オープンデータとしてのクラウドデザインの持続可能性

Shintaro Hara
reindeer project
Published in
3 min readJul 23, 2018

オープンデータの持続可能性を支える新しい経済圏

“Close-up of a woman floating on her back in azure water” by Haley Phelps on Unsplash

“オープンソースのメンテナーたちは疲れ果てて、支払いを受けることも稀である。新世代にむけて経済を変えていこう”
Danny Crichton Open source sustainability TechCrunch
https://techcrunch.com/2018/06/23/open-source-sustainability/

多くのオープンソースの作者/メンテナーが各々の信条や理想に基づくボランティア活動でその世界を支えています。しかしその役割が現在の主要なテクノロジーを支えるまでに至った今、その負担の重さに見合った何らかの支援がなければ、その持続可能性は脅かされかねません。

クラウドデザインもまたオープンソースと同様、オープンデータとして運用されればその作者は公開したデザインそのものに直接的な商業価値を見出すことができません。

クリエイターの活動を支援して持続的なクラウドデザインの流通を支えるには、デザイン売買といった単純な商取引以外の新しい経済圏が必要です。

よって私たちはreindeer projectで、以下のようなブロックチェーン上のトークンメカニズムを提案しています。

1:クラウドデザインの提供者に対し、プラットフォームが一方的にある種の報酬とも言える独自トークンを配布する

2:これにより、活発な創作活動を行う優れたクリエイターほど、より多くのトークンを持つ状態が生まれる

3:その後、クリエイター同士が更なる創作活動のために各々の労力やアイデアを交換する時、そのトークンを利用できるようにする

こうしてクリエイターが潜在的に持っている極めて大きな経済圏、タレントシェアリングマーケットの扉を開けるのです。

これこそ法定通貨を媒介とした商業的な動機とは一線を画す、創作活動を求める情動そのものに近い新たな経済圏です。私たちはそうして、クラウドデザインというオープンデータの流通と、クリエイターの支援活動を両立させていこうと考えています。

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