AIで企業のスピーディーな意思決定を推し進める

Saori Nicole
Plug and Play Japan Blog
7 min readMar 13, 2019

ストックマーク株式会社インタビュー

Plug and Play Japanでは2018年11月末より、3ヶ月間のアクセラレーションプログラム「Batch 2」を実施!Batch 2 では4業界(IoT、Fintech、Insurtech、Mobility)において、公式パートナーである大手国内企業21社と共に、国内外合計59社のスタートアップを採択しました。

今月は、Batch2のFintechプログラム採択スタートアップで、東大発のテキストマイニング・ディープラーニングベースのSaaSを開発するストックマーク株式会社をご紹介します!

Chief Alchemistの森住 祐介氏(左)と、Chief Strategistの原部 智哉氏(右)。ストックマークが入居しているLIFORK南青山にて

ストックマークは、自然言語処理のAIテクノロジーで企業の迅速なビジネス意思決定をサポートするスタートアップです。

現在は、①BtoB向けweb配信サービス「Anews(エーニュース)」、②AIが受失注の”何故”を分析し、営業組織の強化を行うクラウドサービス「Asales(エーセールス)」、③ニュースなどのテキストデータから市場の今を分析し、経営インパクトをリアルタイムに可視化するクラウドサービス「Astrategy(エーストラテジー)」を提供しています。

AIを活用し、社内外に眠る非構造的 (Free Format) 文章データの構造化、ビジネスニーズの抽出、膨大なデータの精査、高精度なレコメンド・インサイトの抽出などを得意としています。

今回のインタビューでは、Chief Strategistの原部さんとChief Alchemistの森住さんに、ストックマークの強みや実現したい世界についてお話いただきました!

ニコル:AIを使った業務効率化のサービスが多くある中で、ストックマークの強みは何でしょうか?

原部:AI=ただの業務効率ではなく、集めたデータをもとに戦略提案までできるのがストックマークの強みです。元々、ニュース集めて来て配信するBtoBのサービス(Anews)から弊社の事業が始まったのですが、テキスト解析を用いてより業務に入り込んでいくサービスを提供するため、Asalesを2018年11月にリリースしました。特徴としては今まで義理や人情で売っていた営業を分析し、何故売れた、売れなかったのかを日報や対話からAIが解析するサービスである点です。ユーザーは、Asalesによる提案資料のレコメンドや類似商談のレコメンドから受注確度の高い提案が可能となります。

森住:我々はAnewsを提供し始めた頃から、日本語というハイコンテキストな言語の自然言語処理に特化してきました。Anewsはいわゆる新聞記事をただ集めてくるような昔のクリッピングとは全く違います。AIがユーザーの会社に関連する記事を自動で選んでくれ、さらにそれをチームでコミュニケーションを図りながら共有し、社員同士で情報の感度を高めていくことができます。僕たちが定性データに注目しているのは、定量データと違いデータが古くて使い物にならないという事態が発生しないためです。未来を洞察するオピニオン記事やレポートは、時間が経っても非常に役に立つ情報です。AIを使って洞察の方向性をいかに可視化して人に認知・認識させるか、ここに注力しています。

ニコル:戦略コンサルティングをAIがやってくれるようなイメージですね。御社の技術を使って、社会や人の生活をどう変えていきたいと考えていますか?

原部:情報・解析はAIに任せて、人にしかできない時間をもっと増やしていけたら、と思います。社員の現場力を高めていくためのツールとして我々のサービスを使っていただきたいです。大企業も含め、どんどんアジャイルでクイックに意思決定をしていけるような世界にしていけたらと思います。AIを導入する価値はまさにそういうところにあると思うので。一つのプロダクトに集中するだけでなく、いろんなプロダクトを作っていきたいです。

森住:そうですね。そして今後はAIの発達によってエンジニアの在り方もどんどん変わってくると思います。これまである事業の専門エンジニアだったのが、AIを活用しながら事業プロジェクト全体を一緒に考えられるエンジニアとしての活躍の幅が必要になってくると思いますね。これまでとは全く異なるキャリアモデルを歩んでいく人が増えるのではないかと思いますね。

ニコル:御社では、現在どんなエンジニアが働いているのですか?

森住:大学院時代に機械学習周りをやっていたメンバーが多いですね。前職時代は、銀行ATMシステムや、大規模なアプリ開発経験のあるエンジニアなど、基幹系システムを支えていたエンジニアが多く、機械学習業務をやっていた人もいます。大企業のエンジニアとしてくすぶっている方が多くいらっしゃると思いますが、今後AIが当たり前となるなか、やはり全く新しい領域に飛び込む勇気が重要かと思います!

ニコル:Plug and Play Japanのことはどこで知りましたか?

森住:実は、COOの矢澤さんのFacebookの投稿で知りました。Plug and Playの面白いところは、やはりグローバルな繋がりだと思うんです。シリコンバレーが本社ですけど、米国だけでなくて欧州やアジアにも拠点とネットワークがありますよね。企業と政府が一緒になってイノベーションを推し進める日本の姿勢は、どちらかというと米国より欧州と似ていると思います。Plug and Playを通して、日本にいながら早めに欧州の事例や情報を知れるのは面白いですね。

ニコル:アクセラレーションプログラムをどう活用したいと思いますか?

森住:Plug and Playを通して繋がった大企業と共同でビジネスマーケットを作っていければと思います。協業できる大企業の領域としては、ディスラプトが起きている業界自動車などのモビリティ領域や金融、証券などのフィンテック領域が主になります。あとは、Plug and Play Japanに採択されたということが会社のブランディングにもなっていますので、どんどん活用してメディアにも出ていければと思います!

Plug and Play Japanでは、2019年夏のアクセラレーションプログラムの応募を2月1日より開始しました(応募締め切りは3月15日まで)!プログラムにご興味のあるスタートアップの方は、ぜひ下記応募フォームよりお申し込みください。

ちょっと話を聞いてみたい、応募の仕方が知りたい、という方はぜひお気軽にご連絡ください!

--

--