SIMカードが来日観光客のUXの鍵

先月末、THE BRIDGEで記事になっていた訪日外国人向けに無料SIMを配布し観光サービスを提供するWAmazing株式会社について知り、「おお!」という驚きとともに、改めてSIMカードは大事だよなあと思うわけですが、海外旅行先では特にそうです。

海外旅行・出張によく行くという方は力強く頷いてくれるのではないかと思いますが、現地で不便なことのワースト3に上がってくる(?)のが「スマホが自由に使えない」というストレスではないでしょうか。個人的にはこのストレスがダントツでワースト1です!

昼間の現地到着であれば空港内のSIMカード販売カウンターなどに行けば買える国は多いと思いますが、夜に到着するような便だとどこも閉まっていて買えず、一旦空港でのチャンスを逃してしまうとなかなか街中でサクッと買えるところがなかったりして不便な思いをします。

最近でこそWiFiが使えるスポットも多くはなってきましたが、街を歩いている時にGoogle Maps を使いたかったり、レストランなどを探したり、一緒に旅行していて別行動している人たちとチャットしたかったり、街中でインターネットにつながっていて欲しいシーンは多々あります。いや、むしろそういうシーンしかないです(笑)

余談ですが、一度空港で「ポケットWiFi」を借りて海外に行ったことがあるんですが、WiFiルーター自体のバッテリーも気にしなければいけないし、そもそも常に持ち歩かないといけないし、どこかに置き忘れるリスクもあるし、通信自体も遅いしで(かつ安くもない)、、、完全にトラウマです。もう二度と使わないですね(笑)

あとはもちろんローミングという手段もあるわけですが、従来のキャリアに高い通信料を払い続けている方(プラン内でローミング無制限なども含まれている方)はそれでもいいと思いますが、格安SIMをSIMフリー携帯に入れて使っている方々にとっては、ローミングはさすがに怖いと思います。

単に、現地の割安なSIMカードを24時間365日手軽に買えて、サクッと挿してすぐ繋がる。その体験が提供されれば文句はないわけです。


WAmazingは、2020年のオリンピックインバウンド旅行客も想定し、今の段階から、日本における「SIMカードがスムーズにゲットできず日本におけるユーザー体験が大きく阻害される」ことを解消しようとしているわけですが、単にSIMカード販売であればこれまでもあったわけですが、WAmazingが「おお!」だったのは、「5日間で500MB までモバイル通信を無料で利用することができる」というナイスなところと、それに加えてタクシー配車(Uberのような)だったり、「各種観光情報を閲覧してその場で予約や購入をすることができる」ことが画期的だったわけですね。

なぜすごいかというと、つまり、そもそもSIMカードの販売や通信料で儲けようというビジネスではないからです。とにかくSIMは無料同然で配るだけ配り、その先のサービスで収益をあげる。要するに日本滞在中の独占的なコンシェルジュになってそこで収益を上げる戦略です。

使う側も、初期費用が無料で24時間簡単に自動販売機からSIMをゲットでき、必要な観光情報や予約、そしてそこまでに移動(タクシー)がワンストップで可能になるわけですから、間違いなく便利です。もちろん、実際に使ってみないことにはアプリのUI/UXがどうなのかはわかりませんが、少なくともコンセプトとしては良いですよね。

海外、特に言葉が通じにくかったり、地下鉄などの公共交通機関があまり発展していない都市で、Uberなどの配車アプリを使ったことがある方ならすぐにピンとくると思いますが、本当に安心できます。現地通貨を持ってなくてもアプリに登録してあるクレジットカードで決済も行えますし、ぼったくられたりする心配もなく(一時期男性ドライバーによる女性客のセクハラ問題は炎上していましたが)、シームレスに目的地に移動できます。現地の言葉がまったく話せなくても心配する必要がありません。

来日観光客にも同じ状況が想定されますよね。タクシーの運転手さんたちは高齢の方も多く、英語で話しかけられても一切わからないという方が多い中で、ちょっとした移動に日本円を数えたりする必要もなくスッとタクシーに乗れる。オリンピックで来日する観光客の99.9%は日本語が一切わからないでしょうから、彼らの言葉に対応する配車アプリの存在は心強い味方なわけです。

そして、これが配車だけに関わらずあらゆる観光シーンでコンシェルジュ的に助けてくれる(翻訳してくれたりも)サービスであるなら、利用されれない理由がないですよね。

いやー、これはなかなか面白いですね。2020年、WAmazingがどうなっているか今から楽しみなので、引き続きウォッチしていこうと思います!

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