あなたの会社にぴったりのグロースモデルを創ろう

Andy Johnsから得たインサイト

先週、Greylock Partners(シリコンバレーのシードVC)は5回目のグロースコミュニティイベントを開催し、スピーカーとしてAndy Johnsを迎えた。AndyはFacebook、Quora、Twitterなどの初期のグロースチームで働き、現在はWealthfrontにてグロースを担当している。

”グロース” —それは、 スキルセットであり、会社の専門的な機能を示す言葉でもあるが、グロースは新興の仕事だ。多くの会社が様々なストラクチャーや戦術を試すにつれ、我々は持続的なグロースモデルを構築するには、というテーマへフォーカスするようになった。グロースモデルとは、すなわちグロースチームを創るうえでの基礎である。

キー・プリンシパル

会社のサイズにかかわらず、グロースモデルを構築するにはいくつかのキーとなるプリンシパル(規律)がある。

  • 社内のメンバー、経営陣、社外のメンバーグロースモデルをシンプルかつ簡単に説明できるようにすべきだ。
  • “グロース”はあなたが使うユーザー獲得チャネル、グロースハック、戦術といった個別具体論より抽象的な上位概念だ。
  • 最も広い意味での”グロース”とは、会社を成長させる特定のレバーが何なのかを理解し、そしてこのモデルを支える組織を構築することである。

基本的なグロース・モデル

これはAndyがFacebookの前グロース責任者であるChamath Palihapitiyaから学んだモデルである。

A) トップ・ファンネル— プロダクトへトラフィックとコンバージョンを生む様々なメカニズム(SEOや広告によるユーザー獲得、SEM、SNSなど)

B) マジック・モーメント — 顧客 or ユーザーがプロダクトを使うときに初めに経験する、感情を動かすような強制的な体験

例えばFacebookのグロースチームは「10日以内に7人の友だちを作ると、そのユーザーは毎日使用してくれるようになる」という発見をした。すべての企業においてこのマジックモーメントは異なるはずだが、マジックモーメントを見つけ出すには幾つかのコツがある

C) コア・プロダクトバリュー — そのプロダクトは顧客のどんな課題を解決するのか?それは顧客にとって重要なのか?その課題の裏にはスケールする市場があるのか?

例えばAndyの現在の所属であるWealthfrontでは、コアのプロダクトバリューは「全ての人に低コストで、税効率が良く、多様性のある投資ポートフォリオを提供すること — それも超裕福層だけがかつてはアクセスしていたような、やや長期的ポートフォリオを」である。Wealthfrontは洗練された投資マネジメントが可能なプロダクトを提供する。もちろん、テクノロジーを通じて自動で価値を生み出す。若干時期尚早感はあるが、多くの顧客に価値のある重要なサービスを提供している。

注目すべきこと、それは幾つかの企業は現存する痛みを伴う課題を解決するだけではない、新しく、意義があり、実験的なものづくりを行っている。FacebookやTwitter、Snapchat、Instagramはこのグループに含まれるだろう。


ゴールはあなたが自身のグロースモデルを知り、戦術の世界へジャンプする前にグロースのためのレバーを見つけ出すことだ。

殆どのグロースのプロフェッショナルは、新たな会社にジョインした際に、まずA)のトップファネルの改善に着手する。この問題は、もしあなたがB)やC)を正しく理解していなかった場合、人々を「リーキーバケット(穴の空いたバケツ)」へ誘うことになる。駄目な製品を材料として、自身の腕を磨くことはできない。簡単に言うと、クソなものを永続的に成長させることは出来やしないのだ。


実例 : Amazonのグロースモデル

Let’s apply this simple growth model to a real world company — Amazon. Amazon is a bit more complicated than 3 factors but we can break down their growth into an easy to understand model.

さてこのシンプルなグロースモデルを実在する企業、Amazonに当てはめてみよう。Amazonは前に挙げた3要素よりすこし複雑だが、ブレークダウンして見てみよう。

A) バーティカルな領域拡大— アマゾンが提供する商品が増えるほど、、グロースポテンシャルは高まる。本から始まり、家電、アパレル、音楽、ホーム&ガーデンなどへと遷移してきた。

B) 領域ごとの商品在庫量 — 各領域に対し、より在庫が増えるほど、よりグロースポテンシャルは高まる。例えば、もしAmazonが本の在庫数を3倍にしたとすると、ポテンシャルも平行して増加するだろう。

C) 商品ページあたりのトラフィック — それぞれの商品ページには、平均的に多量のトラフックが流れ込み、それがAmazonのグロースを加速する。それぞれの商品ページあたりのPV/日を1から2へ成長させることで、そのカテゴリーのグロースポテンシャルも2倍になる。

D) 購入コンバージョン — 商品ページを見ているユーザが実際に購入に至った割合である。Amazon Prime、Amazon One Clickという2つのイノベーションにより飛躍的に購入ハードルが下がった。

E) 平均購入単価 —チェックアウト時のカートの平均単価はいくらだろうか?Amazonはこの単価を 「セット買い」「おすすめ商品」によって増加させようとしている。

F) リピート購入 — 一人の顧客が一体何度Amazonへ戻ってくるのだろうか?AmazonはWish ListやAmazon Subscribe、Amazon Saveといった機能によってリピート率を高めている。

企業の中にあるレバーを理解することで、Amazonは以下の様な施策を実行に移すことができた。

  • 次にどの商品カテゴリーを追加すべきかを調査するグロースチーム
  • 商材あたりの確保在庫を最大化するためのグロースチーム
  • 商品ページへのトラフィックを最適化するグロースチーム(SEO, SEM, 広告運用, 検索, タグシステム etc)

結論として、グロース戦術に走る代わりに、一歩引いて自社のグロースモデルの理解に務めることのほうが有益だといえる。これらはもしかしたらあなたが考えもしなかったことかも知れないし、すくなくとも企業があなたのグロースへの努力をサポートしてくれる材料になるかもしれない。

※本記事シードVCであるGreylock Partnersへ所属する Chris McCann がJun 24, 2015に公開した “Building a Growth Model for Your Company” の翻訳した記事です。