに接続すれば、GarageBand側でPlaySectionsが出力するオーディオのボリュームを調整できるので、楽器の音とのバランスを調整できるようになります。また、マルチトラック同時録音も可能になるので、PlaySectionsのオーディオと同時に楽器の演奏を録音できます。耳コピや、楽器演奏の練習により便利に使えるようになります。

GarageBandと接続するには

「音源」追加メニューから「Inter-App Audio」をタップします。

音源リストからPlaySectionsをタップ。

すると、画面が自動的にPlaySectionsに切り替わります。GarageBandなどのInter-App Audioに対応したアプリに接続すると、PlaySectionsの再生画面の右上に、接続しているアプリのアイコンが表示されるようになります。このアイコンをタップすることで、接続先のアプリに切り替え可能です。

PlaySectionsから出力されたオーディオを鳴らしながら、他のトラックも同時に鳴らすためには、GarageBandの曲の設定 > 詳細 画面で「マルチトラック録音」を有効にします。

PlaySectionsが再生するオーディオをモニターしながら他の楽器を鳴らすには、各トラックを録音対象に設定して、Audio RecorderのモニターをONにする必要があります。

例えば、キーボードを追加して同時に鳴らしたい場合、Audio Recorderトラックとキーボードトラックの両方を録音対象にします。ヘッドフォンアイコン右横の○をタップして赤丸に変更すれば録音対象になります。Audio Recorderの赤丸の右のモニタボタンもタップして有効にしてください。

こうすることで、画面を楽器トラックに切り替えた後でも、PlaySectionsのオーディオが止まらずに鳴り続けます。また、この状態で録音ボタンをタップすれば、同時録音も可能になります。

好きな長さだけ録音できるようにするために、「セクションの長さ」設定は「自動」にしておくのがおすすめです。

PlaySectionsはiPad上のSplit Viewに対応しているので、GarageBandで演奏中にもPlaySectionsの画面をサッと表示して好きなセクションを再生できるので、耳コピに便利です。

GarageBandとの接続方法については、Appleのドキュメントも参考にしてみてください。

一度接続したPlaySectionsをGarageBandから切断するには、Audio Recorderの画面内のPlaySectionsのアイコンの左の「入力プラグボタン」をタップします。

入力設定 > Inter-App Audio > 音源 を選択して、「なし」を選択すれば切断されます。Inter-App Audioの仕様上、再生していない場合でもPlaySectionsから常にオーディオ(無音)を出力するので、無駄なバッテリーを消費しないために必要のない場合には切断することをオススメします(PlaySectionsを強制終了してもOK)。また接続したい場合には、同じAudioRecorderの入力設定画面からPlaySectionsを選択すれば、再度接続されます。音源追加からやり直す必要はありません。

Audiobus 3に接続する場合

Inter-App Audioと同様に、Audiobusを使って他のアプリと連携することも可能です。PlaySectionsの出力バランスを調整するだけなら、Audiobus 3アプリを利用してボリューム調整する方がお手軽です。

リモートトリガに対応しているので、再生・停止、セクション先頭へのシーク、次のセクションへスキップは、Audiobusのリモートトリガから操作可能です。

AUMに接続する場合

AUMもInter-App Audio/Audiobusの両方に対応しているので、PlaySectionsを接続することが可能です。

まとめ

Inter-App Audio, Audiobusに対応することで、他のアプリと連携してPlaySectionsを利用できるようになりました。

音量バランスを調整することが目的なら、PlaySections自体にボリュームを追加する方がシンプルだったのかもしれません。ただ、すでにシステム全体のボリュームを変更するUIがPlaySectionsには備わっていたので、さらに別のボリュームを追加するとUIが複雑になりそうだっため、今回、Inter-App Audio, Audiobusに対応してPlaySectionsと接続したアプリ側でボリューム調整できるようにしてみました。

Inter-App Audio, Audiobusに対応することで、ボリューム調整だけでなく、エフェクトを追加したり、別アプリで録音したりと、様々な使い方に対応できるようになったと思います。

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