Tanzu Labs Meetup 2024 開催レポート

Yuki Uematsu
Product Run
Published in
6 days ago

こんにちは、VMware Tanzu LabsセールスのYukiです。

Tanzu Labs Meetupはエンゲージメントを通して得られたもの、チームの変化、悩みなどを情報交換する目的で開催されるイベントです。

コロナ後2回目のオフライン開催となったTanzu Labs Meetup 2024。今年も多くのお客様に集まっていただきました。今回はどんな会だったのでしょうか?レポートをお届けします!

Tanzu Labsについてはこちらの記事で詳しく書いています。

今年もたくさんのお客様に集まっていただきました。

今年はTanzu Labsが提供している3つのサービスを経験したお客様の講演があり、アプリ開発者だけではなくインフラも含めた幅広い層の方に参加いただきました。想定していた定員を大きく上回り、16社71名に参加いただきました!

イベント概要

  • 日時
    2024年6月7日(金) 17:00–20:30
  • 対象者
    VMware Tanzu Labs の既存ユーザーの方
    VMware Tanzu Labs の採用をご検討中の方
  • アジェンダ
    オープニング・ご挨拶
    お客様講演 4社
    懇親会

まず最初の挨拶はTanzu Labs Head of Application ServiceのHeeWonから。Tanzu LabsがPivotal Labsと呼ばれていた当時、六本木にオフィスの頃からのお客様もいらっしゃることに触れ、昨年の11月にBroadcomによる買収が完了した後もサービスの信念は変わらないことをメッセージとして伝えました。ちなみに1989年にPivotal Labsが創業してから今年で35年になります。

Tanzu Labs Head of Application ServiceのHee Won(写真左) と Tanzu事業部長の渡辺(写真右)

次に今年2月にTanzu事業部長に着任した渡辺から、Tanzu Labsに加え開発者が開発に専念できるためのプラットフォームやデータソリューションなど、Tanzu全体のポートフォリオをご紹介。渡辺も同様に、Pivotalの時から変わらず私たちが持ち続けている信念を改めて共有しました。

Pivotalの時から大切にしている言葉。今も信念は変わっていません。

ここからはお客様講演の紹介です!

Tanzu Labsはチームを組み、リーンXPで新規アプリを開発するイメージが強いかと思いますが、実は新規プロダクト開発だけではなくレガシーシステムのモダナイゼーション、開発プラットフォームのチームを支えるサービス、ITポートフォリオ全体のモダナイズ戦略を支援するサービスなど、幅広く提供しています。

4社のお客様からは、それぞれのサービスを経験したバラエティに富んだ発表がありましたので順にご紹介します。

まず本田技研工業の星さんからは、アジャイル開発を模索していく中でTanzu Labsとの新規プロダクト開発前後の気づきや、感じている課題を発表いただきました。

本田技研工業のプロダクトマネージャーの星さん。

アジャイル開発はTanzu Labs参加前から進めており、プロダクト開発にユーザーの声を反映することや、チームの成長と組織へのスケールに課題を感じていた星さん。過去の経験からうまく行っているチームからしか良いプロダクトは生まれないと実感していたため、Tanzu Labsのバランスチームの考え方やペア作業に共感されたようです。

特にDX領域はユーザーニーズを最初から捉えることが難しく、仮説検証が必要と感じているとのこと。Tanzu LabsでリーンXP・ユーザー中心設計を実践しながら、リーンの実践と習得には周りのサポートや実践者と一緒にやっていくことが重要であることを実感したようです。

後半は「チーム」について話されました。チームの成長のためには振り返りだけではなく、フィードバックによる「衝突」が成長を生む。そのベースに心理的安全性が必須であると強調されていました。組織へのスケールにはこれから取り組むところで、チーム間・組織間の関係性のデザインからアプローチしていくそうです。

開発チームのスケールや組織の課題には参加者のみなさんも頷いて共感している様子が見られました。

2番目の発表はADWAYS DEEEの大曲さんです。

ADWAYS DEEEさんとはアプリケーションモダナイゼーションのサービスでご一緒しました。スクラムのアジャイル開発を行っていて、過去からモダナイゼーションに取り組んでいたADWAYS DEEEさん。モダナイゼーションこそビジネスの価値を意識するべきであるという実践を通した気づきや、エンゲージメント後の組織の変化について発表いただきました。

Tanzu Labsのアプリケーションモダナイゼーションサービスについてはこちらに詳しく書かれています。

ADWAYS DEEE CTOの大曲さん。エンゲージメントにはエンジニアとして参加 (JANet

過去のアプローチではコードを正としてボトムアップのアプローチでモダナイズを進めていましたが、SWIFTを通じてビジネス価値からトップダウンにモダナイズしていくアプローチを経験し、モダナイズこそビジネスの事柄に対して真正面に向き合う重要性を再認識したそうです。

エンゲージメント後はほぼ全ての開発チームが積極的に今回の学びを参考にし、何も言わなくても自主的にプラクティスが広がっている様子。PdMとDevsの関係や、正しくストーリーに落とし込むというリーンXPのストーリーライティングを今後も実践していくとのことでした。実際に今回のモダナイズは将来のビジネスビジョンを実現するための一歩となっており、将来に向けた投資ができたと力強く話されていました。

CTOの大曲さんが書いたブログを紹介します。ADWAYS DEEEさんのモダナイゼーションの取り組みについてより詳しく知ることができ、大変おすすめです。(他のチームメンバーのブログはこちら ➡︎ PdMDev

3番目の発表はトヨタ自動車の突元さんです。

社内システムの新基盤プラットフォーム開発に携わったのをきっかけに、Tanzu製品導入およびプラットフォームサービスを経験された突元さん。Tanzu Labsのアプリ開発のエッセンスを取り入れた継続的なプラットフォームの開発と運用について発表いただきました。

トヨタ自動車エンジニアの突元さん。プラットフォーム名が載ったオリジナルパーカーを着て。

アプリチームをプラットフォームの顧客(ユーザー)とし、ユーザーインタビューとフィードバックを行いながらプラットフォームを製品として育て、ユーザーの要求する環境をスピーディーに提供しているチームZillion。数⼗年の歴史のあるシステムの次期開発する部隊を⽀えているチームですが、メンバーはお互いを尊重し、誰かが不在になってもアプリチームに価値を継続的に提供できるチームを目指しているとのこと。

現在プラットフォームチーム数を拡大しており、エンジニアの定期ローテーションやアプリチームとのローテーションを行いプラットフォーム全体の知見を上げていくそうです。Tanzu Labsの標語「2回以上ある作業は自動化せよ」を現在も継続して実践していることが印象的でした。

イベント参加者の皆さんはアプリ開発に関わっている方が多いのですが、プラットフォームエンジニアリングを実践しているトヨタさんから新たな気づきを得た方が多かったようです。

最後の発表はトヨタ自動車の當間さんです。

Tanzu Labsと一緒にプロダクト開発を経験されたメンバーが新たにチームを作り、昨年北米で開催されたトヨタグループのグローバルハッカソンに参加された時の様子を発表いただきました。

トヨタ自動車のプロダクトマネージャーの當間さん。(當間さんLinkedIn

ハッカソンのテーマはエンドユーザー向けの新たなアプリケーションを作ること。参加当時のチームメンバーは、ほとんどが1年前までは工場で働いていた方たち。研修とTanzu Labsの実践を経てエンジニア・プロダクトマネージャー・デザイナーとなって挑んだハッカソンですが、周りにはGAFAからヘッドハンティングされた強者たちのチームもあったそう・・。

14時間の時差ボケに耐えながらチームで昼夜問わず3日間開発し続けたという當間さんのお話はとても臨場感にあふれていて、トヨタ自動車さんの勢いのある取り組みに参加者からも刺激を受けたとの声が多くありました。

発表していただいた4社の皆さん、ありがとうございました!

後半は懇親会。ADWAYS DEEEの大曲さんの乾杯で始まりました。

今回も様々な業種の方に来ていただきました。さらにアプリ開発側・プラットフォーム側の立場の方が参加されたことで、会社や役割を超えた交流が見られました。参加者の皆さんの様子を見て、このような横のつながりの場をこれからも作り、盛り上げていきたいと改めて感じています。

懇親会は盛り上がりすぎて写真を撮り忘れてしまいました。興味がある方はぜひ次回の開催の際にぜひご参加ください!

最後にお客様からの声で終わりたいと思います。貴重なご意見をありがとうございました。

会社もさまざま、立場もさまざまで色々な人が集まっていてとても有意義なイベントだった

他社様の経験を聞け、懇親会でいろんな方とお話しでき、自分自身のモチベーション向上にもつながった

Tanzu繋がりで他社さんと交流会をし自社の見直すべきポイント、新しい学びなど刺激をもらえた

以上、Tanzu Labs Meetup 2024のイベントレポートでした!

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