Research Manager Meetupの開催に寄せて

piqcy
programming-soda
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6 min readJun 15, 2019

6/21(金)に、研究開発部門のマネージャーを集めたMeetupを開催します。「研究開発部門のマネージャー」とは、研究開発のテーマ決めや進捗管理、評価などを行う立場の人を想定しています。本記事ではMeetupの内容と開催した動機について書きたいと思います。

募集はまだ行っているので、本記事を読んで参加してみたい!と思った方はぜひ申し込みをお願いします。

Content of meetup.

Photo by Luca Mascaro

Meetupは、オープンスペース(アンカンファレンス)の形式で行います。参加者自身が話したいテーマを持ち寄り、それについて興味がある人が集まり語り合うという方式です。イベントに行ったとき、イベントの内容よりもそこであった人と話し込んだ内容がすごい参考になった、ということが往々にしてあると思います。それを意図的にやろう、というスタイルです。興味がある方は、下記の記事を見てみてください。

全体の進行は、以下のように行います。

Reserch Manager Meetup進行
  • 受付の段階で話したいセッションを記入してもらいます。ディスカッションの時間をなるべく多くとるための対応です。
  • セッションやそれに対する投票の情報は、リアルタイムにスケジュールへ反映します。イベント開始時点で、スケジュールがほぼ固まっているようにします。

参加人数は20名前後になりそうなので、トラックは2~3に分ける予定です。

タイムテーブル(予定)

スケジュールに採択されたセッションのオーナーを中心に、ディスカッションをしていきます。ただ、何をとっかかりにして話していいかわからないということもあると思うので、以下のフレームワークを用意しています。

セッショントーク・フレームワーク

このフレームワークは、テーマの振り出しとディスカッションのまとめの2部で構成されています。

テーマの振り出し:

  • I Face: 今直面している状態
  • I Feel: 直面している状態について、どう感じているか
  • I Want to Ask: そこで、聞いてみたいこと。

ディスカッションのまとめ:

  • Sympathy: Face/Feel、また疑問に対する共感
  • Difference: 状況の違い、感じ方の違い
  • Awareness: 得られた気づき

各セッションの終わりに、上記のフレームワークで簡単にセッションの内容を発表してもらいます。これにより、参加していないセッションの内容についても知ることができます。以上が、Meetup全体の流れ取ります。

セッションの内容は、以下のようなテーマが来るのでは・・・と思います。

  • 研究開発のテーマ決め
    ボトムアップ?トップダウン?
  • テーマのライフサイクル
    何を持って継続/撤退を判断する?
  • 研究開発の目標と評価
    新規事業の立ち上げ?論文?会社としてのプレゼンス向上?
  • 研究開発の予算
    増えた?減った?詰められている?
  • 他部門との関わり
    交流はある?一緒に仕事をすることはある?
  • チームメンバーのキャリアパス
    研究者?開発者?起業家?
  • コミュニケーション
    研究開発の内容と意義をどう伝える?どれくらいわかってもらえている?

Background of Meetup.

Photo by George Lu

私はもともとコンサルタントをやっていて、そこから研究開発部門に移ってきました。研究開発部門で仕事をする中で、異動時から考えていた「研究を事業に活かす」ことの難しさを感じています。これは、事業側のニーズと技術動向が接合するポイントが少ないとも言い換えられます(事業形態により様々だとは思いますが、少なくとも弊社では)。

会社の業績や組織変更による影響も体感しています。現在他社様の研究機関にヒアリングを行ったりしていますが、予算規模の縮小だけでなく取り潰しになったという生々しい話も聞きました。 AI人材の育成が叫ばれていますが、研究部門の現状を見るに受け入れ先はそれほど多くないだろうと感じています。研究開発部門は客寄せパンダのようにも見え、研究業績やPoCは広告宣伝と似たり寄ったりとも感じます。研究の中身でなく受け取る側の「飽き」で、予算の縮小やテーマ変更を余儀なくされます。

「研究開発を事業に活かすメソッド」を確立しない限り、この流れは変わらないと思っています。現状に問題があるとして、何が足りなくてそれはどうしたら補えるのか。一つずつ洗い出しメソッド化していくには、自分だけでなくいろいろな方の力が必要だと思いました。

そんなわけで、皆様の力を借りられれば幸いです!

Photo by Mathias Appel

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All change is not growth, as all movement is not forward. Ellen Glasgow