皮膚難病、表皮水疱症と向き合う

中村恒星(Kosei Nakamura)
難病チャンネル
6 min readNov 27, 2018

表皮水疱症友の会 DebRA Japan代表 宮本恵子さん

動画

短縮記事URL: https://bit.ly/2RrQ69Q

内容

表皮水疱症の当事者でありながら、表皮水疱症の患者会の設立、運営に尽力されている宮本恵子さんにお話をお伺いしました。また医療者に対する想いも語っていただきました。

表皮水疱症とは

病態

表皮水疱症は、皮膚の接着構造が生まれつき少ないか消失しているため、日常生活で加わる外力に皮膚が耐え切れず、皮膚が剥がれる遺伝性難病。水ぶくれや皮膚潰瘍が頻繁に生じ、皮膚がんの発症リスクも高い。

患者数

日本国内に約500~1000人の希少皮膚疾患

治療法

現在有効な治療法はない。ただ、幹細胞を用いた治療法の研究が進んでいる。毎日の全身のカーゼ交換が欠かせない。

遺伝子の病気
生まれてからずっと
ちょっとした刺激で皮膚が剥がれてしまう
刺激のない生活はない(寝返りでも、朝起きたら水疱ができている)

髪の毛も爪も皮膚
→爪がない→指に力が入らない、もつ、掴む、握るが難しい
歯ももろい
まぶたがくっつく
粘膜、食道 大きなもの、かたいものを飲み込めない
今は点滴ができる
食べれないから成長が止まる。

生活環境を見なおなさいといけない。

学校

体育は見学
皮膚のことを考えて無理をしないようにする
できることはやってほしい

皮膚科医にになりたい(大池さん)

爪まで、食道までは予想外

おなじ患者に知り合う
出会いたいのに出会えない

診断が出てないのに心はどうだった?(大池)

ものを書くことで自己表現→自信
でも、、人の視線は気になる

若い時期におしゃれができない

周りのひとにはどう接してほしい?
→あまり気にしないで。普通でいられなくなる。

1人暮らしになったとたんに悪化してしまう。

新しく生まれた表皮水疱症の赤ちゃんへ

ケアセットや日用品を詰め込んだセットをプレゼント
「ハッピーパッケージ!!!」
生まれてきた赤ちゃんを祝福したい
誰もが生きやすい世の中に

患者会設立の経緯

親が世間から隠してきた
隠す時代だった
母が看護師→病院に行かなくてもケアができた

中学受験に際して健康診断で北大へ
大勢のドクターの前で服を脱がなければいけなかった
→当時は表皮水疱症の診断は出なかった

周りの友達に恵まれた
大学時、友達で人生観が変わった。
仕事もできた。

まずはホームページをつくった。
ハンフリー君(NZ)「ケイコ、人生たのしもうよ!」
身につけている包帯が違った。。。
ドレッシング剤。ケアが簡単。
10cm×10cmで一枚5000円

国の認可がおりない 3年かかるよ 待てない
ガーゼは当時自己負担 月10~20万
「ガーゼに保険がおりるわけがない」
日本だけおりてない

ガーゼを保険適用にしたい→患者会
署名運動 1年経たずに47万人
ハンフリー君のドレッシング剤で自分で実証した。

2000年4月 表皮水疱症に限って認可された

世界の状況を知る
ヨーロッパは国で連携している

医療者、企業、患者会の連携のハードルがある→変えないといけない

今後の患者会

大人の体験談をこどもに伝える。
医師が分からないことを患者会がフォロー

病気について伝えたいこと

親御さんに伝えたいこと
今後治療ができるかも。とにかく今はケアをしっかり。
本人のやりたいことはやらせてあげてほしい。
なんでも挑戦してほしい。

医療者に伝えたいこと

皮膚科の医師 栄養指導がない。
表皮水疱症の専門医は全国に5人
北大 清水先生「皮膚科医で表皮水疱症を知っている医師はほぼいない」

宮本さんが伝えたいこと

どんな病気でもどんな障がいでも世の中の人が受け入れる

どんな人でも生きやすい世の中に

表皮水疱症友の会

患者会ホームページ http://debra-japan.com/

↑表皮水疱症のTwitterアカウント
↑表皮水疱症のFacebookアカウント

収録・編集

中村 恒星(Kosei Nakamura)

北海道大学医学部医学科2年。富山大学薬学部卒。医学生チャンネルプロジェクトリーダー。難病患者のQOLを上げるために事業化を検討中。Makers University 4期生。

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