株式会社MediBang 3億円資金調達の分析

・株式会社MediBangについて
株式会社MediBang（メディバン）はマンガ・イラスト・ノベルの総合プラットフォーム「MediBang!」や、イラスト・マンガ制作ソフト「メディバンペイント」などのサービスを運営している企業です。2014年1月に設立され、6月に「MediBang!」のサービスを開始しています。2014年12月には2.4億円、2016年3月には3億円の第三者割当増資を実施しており、注目されていたため、サービスや資金調達の背景など調べてみたいと思います。

・株式会社MediBangのサービス
今回は株式会社MediBangが提供している「MediBang!」「メディバンペイント」「マンガネーム」の3つのサービスを調べていきます。

1. 「MediBang!（上記画像左）」https://medibang.com/
   「MediBang!」はマンガ・イラスト・ノベルの総合プラットフォームです。電子書籍の作成から公開、販売まで行えるサービスで、公開、販売されている作品は、もちろん閲覧することが出来ます。マンガを閲覧できるという点では、「マンガボックス」や「LINEマンガ」など目立った競合サービスが目立っています。「MediBang!」にはインディーズ以外の作品が載っていないことと、CMなど多大な費用をかけたプロモーションを行っていない点が「マンガボックス」や「LINEマンガ」との差だと感じました。
   しかし、 「MediBang!」は閲覧者よりも制作者へのアプローチに力を入れています。主に制作者を巻き込むイベントと制作者が使いやすい制作ツールの２つです。1つ目のイベントの例として、現在（2016/4）に行われているのは、「ONE PUNCH MAN」の原作者の方がインディーズマンガを審査してくれるオーディションです。賞金があり、多くの作品が投稿されています。2つ目の制作ツールは次のサービスです。
2. 「メディバンペイント（上記画像中央）」http://medibangpaint.com/
   「メディバンペイント」はイラスト・マンガ制作ツールです。スマートフォンやタブレット、PCでイラスト・マンガを制作することができます。また、「メディバンペイント」で制作したイラスト・マンガは「MediBang!」に簡単に投稿できる点も他社サービスにない強みの１つです。現在「マンガ制作アプリ」のSEOが1位。他にも幾つか制作アプリが出てきましたが、翻訳機能やマンガ投稿チャネルを含むものは、調べた限りありません。さらに、「MediBang!」に投稿すると同時に「マンガボックス インディーズ」にも同時投稿できる機能なども加わり、制作者にとって良いツールになっています。
3. 「マンガネーム（上記画像右）」http://medibangpaint.com/manganame/
   「マンガネーム」はスマートフォンやタブレット、PCでネームを描けるアプリです。こちらもマンガ制作をする際に便利なツールになっていて、クラウドによる複数人での作品制作も可能になっています。

・まとめ
「マンガボックス」や「LINEマンガ」が流行っている中で、イラスト・マンガの制作ツールやプラットフォームを知ることができて勉強になりました。会社HPに書かれている

もっと自由に「作品」を届けられ、もっと自由に「作品」に触れられる仕組みを作ることはできないか。

という思いも、戦略の中に感じられました。制作者が使いやすいツールを制作し、プラットフォームを作り、他のプラットフォームへも掲載することができるというイラスト・マンガ制作者の一覧の流れに沿ってサービスを展開し、課題を解決している点が凄いです。今後は有料プランなど新たなビジネスモデルを加えていくそうなので、Googleアラートに追加して、お知らせを待ちたいと思います。以上です。

参考URL
MediBangサイト(https://medibang.com/ )
電子書籍サイト、無料イラスト制作ソフトを展開するMediBang（メディバン）が総額3億円を資金調達(http://thebridge.jp/2016/04/medibang-funding )
“マンガ版GarageBand”を目指したい――「CloudAlpaca」改め「MediBang Paint」でマンガ制作ソフトを無料提供するメディバンという会社の狙い(http://internet.watch.impress.co.jp/docs/interview/20150814_716190.html )
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